MIT Oracle MA-X Rev.3 Interconnect 導入記 『レビュー編』

2019年12月02日
コンポーネント
昨日に引き続き連日更新頑張っています。

今回は『レビュー編』になります。
長い前置きは抜きに【外観】レビューから。

【外観】
100サイズくらいの箱で届きました。
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箱を開けると元箱が現れます。
真っ白い箱に製品の絵がプリントされたシンプルな元箱です。
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手元にあるMAとMA-X2の縦に並べてみると、MAの元箱の大きさが目立ちます。
MA-X3の倍はある高さと2割増な幅です。
海外から輸入するならこのくらい大きいほうが安心できますが、保管の観点では場所を食います。
この中だとMA-X2の元箱最も小さいです。
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因みに販売当初はMAと同じサイズの箱が使われていました。
exorionさんの所にある元箱はそのサイズです。

中の梱包材を見比べてみるとMAはネットワークBOXの形にくり抜かれており、箱の中で動かないようになっています。
またBOXから出ているケーブルを外側の円になっている部分に辿らせることができます。
これがLchとRch用で2層構造になっているため、互いに干渉しあって傷がつくといったことがありません。
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MA-X3の場合はその点が簡略化されており、それぞれのch毎に四角く区切られた梱包材に入っています。
MAのほうがハイエンドケーブル用の元箱らしいといえばそうですが余分なコストをかけているなという印象です。
その点、MA-X3は必要十分な梱包材になっておりサイズダウンも果たせています。
(MA-X2も同様のため割愛)
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元箱の中には製品本体とオーナマニュアルが入っています。
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開ける際のワクワク感で言えばCrystal CableのADやUDが一番ですね。
写真 2018-07-29 12 04 52

エアキャップを外すと箱好きにはたまらないネットワークBOXが見えてきます。
MA、MA-X2の色と見比べるとモデルが古いほど黒みのあるシルバーでMA-X3は白みのあるシルバーに見えます。
個人的にはMA-X2の色が一番好きです。
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RCAプラグに採用されているのは歴代のMAから変わらずXshadowプラグです。
MA-X2からはネットワークBOXから出てくるケーブルが細くなったおかげで細いタイプのXshadowが使われています。
ケーブルの硬さで比べると、
MA < MA-X2 = MA-X3

取り回しで比べると、
MA-X2 = MA-X3 < MA
※1.5m以上前提

設置のしやすさで比べると、
MA < MA-X2 < MA-X3

MA-X3はV Configurationを採用されていることが大きいです。
以前も紹介しましたが、ネットワークBOXの片側から上流用と下流用のケーブルが出ているため設置のレイアウトがしやすく、またケーブルへのテンションもかけず容易に設置することができます。
特にラック内の設置では両出しよりも片出しのV Configurationのほうが優位です。
1.5m構成では上流、下流当分の75cmになっています。
MA-X2のストレートタイプだと下流側が短いため、BOXは下流機器のそばに置く必要があり、置き場所に成約がありました。
MZ-X3では設置場所に合わせて注文時にV Configurationかストレートか選べるのもGoodなポイントです。
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正面のツマミについても少し触れようと思いますが、基本的にMA-X2の上位互換なのでインピーダンス・マッチング用のセレクターとA.A.R.M用のツマミがあるのは同様です。
それぞれについてはMAやMA-X2の導入記に詳しく書いているのでそちらをご覧ください。

外観について長く書きすぎましたが、見て楽しむのも箱付きの楽しみ方の一つです。

【レビュー】
MA、MA-X2、MA-X3の三種類をパラメーター毎に比較、音の印象を改めて振り返って行こうと思います。
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その前にMAとMA-X2、MA-X3の基本スペックを下記の表にまとめました。
比較表

MAは最初に出たモデルだけあって機能は限られています。
MA-X2とMA-X3はPole数を更に伸びた事以外大きな違いはありません。
MIT的には高いPole数のSpeaker Interfaceへ対応させるべくRev.3で更にPole数を伸ばしたとは聞いています。
そのため、このInterconnectとセットになるのは当方が昨年末に導入したOracle Matrix HD90 Rev.2になります。
HDモード動作時には完全な互換性が得られます。

今回の比較では下記の音質自己評価用パラメーターを用います。
・情報コントロール
・立体感
・ステージ構成力(前後方向、横方向)
・音像定位
・音像の空間配置
・ステージコントラスト(背景と音像の明暗比)
・SN感
・明瞭度(音温度)
・階調性能(中低域より下の帯域)
・コンプ音耐性


※パラメーターには数値設定はなし
※評価にはアニソンのみを使用

・情報コントロール
MA < MA-X2 < MA-X3

コメント:
情報量の多い曲を聞いた際に明確な差が現れる部分です。
MAを最初に聴いた感じでは音の重なり、レイヤーの境界線を明確にし、音の潰れ、ダマ感を取り除かれ聞き取れる情報が増え得ていることに気づきます。
MA-X2、MA-X3と順を追って比べていくとそのレイヤーがよりきめ細かに様々な音の重なりであると分かる形に変化させていきます。
音色やハーモニーといった部分の違いがわかりやすくなるがわかりやすいかもしれません。


・立体感
・ステージ構成力(前後方向、横方向)
・音像定位

MA < MA-X2 = MA-X3

コメント:
3つのモデルとも2C3Dに対応しているので立体感に優れているといえますが、聴き比べると違いがあります。
MA-X2、MA-X3では特に前後方向の深さが増します。メインのボーカルとバックコーラス、バンド、オーケストラなどとの距離感がより明確になりホログラフィックに展開します。横方向も多少広くなったと感じますが、やはり前後方向が顕著に感じます。
音像のサイズ感で言うと、MAはふわっと空間に浮かび上がります、十分口元は小さく膨らんでいるようには感じませんが、実在感を感じさせる定位感です。
MA-X2、MA-X3では音像の輪郭の主線をハッキリさせ、顔の形まで見えてくるようなビシッと凛とした描き方をします。
オーディオ的な点音源を感じさせるような定位の仕方です。


・音像の空間配置
MA < MA-X2 = MA-X3

コメント:
5人以上のボーカルが歌うキャラクターソングをベースに聴き比べると性能差が明らかです。
MAの場合、声の帯域が被っているところでは横並びに連なった横長な音像になってしまいます。
しかし、MA-X2、MA-X3ではそれぞれ別な人として認知することが出来、音像と音像に適度な距離感を出してくれます。


・ステージコントラスト(背景と音像の明暗比)
・SN感

MA < MA-X2 < MA-X3

コメント:
MITの製品紹介にも記載がありますが、ボーカルと楽器をノイズのない背景に「ペイント」するというような書き方をしています。
通常、生の音には様々な環境音が入っています。
観客の声援、咳払い、空調の音など。
実際、このInterconnectを通した音は彼らの言うノイズのない空間を描写していることを理解できます。
スピーカーの間にノイズのない真っ黒を投影しています。生にはない静かさをボーカルや楽器の後ろから感じる事ができます。
ライブ音源ではおそらく、違和感がある人が多いと思います。
ライブの様々な環境音、映像で言う暗い空間に様々な設備、内装が見える中、その背景をも真っ黒に塗り固められているため、ボーカルや楽器にしか目が行きません。
背景部分に目をやると吸い込まれるような無がそこにあります。
明光対策を徹底した完全暗室のなかで見ているような黒が常時、このInterconnectを通すことで、音として体感できます。
これはある意味生の音とはかけ離れた、オーディオ的表現の極地とも言えます。
MA-X3ではMA-X2と比べて更に黒さ、ノイズ感の無さに磨きがかかっているように感じました。


・明瞭度(音温度)
MA < MA-X2 < MA-X3

コメント:
このパラメーターはPole数の高さが全てだと思います。
MITの指す明瞭度とは幅広いダイナミックレンジでどの帯域も豊かに、自然と聞き取ることが出来ることにあります。
パッと聴くと落ち着いた音に聞こえるかもしれません。しかし、聴き込んでいくと様々な音がはっきりと微妙なニュアンスの違いまで感じ取ることができます。
Crystal Cableのようなコントラストを爆上げして鮮やかで華やかな色を表現するのではなく、あくまで元の色の階調を重視したパッと身は少し薄暗く感じるような色です。
MAとMA-X3ではBT709とBT2020くらいの違いがあります。これは音源に含まれた情報が多いほど差が明確に現れます。
私の場合、明暗、温度感は似た要素として捉えることが多いです。MA、MA-X2では躍動感、少し温度感が高めな音に感じますがMa-X3ではより優等生、基本に忠実な方向性に触れてきたと思います。


・階調性能(中低域より下の帯域)
・コンプ音耐性

MA < MA-X2 < MA-X3

コメント:
アニソンを聴く上では必須とも言えパラメーターです。
他社と比較する場合は重要視する一つです。
このパラメーターが低いものは必然的に選定から外れてしまいます。
つまり、アニソンをまとめもな音楽として楽しめないストレス満載な音になってしまうからです。
MAとMA-X2では、明らかにMAではダマになりヌケの悪さが目立つ曲もMA-X2にした途端にしこりが取れたようなシームレスななり方に変貌します。
ボーカルはバンドの音に負け、互いの音と喧嘩していたのが、ボーカルは朗々と歌うようになり、バックバンドはハーモニー豊かにしっかりとリズムを刻みます。
このクラスのMITを体感した人が口を揃えて驚く部分だと思います。
様々なメーカーのケーブルを聴いた中でもコンプ耐性の高さだけで言えば頭2つ以上は抜けているメーカーです。
まさかメーカーとしてはアニソン用に優れたコンポーネントとは思ってないと思いますが(苦笑)

ということで、総評としてMAは時代なりの性能、Ma-X2から現行MITの凄みを体感でき、ハマった人には唯一無二のものになりえると思います。そしてMA-X3は更にその凄みに磨きをかけたセミフラグシップにはふさわしい性能を持ち得ていると思います。
そしたらSHDは?と思う方も多いと思います。
それは今後の楽しみとしては取っておきましょう。
私がSHDを入れる場合、その前にSpeakerInterfaceをSHD120Rev.2かACCシリーズにするのが先です。
MITとしてはSpeakerInterfaceに適したInterconnectと組み合わせることを推奨しています。
それはその性能を十分に発揮するためという言い分ですがどこまでが真実かは体感してみないとわかりません。

最後にマイナス点を書こうと思いますが、このメーカー製品をレビューする際に毎度同じなので今回も軽く書きます。
それは価格です。
今回のMA-X3のメーカー希望価格は円換算で約180万円です。
代理店がなく、試聴する機会もないものに180万円投資する人はどれくらいいるでしょう?
極めてニッチな市場と言えます。

さて、なんとか年を跨ぐ前にMIT関連の導入記はすべて消化することができました。

今回でようやく祈願のReferenceグレードのALL MIT化を達成することができました。
達成には約3年もかかってしまいましたが、このメーカーとの出会いは私のオーディオに対するアプローチの仕方に大きな変化をもたらしたきっかけとなりました。
・Oracle MA-X Rev.2 (DAC→プリアンプ)
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・Oracle MA-X Rev.3 (プリアンプ→パワーアンプ)
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・Oracle MatriX HD90 Rev.3 (パワーアンプ→スピーカー)
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来年は今年の夏以降で導入した製品関係の導入記を書いていけたらと思います。

ではでは。

-Loui-
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Loui
Posted by Loui
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