Telegaertner M12 GOLD SWITCH + ENEBOX-HF 導入記

2019年02月09日
コンポーネント
ご無沙汰しています。
気がついたら年が明けていました()
前回の更新から約5ヶ月も経過しておりネタが溢れそうになったので、そろそろ重い腰を上げて年始一回目の更新です。

最近ネットワークオーディオでは話題のTelegaertner M12 GOLD SWITCHと、
吉田苑製の専用別電源ENEBOX-HFを昨年9月に新品で導入しました!

かっちった
(『ゆるキャン 』志摩リン(CV:東山奈央)より)

前置きにですが、
これは『オーディオ用のネットワークスイッチングハブ』です。

仕事では業務用のL2やL3スイッチを触ることがありますが、今回導入した規格のものを使うのは初めてです。(そもそも使う環境的に一般的にはなかなかお目にかからないことがほとんどです)

早速、概要に移ります。

【概要】
日本テレガートナー株式会社よりオーディオ専用スイッチングハブとして発売されたのがこの「M12 GOLD SWITCH」です。
オーディオ専用スイッチングハブとしては、バッファロー*1やJS PC Audio*2、そしてハイエンド向けのWaversaSystems*3がありましたが、今回のハブはそれらとは異色を放つ製品になっています。

バッファロー
*1:参考:バッファロー公式HPより

jspc.jpg
*2:参考:JS PC Audio公式HPより

WSmartHub.jpg
*3:参考:WaversaSystems公式HPより

まず、多きな違いとしてイーサネットコネクタの規格が異なります。
この『M12 GOLD SWITCH』に採用されているのがM12イーサネットコネクタです。

実際にどんなものなのか軽く調べてみました。
公式HPより、

J80029A0500_zoom.jpg

・イーサネット用8ピンXコード
・10G(Cat.6A)の高速通信に対応
・保護等級IP67
 保護等級とは、IECで規定される機器の防塵、防水に関する保護の規格にです。
 今回のIPコードそれぞれの意味として、
 1つ目の6が「粉塵が内部に侵入しない耐塵形」
 2つ目の7が「浸漬に対する保護(規定の圧力、時間で一時的に水中に浸水しても内部に浸水の形跡がないこと。)」という意味になっています。(参考HPより)
・外来ノイズを防ぐ360°シールド加工
・振動による戻り防止機能を搭載
・抜け防止のロック機構

完全にハードな環境向けの産業用コネクタですね。
ゆるふわなオーディオ環境にはやりすぎ感があります。

ついでに、このハブの原型になっている同社のIP67仕様ギガビットイーサネットスイッチも調べてみましょう。
公式HPより、
089_52.jpg

説明:
M12コネクタを使用したスイッチングハブは、保護等級IP67、鉄道規格EN50155を取得した
堅牢なデザインとなっています。
産業用イーサネット配線だけでなく、鉄道車両内配線にも適しています。
M12-Xコードを採用することでギガビット通信とPoE給電を実現しました。

・防水等級IP67(M12コネクタシステム)
・鉄道業界用認証規格EN 50155に適合
・PoE/PoE+ PSE機能をサポート(4ポート)
・ブロードキャストストーム保護機能をサポート(>512kpps)
・性能保証温度範囲:-40℃~+70℃

お、おう。
これならオーディオルームが浸水したり大雪で埋まっても、ハブは無事ですね!!

水に浸る  雪に埋もれる
(浸けてよし!冷やしてよし!)

分かる範囲で上記のモデルと今回のM12 GOLDとの違いは、
イーサネットで電源供給が可能なPoEがなかったり、見た目が黒から金になってるところくらいです。
もしかすると、オーディオ向けのクロックを搭載してたり、安定した音声データ通信のためのQoS設定がされているかもしれません・・・。

ここまでの説明でも分かるように、オーディオで使うにはオーバースペックなスイッチングハブになっています。

【外観】
上が吉田苑製の専用別電源ENEBOX-HFの外箱で、下がM12 GOLD SWITCHの外箱です。
大きいなぁ。。。
外箱を取っておく身としては、外箱が大きいと部屋の収納スペースと睨めっこが始まります。

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・外箱

M12 GOLD SWITCHの外箱を開けると、紙質の良いパンフレットが出てきます。

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・開封1

下の箱を開けると豪華な化粧箱に包まれた付属のイーサネットケーブルが出てきます。

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・化粧箱

付属にはM12 MFP8 GOLDイーサネットケーブルが2本付いてきます。
これはハブ側がM12コネクタで機器側が通常のRJ45規格の同社製金メッキコネクタになっています。

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・開封2

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・開封3

購入前にすでに愛用しているlookさんと会話した際、『絶対長いほうが良いよ』と助言をもらったので悩まず2本とも2mにしました。
因みに2mまでは長さ変更しても値段は変わらないのは良いですね。

2つのMFP8用化粧箱を外に出すとようやくM12 GOLD SWITCHの化粧箱が出てきます。
箱を開けると、あっ・・中まで金色なのか。
この辺はいかにもオーディオ製品らしさを感じますね(そこまでしなくてもいいのよ)。
中には本体と付属の電源アダプターが入っています。
電源アダプターはM12規格の4Pinコネクタになっています。
付属の電源アダプターを見て、ここまで来てこれなのかぁ....とため息。
何もなかったかのように、化粧箱に戻し閉じました。

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・開封4

今回は最初から別な専用電源を使う予定なので、付属の電源アダプターは予備として保管です。
右の縦長が筐体のものが吉田苑製の専用別電源ENEBOX-HFにです。
正面に青色のLED、底面にはインシュレータがついています。
もちろん、ハブと接続するための専用DCケーブルも付属しています。

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・専用電源

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・専用DCケーブル

吉田苑製以外だとlookさんが使用されているスフォルツァートの専用電源(リンク)があります。
価格差は約5倍もありますし、大きさもあちらの方が大きいです。
お試しも兼ねて吉田苑製を選びましたが思った以上に使い勝手は良いです。
最終的には比べてみたいところです。
あとはM12コネクタのLANターミネーターが出てたりしています。これも効果抜群らしく、今後気になるアイテムです・・。

先に『マイナスと捉えられる傾向について』を書きますがこのハブは設置とレイアウトを決めるのにえらい苦労します・・・・
ケーブルを上から差す構造と、取り回しの壊滅的に悪いケーブルに負ける重量1.5kgの本体と相まって設置する人のフラストレーションを極限までに高めてくれます^^;
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・あそびあそばせ 野村香純より

この部分で導入を躊躇している方は多いと思います。
もともと壁やDINレールに取り付けて使う産業用のものなので、オーディオ機器のようにラックやボードの上に載せて使う仕様になっていないので仕方ないですが。

そこでlookさんの運用方法を参考にして、画像の専用ボードを導入しました。

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・ハードメイプルモクモク

寸法は仕様書から追って、木材の加工業者に作ってもらいました。
スペックは以下の通り、
厚さ:60mm
材質:ハードメイプルの積層材(2層)

これにハブをビスで固定します。
ようやくケーブルに負けないハブになりました(涙)

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・ボードに固定

【レビュー】

今まではJS PC AudioのNH10(特注仕様)を使っていました。
接続機器はRoonのCore Serverマシンの『exasound Playpoint』と『IO dateのRockDisk Next』です。
接続構成は以下の通り、
『exasound Playpoint』⇔『M12 GOLD SWITCH』⇔『IO dateのRockDisk Next』

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・セッティング時

プラスと捉えられる傾向について

・背景の静かさと黒さが際立つSN感
聴覚的にだけでなく視覚的に見ても極めてSN感が高くなります。
今までのハブを入れた時も同じ変化を感じましたが、その変化量とは比になりません。
この変化はLA10 Version2(プリアンプ)を導入した時と同じです。
何もない空間(無音)から音が浮かび上がって来ます。
明らかに見通せる情報量が増えており、少音量にしても見聴できる情報は減らなくなりました。

・耳あたりはより良く、スーッと伸びる抜け感
SN感の向上と相まって耳あたりはさらに良くなりました。
今までは全域のどこかに引っかかりがあったのだと入れ替えてみて初めて分かりました。
特に中・中高域の滑らかさには驚きます。
スパッと切れて抜けていた感じがスーッと伸びながら抜けていく感じに変わり、その消え際までわかりやすくなりました。

・中・中低域に厚みを出した安定感
ここが今までのハブにはないというか、データ再生でもしっかり出せるんだと思った部分です。
中・中低域が痩せず厚みが出るようになったことで、どっしりと腰の据わった音になりました。
少音量でも音痩せしにくくなり、朗々と歌ってくれます。
実体感と安定感は前から良くしたかった部分なので、まさかハブの入れ替えで出てくるとは思ってもいませんでした。

・空間表現と定位感
サウンドステージの広がりや前後左右の曖昧さがなくなります。
さらにボーカルや楽器の位置の正確性が増し、立体的に展開されます。
平面的になりやすいアニソンには特に効果を感じた部分です。
これを通すことでコンプでへばり付いていたボーカルと楽器が適正な位置関係に並び、何がどこにあるのかが認識できるようになりました。


【まとめ】
これはネットワークスイッチングハブというよりネットワークオーディオコンディショナーと言う方がしっくり来る気がします。
結果的には、よくわからないけどいろいろ良くなります。
なぜ?と思いながら、その理由を探したくなりますがそういう時は頭を空っぽにして聴けば大丈夫です。
難しいことは考えず、今あるデータ再生環境を飛躍的に音質的にマイナス傾向無く底上げしたい方には刺さる製品だと思います。

最後にありそうな質問をQA形式で書いていきます。

Q1:パンフレットには利便性を大きく向上させるとありますが実際はどうです?
A1:浸水や大雪で部屋に雪が入ってきた時でも安心ですね。
  自然災害の多い日本にとっては魅力的な設計で便利です。
  
Q2:接続する機器の位置を自由に決められますか?
A2:置く位置は付属ケーブルの撚っている方向で決まります。
  機器の重量が軽いとケーブルの力に負けてあっち向いてホイします。
  ひとまずケーブルに身を委ねてみましょう。
  ちなみにスフォルツァートから取り回しの良いケーブルが出ているのそれを検討してみるというのも?
  参考:SFZ-LAN-TripleC-M12X

Q3:短い付属ケーブルを頼もうと考えていますが、どう思います?
A3:大は小を兼ねるとだけ言っておきます。

Q4:私は配線に拘りがあるんですよね。綺麗に配線する方法はありますか?
A4:まずはハブを動かないように固定しましょう。
  機器は重いに越したことはないですね。
  あとはケーブルに身を委ねてみましょう。
  自ずと答えは見えてくるはずです。

Q5:価格が高いと思います。もう少し安くなりませんか?
A5:オーディオ以外の仕様で考えるとむしろ安いと思います。
  使用環境が過酷な場所ほどこのハブの真価を発揮します。


【おまけ】
昨年5月に導入したものの、すっかり導入記書くのを忘れていたのでついでにこの記事で紹介します。

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・DAC+USB

導入したのは下記の2つです。
DACが、
exaSoundの『e20mk3+PSU』から『e32mk2+PSU』

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・e32mk2

USBケーブルが、
『AIM SHIELDIO UM1』から『Silver Running Platinum Signature Ultimate USB』

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・Platinum Signature Ultimate USB

USBケーブルはCrystal CableのAbsolute Dream USBと悩みましたが予算の都合でSilver Runningを選択しました。

NWBにPlayPointを使っているのでDACは同社の現行機へ入れ替わった感じです。
DACチップとしてはESS Technology ES9018SからES9028PROへ、クロックはより高精度なものに変わったわけですが音質的にはe20mk3の上位互換と感じられるクオリティです。
そして、USBケーブルと相まって上流の基本性能を飛躍的に上げてくれました。
e32mk2は本国の公式HPには乗っています。主な違いは中のFWがアップデートされています。
残念ながら日本の公式HPには未だに告知がありませんが、私が購入した時期あたりからmk2仕様で出荷されているようです。(販売店情報)
ちなみにexaSoundは本国のサポートが手厚いので安心して使えます。
基本的にソフトの設計がよく安定感抜群ですが、
以前PlayPointのFWを上げたらRoon上でDAC(e20mk3)が接続できなくなってしまいました。
その時は本国のサポートへ連絡、リモートサポート機能からの診断、その後のFW修正をすぐにしてくれました。
e32mk2になったからはより安定して使えています。

音質はもちろん大事ですが、使い勝手安定性保守体制も重要視する部分だったりします。

-Loui-

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Loui
Posted by Loui
月1更新が目標。ネタは溜まる一方...