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MIT Oracle Matrix 50 Interconnect 導入記

8月中旬に導入したInterconnectについての導入記になります。
導入したものはMITの現行モデルである「Oracle Matrix 50 Interconnect」になります。
(厳密にはこちらのモデルはRev.1で現行はRev.2に変わっています。)

ファイル 2016-11-27 14 26 53
・Oracle Matrix 50の外見1(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の実現をするための第三弾として導入されたのがこちらのOracle Matrix 50になります。
これで漸く、ALL MIT化(High Endシリーズ以上)が実現できました。

現在、MITは国内に輸入代理店を持たないので、カナダから個人輸入で入手しました。
概要の前に、現在のMITのラインアップを簡単に紹介します。
今回はInterconnectについてです。

MITのInterconnectは大きく3つのシリーズがあります。
シリーズ名
グレード
価格帯レンジ(USD,1m,RCA)
各シリーズ最上位の画像


StyleLine Series
→Started グレード
→200~500USD(3モデル)
StyleLine_SL_8_R_56eb396ee7749.jpg
・StyleLine SL 8 RCA(公式HPより)

・SL-Matrix Series
→High End グレード
→1300~5000USD(3モデル)
SL_Matrix_50_Aud_5265b45613c0a.jpg
・SL-Matrix 50 RCA(公式HPより)

・Oracle Series
→Reference グレード
→7000~20000USD(4モデル)
Oracle_MA_X_SHD__525f36d4528d5.jpg
・Oracle MA-X SHD RCA(公式HPより)

詳しくは公式HPの商品一覧から_

【概要】
Oracle Matrix 50はOracle Seriesの最下位に位置するモデルです。
今回は2mのUSED品を格安で輸入しました。
(新品だと2m:6249USDもするので高いですね。後ディスコンなので流通在庫かUSED品でしか手に入りません)

このモデルにも特徴的なBOXが左右に一個ずつ付いています。
また、MAやMA-X2と同様にMIT特有の技術として「Multipole Technology」や「Adjustable Impedance Selector」が採用されています。

ファイル 2016-11-27 14 26 35
・Adjustable Impedance Selector(撮影者:ブログ主)

技術の説明についてはOracle MAの際に書いていますのでそちらを御覧ください。
『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』

このモデルはMA-Xに採用されている回路を小型化し、小さなBOX(MA-Xの半分)に収めたもので、小型化やコストを抑えるために「2C3D、JFA、SIT」等のMIT特有の技術を採用していません。
また、BOXに関してはMAやMA-X2と同様のCNCで加工された金属ボディではありません。(恐らくプラ材)
今までReferenceグレードの性能を実現するために3~4倍掛かっていたコストを抑え、Oracleシリーズとして高い性能とコストパフォーマンスを持って登場したのがOracle Matrix 50になります。

Oracle Matrix 50のArticulation Pole数は50とされています。
50poles.jpg


余談として、今回入手したのはRev.1で現行モデルとしてRev.2が出ています。

Oracle_Matrix_50_56eb38710ca43.jpg
・Oracle Matrix 50 Rev.2 (公式HPより)

主な違いとしては以下の通り、
Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)の採用
“V” Configuration(本国で特許取得済)の採用
・BOXの材質は変更せずにサイズがRev.1より大きくなっている
・価格は1000USD高くなっている(1m(5999USD)→1m(6999USD),2m(6249USD)→2m(7249USD))

説明していない上記2つの技術について簡単に紹介します。

Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)[特許出願中]
こちらは当ブログでも試聴記を書いているMA-X2にも採用されている技術です。
他だと現行のMA-X3や最上位のMA-X SHDにも採用されています。

箱に付いているArticulation Selector(Less or More)を調節することで、システムを最適化することが出来ます。

以下に公式の解説の一部を訳したものを掲載します。(引用している特性はOracle MA-Xのもの)

Articulation Selectorを使用すると、リスナーはトランジェント、ディテール、イメージング、および音楽性の最適なバランスのためにこのinterfaceを「微調整」することができます。

下のグラフは、Articulation Selectorスイッチの各設定に対するOracle MA-XのArticulationの応答の示したものです。

MIT_AARM_info_sheet_01.jpg
・MIT_A.A.R.M._info_sheet(公式HPより)

グラフは、
横軸は周波数(Hz)及び人間の可聴域の帯域幅(20Hz~20kHz)を示しています。
縦軸はArticulation(-10%~60%)を示しています。
50%のラインでは、理想的なArticulationの応答のベースラインとして機能しています。

プラスの値[More(+1,+2)]を選ぶと、システムのトランジェント、ディテール、イメージング及び音楽性が向上させます。
マイナスの値[Less(-1,-2)]を選ぶと、システムにMoreとは反対の効果を与えます。

Selectorイッチをどこに設定するかを決めるのは、主観です。
Selectorスイッチを設定して、システムパフォーマンスが最も良いと感じる場所を選び、音楽をお楽しみください!

ここまで

この技術に関して、拙宅やexorion邸でMA-X2を使って調節を行い、聴いたことがありますが面白いくらいに音が変わります。
人によって感じ方は変わりますが、私が試した感じでは特定の女性ボーカルにもう少し明るさや可愛さが欲しいなと思った時に使います。この機能欲しさに上位グレードが欲しいと思うことも(笑)

“V” Configuration(本国で特許取得済)
ケーブルをBOXの同方向(端)から出すことで、BOXを近くのラック(棚)や床に設置することが出来、それにより接続機器へのアクセスが容易になりました。
また、ケーブルへのストレインリリーフを実現しました。

ストレインリリーフ:ケーブルとコンタクトの接続部に有害な力が加わらないように、コネクタ後端に取り付けケーブルを保持すること
引用:アンフェノールジャパン 一般的なコネクタ用語集


【外見】
ケースは非常に薄く、Oracle MAの3分の1くらいです。
デザインもOracle MAと大きく変わった所は無いですね。
ファイル 2016-11-27 14 25 28
・ケース外観(撮影者:ブログ主)

ケースを開けるとビニール袋に入ったケーブル本体、それとは別にカタログとマニュアルが出てきます。
SLM90SやOracle MAと比べると包装がシンプルですね。
ファイル 2016-11-27 14 25 57
・ケースの内部(撮影者:ブログ主)

全長はBOXを入れて2mで上流側が約1.4mで下流側が約0.5mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルは撚り線を使っており、他のモデルと同様取り回しが良いです。
BOXの素材は樹脂(恐らく、プラスチック)が使われています。
Oracle MAやMA-X2よりは軽いです。
ファイル 2016-11-27 14 26 17
・Oracle Matrix 50の外見2(撮影者:ブログ主)

RCAプラグはコレットチャック式になっており、ジャックに負担がかかり難いので使いやすいです。
ファイル 2016-11-27 19 36 28
・Oracle Matrix 50の外見3(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
まず、傾向としてMAやMA-X2に似ている部分が多々ありますので比較も含めたレビューを書いていこうと思います。
最後に、信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の効果についても触れます。

導入場所(経路):プリ-パワー間

プラスと捉えられる傾向について

・全域における高い明瞭度
Referenceグレードの最下位と言ってもここは流石と言えます。
Articulation Pole数はMAやMA-X2よりも低いですが、

高域の明瞭度: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2
中域の明瞭度: MA = Oracle Matrix 50 < MA-X2
低域の明瞭度: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2

と感じました。
勿論のこと、各帯域明瞭ではありますが決して音はキツくなったりせず、耳あたりの良さを確保しています。

・No Color Lation and Flat Balance
色の少なさという観点ではMA-X2に近く、帯域バランスも悪く無いです。
(音色の自然さは世代が上ってくほど精度は上っていくように感じています。)
MAで感じる低域の膨らみ、高域の下がりは、Oracle Matrix 50では感じられません。

・正確な音のコントロール
特に低域のコントロール力の高さが現行MITの他社をも凌ぐ魅力の1つだと言えます。
MIT(High Endシリーズ以上)は低域の膨らみ、滲み、抜けの悪さ、スピード感の遅れなど、現代アニソンで抱える問題部分を解消してくれる大きな役割果たしてくれます。

試聴したものを含めて並べると

低域のコントロール力: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2

と感じました。

・3次元的なサウンドステージの展開と音像表現
上下・左右・前後方向のステージ展開、その中に定位する輪郭に滲みのない音像表現
この点において並べると

上下・左右・前後方向のステージ展開: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2
音像表現: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2

と感じました。
Oracle Matrix 50があくまでもReferenceグレードの最下位と感じさせられる結果でした。
やはり、2C3DやSITなどMIT特有の技術が採用されていない差なのかと思いました。

・高いSN表現
背景の静かさ、明暗の違い(黒の重さ)
この点において並べると

背景の静かさ: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2
明暗の違い: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2

と感じました。
BOXの材質やプラグ、上記の項と同様、JFAが採用されていない差なのかと思いました。

【まとめ】
売りとしているReferenceグレードの性能をハイコストパフォーマンスで実現というのは納得できる効果を感じることが出来ました。
上位モデルとの差を感じながらも、2007年当時フラグシップモデルであったMAをも凌ぐ部分があったことには驚きました。
世代が上がる(現在:第5世代)ことによる性能(音質)の向上は確かにあり、それに伴って高価格になっている現状には(ry
そうであっても、今後もMITが出す製品は、私にとってシステム構築における重要なコンポーネントの1つであることには変わりませんが(笑)


信号ラインのALL MIT化について

・DAC-プリ間: Oracle MA
IMG_5150.jpg

・プリ-パワー間: Oracle Matrix 50
ファイル 2016-11-27 14 26 53

・パワー-スピーカ間: SL-Matirx 90 S
ファイル 2016-10-23 16 20 54

ALL MIT化により、

「音が野放図に放たれるのではなく纏まりを持ちつつ、正確な音階で曖昧さや滲みを感じさせない安定感のある音」

になりました。

私は今回の試みで現代アニソンの鳴らし難さ、消化不良を生じさせやすい大部分をコンポーネントによって改善させる1つの方法を見つけたと思っています。
勿論、スピーカや上流から下流の機器選定、電源対策も大事ですが、それと同じくらい私にはその機器とを繋ぐ経路も大事だと実感させられました。
今後の導入記の予定としてはNEWスピーカとNEWパワーアンプのファーストインプレッション等を書く予定です。
そして、それを通してそれぞれの重要性に触れていけたらと思っています。

最後に、
今回、当初の想定額の半分以下で収まったのはMAを譲って頂いたロメオさん、SLM90SのJohnさん、Oracle Matrix 50のPeterさんのおかげだと言えます。
そして、ALL MIT化のきっかけを作って頂いたexorionさんへ
改めて、心より感謝申し上げます。

MIT関係の記事
・『MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2) 試聴記』_
・『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』_
・『MIT SL-Matrix 90 Speaker Interface 導入記』_

MIT SL-Matrix 90 Speaker Interface 導入記

7月下旬に導入したSpeakerケーブル(Interface)についての導入記になります。
導入したものはMITの現行モデルである「SL-Matrix 90 Speaker Interface(以下、SLM90S)」になります。

ファイル 2016-10-23 16 23 08
・SLM90S(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の実現をするための第二弾として導入されたのがこちらのSLM90Sになります。

現在、MITは国内に輸入代理店を持たないので、USAから個人輸入で入手しました。
概要の前に、現在のMITのラインアップを簡単に紹介します。

MITのSpeaker Interfaceは大きく4つのシリーズがあります。
シリーズ名
グレード
価格レンジ(USD,8ft,single)
各シリーズ最上位の画像

StyleLine Series
→Started グレード
→500~1200USD(3モデル)
StyleLine_SL_12__516c883697d61.jpg
・StyleLine SL12(公式HPより)

SL-Matrix Series
→High End グレード
→2500~10000USD(3モデル)
SL_Matrix_90_Spe_56e1ffe6e044d.jpg
・SL-Matrix 90(公式HPより)

Oracle Matrix Series
→Reference グレード
→15000~30000USD(2モデル)
Oracle_Matrix_Su_56e1ff746e895.jpg
・Oracle Matrix Super HD 120 Rev. 2(公式HPより)

The Articulation Control Console(ACC) Series
→Note Perfect グレード
→45000~80000USD(3モデル)
ACC_268_Articula_56c3afb9cd1b4.jpg
・ACC 268(公式HPより)

詳しくは公式HPの商品一覧から_


【概要】
SLM90SはSL-Matrix Seriesの最上位に位置するモデルです。
今回は10ftのUSED品を格安で輸入しました。
(新品だと10ft:10359USDもするので流石に買えません...)
このモデルにも特徴的なBOXが左右に一個ずつ付いています。
また、MIT特有の技術として「Multipole Technology」が採用されています。
技術の説明についてはOracle MAの際に書いていますのでそちらを御覧ください。
『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』

90poles.jpg
SLM90SのArticulation Pole数は90とされており、Reference グレードであるOracle Matrix HD90 Rev.2のSDモードと同等のPole数となっています。(HDモードは115 Poles)
違いとしては、採用されている技術(HD90には2C3D、F.A.T) やInterfaceの素材が金属(アルミ)などです。


【外見】
過去のMITとは異なるケースに入っています。
SLシリーズのロゴがあしらわれており、非常にシンプルなデザインになっています。
ファイル 2016-10-23 16 19 11
・ケース外観(撮影者:ブログ主)

ケースを開けると内側に緩衝材(スポンジ)が敷き詰められており、頭にはMITのロゴが印字されています。
緩衝材の頭を外すとケーブルが専用のポーチに入って収納されています。
ファイル 2016-10-23 16 20 09
ファイル 2016-10-23 16 20 32
・ケースの内部(撮影者:ブログ主)

全長はBOXを入れて10ft(3m)で上流側が約1.4mで下流側が約1.4mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルは撚り線を使っており、太さはあるものの非常に取り回しが良いです。
ファイル 2016-10-23 16 22 51
ファイル 2016-10-23 16 23 08
・ケーブル外観(撮影者:ブログ主)

BOXは従来のような角ばった形では無く、角が取れた綺麗な曲線を描く形になっています。
(シリーズ名にある通りスタイリッシュですね!)
BOXの素材は、SL-Matrix Seriesまでは樹脂(恐らく、プラスチック)が使われています。
なので、Oracleよりは軽いのでケーブルに負担をかけにくいです。
ファイル 2016-10-23 16 21 14
ファイル 2016-10-23 16 21 36
・Interface外観(撮影者:ブログ主)

プラグはYラグになっており、購入時にYラグかバナナプラグで選ぶことが出来ます。
ファイル 2016-10-23 16 22 24
・プラグ外見(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
毎度のこと、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所(経路):パワー-SP間

まず、傾向としてInterconnectのMA、MA-X2と大きくは変わらないので今回は、「exorion邸訪問記その3」の最後に書きました『弩級SPケーブル3種聴き比べ』の結果を交えて書いていこうと思います
「exorion邸訪問記その3」
IMG_5564.jpg

プラスと捉えられる傾向について

・全域における高い明瞭度
現行のMITの上位グレードに感じる特徴の1つです。
Articulation Poleの高さをしっかりと感じられる部分で、上から下まで滲み無く明瞭に聴き取ることが出来ます。
明瞭でありますが、決して音はキツくなったりせず、耳あたりの良さを確保しています。

・No Color Lation and Flat Balance
こちらも現行に共通して感じられる部分で、音色に対して着色は行わず、各帯域のエネルギーバランスに関しても盛ったり減らしたりということを感じさせません。
この特徴は他社製のケーブルを入れた時によく感じます。

・正確な音のコントロール
信号ラインのALL MIT化を進める1つの理由になっている要素です。
音が野放図に放たれるのではなく纏まりを持ち、正確で曖昧さを感じさせないのは現代アニソンを楽しく鳴らす上で重要なコンポーネントの1つだと思っています。
特に正確さという意味では中低域から低域の描写に長けており、この音に慣れと体外のケーブルはコントロール不足だと感じます。(それが生に近い音かは別として)

マイナスと捉えられる傾向について
今回は主に比較した際に、物足りないなぁと感じた部分を書いていこうと思います。

・SN感の表現
3種の中で一番低い結果となった要素です。
もう少し背景の静かさを感じられたらと思いました。
音像に対する明暗の部分で、暗の部分が浅く感じたので、曲によってボーカルの音像定位の甘さと立体感不足を感じました。
この点についてはシールドの違いやSLM90Sの場合、Interfaceのボディが樹脂なのもこの部分に関係していると思っています。

・躍動感と色彩感
あくまでADと比べてですが、音楽が躍動し情感を感じられるような音楽性を持つケーブルかと言われると疑問を感じます。
ソースのそのままを正確に滲み無く描写するのが現行MITだと思っています。
私が信号ラインに要求しているケーブルの性能と要素としては満たしているので問題は無いですが、曲によってどうしても物足りなさを感じてしまいます。


【まとめ】
強烈な個性を持たないケーブルだけに、人によっては地味と感じるかもしれませんが基本性能の高さやバランスの良いニュートラルなサウンドは最近のハイエンドケーブルでは希少だと思っています。
音作り、取り回しの点では使いやすさの際立つケーブルで人によってはこのモデルでSPケーブルを終息出来ると思います。
ネックとなるのは、価格だと思います。やはり高いと思います...。
しかし、オーディオ製品に全般に言えることですが、物の価値を決めるのは買った人間のみであり、自分自身が納得出来れば価格というのは些細な部分でしかないと思っています。
好きな音楽を聴きたいために何が足りないのか考えた時にコンポーネントで解決出来る部分であれば、私はいくら高かろうと最短経路だと思い投資すると思います。
最終的にはReferenceグレードであるOracle Matrixを試したいです。当分の間は格安の出物がない限り変わることの無いですが(笑)。

いよいよ、次回でMITの導入記は最後になります。
導入するコンポーネントのレビューと待望の信号ラインのALL MIT化によって作り上げられるサウンドについて書いて行こうと思います。

exorion邸訪問記その3

3回目の訪問記となります。
(正しくは5回目?の訪問となります)
※各回システムがある程度煮詰まった時点で書いています。
IMG_5553.jpg

前回の訪問記はこちら

まず、大きく変更された部分を列挙していきます。
・レイアウトの変更(詳しくは画像で)
・ルームチューニングの実施
・各コンポーネントの導入
・ラック及び電源の強化

次に、機材及びケーブル構成について、
※赤字が変更または新たに導入された部分

・CDP:Metronome Technologie T2i Signature (120V)
 - Jorma Design Prime Power(電源ケーブル)

・プリアンプ:Spectral DMC-30SS Series2 (120V)
 - Crystal Cable Absolute Dream Power(電源ケーブル)

・パワーアンプ:Spectral DMA-200S Series2 (100V)
 - Stage iii Concepts Leviathan Statement Audio Power(電源ケーブル)
 ※BMI Cables Oceanic Statementから変更

・スピーカー:Magico Q3
 - Crystal Cable Absolute Dream (SPケーブル)
 ※Stage iii Concepts A.S.P. Reference Mantikorからの変更

・ステップアップトランス:CSE TX-2000XN(100V->117V)
 ※CSE ST-500からの変更
 - Transparent Audio Opus Power(電源ケーブル)
 - CDP及びプリアンプに使用

・電源タップ:J1 project PT6PL(Tuning by Brise Audio)
 - K racing audio design Device 1SE(電源ケーブル)
 - パワーアンプに使用

・ラック: Andante Largo Rigid Tower 684 Black
 ※QUADRASPIRE Q4Dからの変更
 - パワーアンプ以外に使用
 - 各機器の下にFuhlenCoordinate FB-FA455を使用

・オーディオボード:finite elemente Pagode“Signature”Platform
 ※FuhlenCoordinate FB-FA455からの変更
 - パワーアンプに使用

・インターコネクト
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(CDP→プリアンプ)
 ※Nordost Valhalla RCAからの変更
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(プリアンプ→パワーアンプ)

ルームチューニング材:
Vicoustic
 - Flexi Wood A50 x8枚
 - Wave Wood x22枚
 - Cinema Round x2枚

IMG_5555.jpg
IMG_5559.jpg
IMG_5561.jpg
IMG_5563.jpg
IMG_5556.jpg

まず、曲ごとのレビューの前に、今回の大きな変更点である
・レイアウトの変更
・ルームチューニングの実施
・各コンポーネントの導入
・ラック及び電源の強化
これらを行ったことでどのような変化があったのかを書いていこうと思います。

「レイアウト変更」について
2回目の訪問記までは部屋を横に使うレイアウトになっており、SPとリスナーまでの距離が近く、
後ろの壁にSPを近い状態でした。
傾向としては、
直接音重視で間接音が少ない(余韻や広がり)
音場表現よりも音像表現。

レイアウト変更後は部屋を縦に使うレイアウトになっており、SPとリスナーまでの距離が離れ、
後ろの壁とSPの間に空間を持たせています。
傾向としては、
前後におけるサウンドステージの広がりと奥域がよく出るようになったことです。

しかし、変更当初は前回までのプラス面である、
・音がしっかり前に飛んでくる
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か

これらの点が尽く感じにくくなる状態に陥いってました。
具体的には、
本来のMAGICOのネガティブな特徴である音が遠く前に出てこない(音像が引っ込む)
部屋が広い分、間接音が圧倒的に増え、距離感と定位感が散漫になる。
直接音が減り、聴かせたい所以外が多く耳に入ってくる。(付帯音、不要な余韻)
ボーカルにライブな部屋特有のエコー感が乗り、質感が悪くなる。
コンプ音特有の膨らみの制御が甘くなり、抜けが悪く感じる。

何故、そういった状況に陥ったかというとこの時点ではルームチューニングが一切行われていなかったからです。
SPのセッティングが甘いのでは?という意見も有るかもしれませんが、多少の改善はあっても根本的な改善にはならないと思っています。
初めに3回目の訪問記ではあるが、実際はその間に何度かお邪魔させて頂いています。全てを書かなかったのはこういった状況に陥っていたことも理由の1つです。
改めて、ルームチューニング(アコースティック)が施されているという前提がない限り、広さは正義とは言えないと実感しました。
むしろ、悩みの種が増大して苦労されるのでは?と思っています。

「ルームチューニングの実施」について
今回は実施前の段階でexorionさんとどのように施していくかを相談しました。
実際に部屋の図面とSPや機材配置を考慮しながら考えました。
主にチューニング剤として用いるのは、海外ではオーディオルームにも導入実績が高いVicousticです。
まず、ライブな部屋を弱デッド方向にしていくために吸音パネルを主としたパネルを複数発注しました。
はじめは、相談の段階で作成した一次反射や各コーナーの音篭もり対策のパネル配置でしたが、最終的には実際に音を聴きながら調整していく段階で変更されました。
この点については彼自身が、追い込んでいったものになります。

前置きが長くなりましが、今回訪問した際に部屋に入って感じたことを書きます。
入って直ぐに感じるのは、対策された部屋特有の静かさです。
会話の声が変に響かず、明瞭ではっきりと聴こえます。
レイアウト変更当初のライブな感じ、エコー感は無くなっていました。

では、変更後に陥ったマイナス面でどの部分が改善されたかを書いていきます。
余分な間接音が調整され、距離感と定位感が散漫にならなくなり、ある程度直接音も感じられるようになりました。
一番気になっていたボーカルのエコー感は無くなり、質感の悪さが解消されました。
また、コンプ音のコントロールがされて、膨らみや抜けの悪さも改善されていました。

しかし、この時点ではMAGICOのネガティブな特徴である音が遠い部分は改善されませんでした。
ボーカルが遠く後ろの壁にめり込むようになっていたとメッセージで伺っています。

「各コンポーネントの導入」について
この部分に関しては導入したものごとに書いていきます。(順番通り)
・MIT Oracle MA-X2 Interconnect(CDP→プリアンプ)
今回の訪問前に、変更前のNordost Valhallaと比較を行いました。
結果としては圧倒的とも言えるものでした。
Valhallaってこんなに低域が緩く、曖昧だったの?と驚きました。
また、ボーカルに乗る特有の癖も比べると気になりました。
情報量、レンジ感などといった基本性能においても軽く凌駕していました。
MA-X2については前に拙宅での試聴記をまとめているのでそちらをご覧ください。
MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)試聴記はこちら

・Crystal Cable Absolute Dream (SPケーブル) ※以下、AD
彼のシステムでは2本目となるAD。おそらくスピーカケーブルの国内ユーザとしては初となります。
1本目は電源に、2本目はラインという異なる導入場所でどのような変化があるのか、モノの注文をした連絡を受けた時から楽しみでした。
聴いたタイミングとしては今回の訪問が初となります。
感想としては、電源ケーブル以上の効果に驚きました。
まず、ボーカルが遠く後ろの壁にめり込むようになっていた点については見事に改善されていました。
ADとDLPの真骨頂である音像の輪郭をくっきりカラフルに出し実体感を高める部分が電源ケーブル以上に出ていました。
また、全体域に渡る切れの良さとハイスピードな感じも健在でした。
そして、前回まで使用していたStage iii Mantikorよりも音数が多く、音で空間を満たしてきました。
詳しく書いていくとキリがないので、今回の訪問前のおまけで書く予定の「弩級SPケーブル3種聴き比べ」にてもう少し書いていこうと思います。

・Stage iii Concepts Leviathan Statement Audio Power(電源ケーブル)
こちらもおそらく国内初となります。
今回の訪問前にCablefanのオーナーであるロメオさんよりお借りして試聴した際の感想を書いていきます。
(厳密には国内でセカンドオーナーになります)
試聴の際は、変更前に使用していたBMI Cables Oceanic Statement(以下、Oceanic)との比較を行いました。
差は歴然でした。Oceanicを見た目と音の両方で小魚扱いする有様。
特質すべきは、音の落ち着き具合と違和感の無い質感表現です。
また、非常に安定感もあり、ドンと構える実体感のあるボーカルはOceanicでは比べ物になりません。

Crystal Cable(AD)とStage iii Concepts(Leviathan)において、ボーカル表現の「明」と「暗」のトップとも言える両者の組み合わせは凄まじいです。

「ラック及び電源の強化」について
実際に聴き比べていないので割愛します。

それでは、ソースごとのレビューに移ります。
前回同様、メインの再生機器がCDPのため、持ち込みソースはCDになります。
レビューはexorionさんの方で掛けたソース47曲の中から5曲と私が掛けたソース8曲の中から4曲を書いていきます。

まず初めに彼が掛けた曲の中から5曲をピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: 水樹奈々「SMASHING ANTHEMS」より『Glourious Break』
SMASHING ANTHEMS

感想:
レイアウト変更とルームチューニングによる効果が如実に現れた一曲です。
彼の所で聴く水樹奈々はとにかく素晴らしい歌いっぷりですが、レイアウト変更前を超える部分を感じることが出来ました。
それはステージ展開とスケール感です。
バックにオーケストラ、その前に立つボーカルという感じですが、このオーケストラの表現力が変更前とは比べ物にならないくらい良くなっていました。
広大なサウンドステージの中にどっしり構えるオーケストラを見渡すことができ、音圧となって前へ伝わってきます。
そして、オーケストラの表現力に負けることなく、ボーカルがしっかりと主張してきます。 
決して交じり合わないということは無く、絶妙な調和(一体感)をもって聴こえてきます。
曲の終わりまで、部屋の空気感が変わっていることがわかります。
終わった後には思わず拍手をしたくなるような情に訴えかけてくる音でした。

2曲目: 鈴木このみ「Beat Your Heart」より『Beat Your Heart』
Beat Your Heart

感想:
現代アニソンにおける消化不良要素を多く満たした一曲になります。
特にドラム捌きとボーカル表現に注目して聴くことが多いです。
これも、レイアウト変更とルームチューニング後の方が良いと感じました。
特にフロア型でこの曲をコントロールするのは至難の業だと思っています。
しかし、彼の所ではMAGICOのずば抜けた基本性能やMA-X2とLeviathanのようなコントロールを得意とするコンポーネントによって徹底的に消化不良要素を潰していきます。
なので、ストレスを感じさせず曲の良さが引き立ちます。
特にドラム捌きはハイスピードに空間を震わしながら、重圧となって体に襲いかかってきます。
中低域以降の量感や情報量が非常に多いソースなので、コントロール不足だとボーカルが行方不明になってしまいますが、そんなことも無く明瞭で張りがあり実体感を持ちながら歌わせてきます。
全体的に情報量過多なソースなので空間に余裕が出来た今のほうがよりストレスを感じさせず聴くことが出来ると思いました。

※消化不良要素については別のトピックスにてまとめているのでそちらをご覧ください。

3曲目: 小木曽雪菜(米澤円)「WHITE ALBUM2 Original Soundtrack ~setsuna~」より『届かない恋 Valentine Live』
WHITE ALBUM2 Original Soundtrack ~setsuna~

感想:
アコースティックギターとボーカルというシンプルな構成の曲になります。
ギターから始まる部分で鳥肌が立ちました。
奏者が右後方に見えてきて、一音一音が明瞭で分厚く、思わず「何だこの生々しい実体感は!」と声を出してしまいました。
凄いのはギターだけでなく、ボーカル表現も凄まじかったです。
空間全てを満たす余韻と浸透力、体の芯まで染みてくる感じです。
ここでも「何だこの生々しい実体感は!」と。。
広めの静かな部屋で自分のためだけに目の前で歌ってくるような錯覚を起こしそうな音に私は固まって聴いていました。

4曲目: 暁切歌(茅野愛衣)、月読調(南條愛乃)「戦姫絶唱シンフォギアG 第6巻 BONUS CD オリジナルサウンドトラック6」より『Edge Works of Godess ZABABA』
戦姫絶唱シンフォギアG 第6巻 BONUS CD オリジナルサウンドトラック6

感想:
まずこの曲を歌わせるポイントを書いていきます。
スピード感の異なるツインボーカルを、ずれを感じさせずまとまりを持たせながら歌わせる。
この時に、キャラクターごとのイメージや声の質感を損なわせないことも重要になります。
声質とイメージとしては、暁切歌(茅野愛衣)は声が低めで生意気な感じ、月読調(南條愛乃)は声が少し高めで大人ぶっている感じを出して欲しい。
更に、ボーカルだけに気を取られて他を疎かにすると途端にキツくなったり、消化不良要素が目立ちストレスマッハになったりします。
では、実際の音はどうだったかというと見事に歌っていました。特にツインボーカルの掛け合いが素晴らしかったです。
敵同士の掛け合いではなく、仲間としてお互いの個性を全面に出しつつも助け合うような掛け合いを感じることが出来ました。
劇中の戦闘シーンが見えてくるような熱く勢いのあるボーカルに気分を向上させていました。

5曲目: Girls Dead Monster「Angel Beats! PERFECT Vocal Collection」より『Alchemy(Yui ver)』
Angel Beats! PERFECT Vocal Collection

感想:
今回数多くの曲を聴いた中で最も衝撃を受けた一曲になります。
まず、結論から申し上げるとボーカルに釘付けになりました。
このボーカル表現はレイアウト変更前に感じた時と同じです。
具体的には、前後感がはっきりしている状態で、やたら生々しい実体感を帯びたボーカルが目の前に浮かび上がって来て、「私の歌を聴け!」 と言わんばかりに迫ってきます。
先ほど、書きましたが質感や色彩表現は変更前を軽く。凌駕しており、とにかく聴いていて違和感がありません。より釘付けにされる要因の一つだと思います。
そして、今回は空間表現が飛躍的に良くなっているおかげで立体的で広大な空間を感じる事ができます。
勿論、各楽器についても実体感を帯びながら熱い演奏を展開してくれます。
一時は、レイアウト変更前の音は偶然の産物かと思われましたが、この曲を聴いて確信しました。
「あれは偶然でなく、再現性はある」と。

次に私が掛けた曲についてレビューを行います。
4曲ピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: 井口裕香「Hey World」より『Hey World』
Hey World

感想:
アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のOPテーマ曲になります。
ドラム捌きや弾け具合とボーカル表現を主に聴いています。
最近ではSISさんの方でselect DACを試聴した際にもかけた曲です。
ドラムは厚みとスピード感重視で抜け良くリリースされていくのが理想です。
ボーカルは上の繊細さと広がり、優しくも力強い感じが伝わってきて欲しいです。
音を聴いてみて、中低域当たりに少し緩さまたは膨らみを感じ抜けがもう少し良いとスピード感も揃ってよく聴こえると思いました。
ボーカルについてはイメージ通りで、Q3のレンジの広さとAD 2本のボーカル表現が生きていると感じました。

2曲目: プラズマジカ「プラズマジカル☆ミュージカル」より『プラズマジカル☆ミュージカル』
プラズマジカル☆ミュージカル

感想:
コミックマーケット90のポニーキャニオンブース限定で販売されたCDになります。
エイプリルフールの日限定で公開されたイラスト「魔法少女プラズマジカ」の主題歌を勢いで作っちゃいました!という「え?ネタじゃなかったの?」と驚かされました(笑)
聴きどころとしては、いかに楽しく聴けるかどうかです(抽象的)
途中、左右にパン振りされたキャラクター達の自己紹介が入るのですが、その時に聴いている方がこっ恥ずかしい気持ちになれば更に良いです!
聴いてみて、非常に楽しめました!
途中、思わず口が緩んでニンマリしそうな所も。
初めてこの曲を聴いたexorionさんも楽しんでくれたようでホッとしました(笑)

3曲目: 田村ゆかり「Fantastic future」より『Fantastic future』
Fantastic future

感想:
私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
くどいようですがいつものやつを引用します。

鳴らない所の音の特徴を箇条書きで書いていきます。
・音圧の高さが目立ち、音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたつき膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

前回同様、音の捌き具合に関しては申し分なく、広大で立体的なサウンドステージの中を音で満たしてくれる感じは前回以上でした。
気になったのは三点。
捌き具合に問題はないと書きましたが、ほんの少しだけ「Hey World」で感じた部分がこの曲でも感じられました。
もう一点は声の質感で、少しエフェクトが掛かった感じが表面に出てきてしまっているのが気になりました。
私としてはゴリゴリにかけたエフェクトを剥がしつつも後ろに隠し目立たせないようにすると、歌いっぷりの良さが光ると思いました。
最後もやはりボーカルで、少し口が大きくなる傾向と定位が曖昧になる感じが気になりました。

4曲目: 田村ゆかり「Love parade」より『追い風』
Love parade

感想:
私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
こちらがメインのReferenceですが、訪問記のレビューで出てくるのは初めてとなります。
聴くときのポイントを箇条書きしていきます。
・サウンドステージは聴き手の後ろを含めて形成される
・前後左右、上下においての音の回り具合
・聴き手の左後方に浮かび上がる実体感のあるドア
・ボーカルの後ろの上方から下へ落ちる水滴の質感と落ちた際の広がり方
・当時の声の若さ、質感の表現
・高域は空間に漂わせつつも広がっていく感じ、低域は空間を震わし重圧をもって広がる。
・これらを両立させ部屋全体を満たす

聴いてみて、うちのシステムでは逆立ちしても出ない部分を出してきました。
それは最後の項目です。
うちのブックシェルフスピーカーでは低域のレンジ感や質感においてこの項目を達成することが出来ませんでしたが、彼の所では見事に出ていました。
曲の始め部分で天井と床からこちらへ押し寄せてくる、しかし攻撃的ではなく穏やかに包み込んでくる包容力にやられました。
他の項目についても難なく出してきており、唯一気になった点としては、水滴の質感でした。
イメージとしてはスポットライトを水滴が落ちる部分に照らしているようで少し明るいと感じました。
もう少し影というか暗さも出てくると更に良いと感じました。
ボーカルや空間に出現するドアの実体感も素晴らしくその際に私は頭の悪いコメントをしてしまいました(笑)
「後ろのドアに芯が出た!」
彼のシステムで後ろのホンモノに近いドアが出現する日も近いと思います。


彼から頂いた曲のセットリストがありますので、以下に記述します。
※曲順不同

01.絶対零度θノヴァティック(ワルキューレ)
02.破滅の純情(ワルキューレ)
03.流離 ~SASURAI~(徒然なる操り霧幻庵)
04.儚い恋心(徒然なる操り霧幻庵)
05.迷宮DESTINY(プラズマジカ)
06.流星ドリームライン(プラズマジカ)
07.killy killy JOKER(分島花音)
08.心の旋律(白浜坂高校合唱部)
09.ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第9版<クロイツェル>第1楽章 (ヴァイオリニスト・篠原悠那、ピアニスト・阪田知樹)
10.輝夜の城で踊りたい(μ's)
11.ススメ→トゥモロー(高坂穂乃果(新田恵海)、南ことり(内田彩)、園田海未(三森すずこ))
12.inferno (M@ster Version)(萩原雪歩(長谷優里奈)、如月千早(今井麻美))
13.オーバーマスター (M@ster Version)(星井美希(長谷川明子)、四条貴音(原由実)、我那覇響(沼倉愛美))
14.Shine!!(CINDERELLA PROJECT)
15.お願い!シンデレラ(CINDERELLA PROJECT)
16.M@STERPIECE(MOVIE VERSION) (765PRO ALLSTARS)
17.君が選ぶ道(音無小鳥)
18.My Soul, Your Beats!(Lia)
19.Ring of Fortune 佐々木恵梨 KABANERI OF THE IRON FORTRESS(EGOIST)
20.Glourious Break(水樹奈々)
21.深愛(水樹奈々)
22.エブリデイワールド(雪ノ下雪乃(早見沙織)、由比ヶ浜結衣(東山奈央))
23.エブリデイワールド -Ballad Arrange- Yukino Solo Ver.(雪ノ下雪乃(早見沙織))
24.エブリデイワールド -Ballad Arrange- Yui Solo Ver.(由比ヶ浜結衣(東山奈央))
25.Alchemy(Yui ver)(Girls Dead Monster)
26.Day Game(Girls Dead Monster)
27.I, my, me, our Mulberry(東山奈央)
28.「ごめんね」のシンデレラ(鈴木このみ)
29.PUNCH☆MIND☆HAPPINESS(Happy Clover)
30.届かない恋 Live at Campus Fes(小木曽雪菜(米澤円))
31.届かない恋 Valentine Live(小木曽雪菜(米澤円))
32.KUMAMIKO DANCING(雨宿まち(日岡なつみ)、クマ井ナツ(安元洋貴)、feat.熊出村のみなさん)
33.Edge Works of Godess ZABABA(暁切歌(茅野愛衣)、月読調(南條愛乃))
34.殲琴・ダウルダヴラ キャロル・マールス・ディーンハイム(水瀬いのり)
35.harmony ribbon(水瀬いのり)
36.こいかぜ(高垣楓(早見沙織))
37.ESCORT(早見沙織)
38.こきゅうとす(花澤香菜)
39.鈴木このみアニサマ11th SPメドレー(Studio Rec ver.)(鈴木このみ)
40.This game(鈴木このみ)
41.銀閃の風(鈴木このみ)
42.Beat Your Heart(鈴木このみ)
43.Redo(鈴木このみ)
44.世界は疵を抱きしめる Acoustic ver.(鈴木このみ)
45.翼(藍井エイル)
46.ユキトキ(やなぎなぎ)
47.ちいさな冒険者(アクア(雨宮天)、めぐみん(高橋李依)、ダクネス(茅野愛衣))

前回の訪問記に引き続き、exorion邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

今回はレイアウト変更とルームチューニングの実施、弩級コンポーネントの導入により、前回とどう変わったのかプラス面とマイナス面に分けてシステムを比較していきたいと思います。

<前回>
プラス面:
・音がしっかり前に飛んでくる
・一音一音が厚く濃い(色付け的なニュアンスでは無い)
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か
・ソースの質に左右されない

マイナス面:(今後改善するとより良くなりそうな所)
・横方向の広がりが出ると、音の回り込みなどでより明瞭なサウンドステージが形成されると思いました。
・音に躍動感や立体感が出た分、前回にあった漆黒を描くような静寂感やSN感が少し減衰したので欲を言えばそこがある程度戻ってくると、より完成度の高いシステムになると思います。

まとめ:
今回はMAGICOを聴いてマイナスと捉えられる部分を徹底的に改善されていました。それに伴い、写実性はあくまでソースの輪郭をなぞる程度で、音楽性がずば抜けて高いシステムへと変貌していると感じました。

<今回>
プラス面:
・Spectral+MAGICOが得意とする空間表現を感じる事が出来る(スケール感、立体感、包容力)
・空間が広い分、情報量を出し過ぎても窮屈になったり飽和したりことが無い
・声の質感が大幅に向上され、違和感を殆どなく聴ける
・更に、中低域よりも深い低域のコントロールが効くようになった(現代アニソンをフロア型で鳴らす上では重要な要素)
・基本性能(情報量、分解能、コントロール力等)の大幅向上

マイナス面:
・レイアウト変更前に比べると音が遠い
※曲によって、LiSAを聴いた時のように前にしっかりと出てくるものもある
・レイアウト変更前に比べると実体感や躍動感が薄い(直接音と間接音のバランスが関係している)
・主役の描き分けが出る曲と出ない曲があり、限定的になった
・曲によって定位感が上下に触れて曖昧になり、口が大きくなる。
・曲によって音の明暗のうち明るさが強くなり、暗い(影)の部分が欲しいと感じる時がある
※そういった部分はLeviathanよりもAD SPが支配的のようです。

まとめ:
定位感に関しては様々な検証を行ったところ床と天井に原因があると感じました。
その点については、既に感じているようで近いうちにでも対策を行っていくそうです。
その他の部分に関しては複合的または未知の要素が多く案を上げるのが困難と判断しました。
今回は総合的に見れば、レイアウト変更前よりも良くなっていると思いました。

全体のまとめ:
レイアウト変更直後は変更前の方が良かったと思わせる音(特にボーカル表現)でしたが、ルームチューニングの実施と弩級コンポーネントの導入、ラックや電源強化を経て音像表現と音場表現の両立という当初の目標に近づいてきた音だと感じました。
音場表現に関してはSpectral+MAGICOの得意とするステージ展開を感じさせながらも、MA-X2が2組入ることでより立体的で重圧、迫力を感じさせる空間が形成されるようになったと思います。
ボーカル表現に関してはあともう一歩と感じさせる曲が多い一方で、LiSAや鈴木このみのように変更前の時を思い出す「魂を削って心に訴えかけてくる」ような圧倒的説得力を帯びたボーカルも感じられた以上、この両立の実現は近いと思っています。

最後にexorionさんから今までのまとめについての詳細を頂きましたので、この場に記述したいと思います。
(無編集で貼っております)

前回二月に訪問記を書いて頂いた際のレイアウト変更前の音は、率直に申し上げて偶然出来上がった奇跡のような音(特にヴォーカル表現と躍動感に於いて)であったが、 三月下旬に空間表現を追求すべくレイアウトを縦方向に変更したところ、ヴォーカル表現・躍動感はかなり後退して、さらにルームチューニングをしていなかった部屋の影響で空間表現は曖昧のままになり、 そこから五ヶ月間に亘る旅が始まった。
レイアウト変更で得られた結論としては、Magicoは後ろの壁との間隔が狭い方が音像表現・迫力・実体感を出しやすいが、 元来MagicoもSpectralも音場型の鳴り方であり、得意の空間表現を活かすとなると後ろの壁と離さなければならないが、 その場合は音像表現・迫力・実体感がかなり後退するということであった。
そこから約五ヶ月間色々な変更を加えながら、「スピーカー背面の空間を開けたことによる空間表現」と「レイアウト変更前のヴォーカル表現・躍動感」を両立できないか悪戦苦闘してきた。
まず空間表現を高めるために、ルームチューニングを実施。
これは効果覿面で、Magico/Spectralの空間表現が非常に引き立つようになった。
次に躍動感・迫力を加えるためにMIT Oracle MA-X2をもう一本追加、音像表現・実体感を出すためにLeviathanとAbsolute Dream(スピーカーケーブル)を導入。
最後にシステムの底上げのため、ラックとトランスを変更。
これらの変更を経て、空間表現も加味したシステムとしての総合力ではレイアウト変更前を上回ったと思うが、それでも曲によっては躍動感やヴォーカルの実体感で劣る。
前回より明らかに良くなった点としては、Absolute Dream(スピーカーケーブル)のおかげで壁に張り付いていたヴォーカルが前に出てきたことと、落ち着いた曲以外では声質に違和感がなくなったことだが、ヴォーカルがスポットライトを浴びすぎて、若干「影」が出にくいことが気になると言えば気になる。 しかし反動として音が少しキツくなる場面があったり、低域に芯があり過ぎて煩くなったりしているので、最後に微調整していきたい。

ここまで

今回も得ること、学ぶこと、情報の共有が出来て大変有意義な訪問となりました。
アニソンを最高に歌わせるシステムの実現とあの時のボーカル表現の再現を願い、この訪問記の結びとします。

おまけ:
~弩級SPケーブル3種聴き比べ~
IMG_5564.jpg
(撮影者:ブログ主)

概要:
ハイエンドケーブルで名を馳せる3社から出ているSPケーブルの聴き比べを行いました。
試聴は3枚のCDを元に行っていきます。
当ブログでもお馴染みのレビュー方法で書いていきます。

ラインアップは以下の通り、
・Absolute Dream (以下、AD)
CrystalSpeak-Absolute-Dream-1024x1024.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Crystal Cable
位置付:フラグシップ
価格:28100 USD (本国21500 EUR)/2m

・A.S.P. Reference Mantikor(以下、Mantikor)
PRODUCTS_Mantikor_page_r3_c3.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Stage iii Concepts
位置付:元フラグシップ
価格:14900USD /2m

※現フラグシップ
A.S.P. Reference Medusa
Medusa1.jpg
(引用元:こちら
価格:18500USD /2m

・SL-Matrix 90S(以下、SLM90)
SL_Matrix_90_Spe_56e1ffe6e044d.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Music Interface Technologies(MIT)
位置付:SL-Matrixシリーズの最上位(全シリーズの中では6番目)
価格:10359USD /10ft(3m)
補足:持参物(次回、導入記を投稿予定)

※フラグシップ(Note Perfectシリーズ)
ACC_268_Articula_56c3afb9cd1b4.jpg
(引用元:公式HP)
ACC 268 Articulation Control Console
価格:81495USD /10ft(3m)

比較ソースは以下の通り、
・水樹奈々 「THE MUSEUM II」より『深愛』
(以下、深愛)

・雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より『エブリデイワールド』

・Girls Dead Monster「Angel Beats! PERFECT Vocal Collection」より『Alchemy(Yui ver)』
(以下、Alchemy)

パラメータ評価による比較は以下の通り、

<基本性能>
情報量 :AD > Mantikor = SLM90
分解能 :AD > Mantikor = SLM90
解像感 :AD > SLM90 > Mantikor
SN感  :Mantikor > AD > SLM90
定位感 :AD > Mantikor = SLM90
空間表現:AD > Mantikor = SLM90
※主に広さ、立体空間

<その他性能>
ボーカル表現  :AD > SLM90 > Mantikor
明るさ(色彩的) :AD > SLM90 > Mantikor
暗さ(色彩的)  :Mantikor > SLM90 > AD
コントロール力 :SLM90 > Mantikor > AD
低域の締り   :AD > SLM90 > Mantikor
低域の厚み   :SLM90 > Mantikor > AD
スピード感   :AD > SLM90 > Mantikor
アタック感、張り:AD > SLM90 > Mantikor
抜けの良さ   :AD > Mantikor = SLM90
切れの良さ   :AD > SLM90 > Mantikor
耳あたりの良さ :SLM90 > Mantikor > AD

<総合性能>
AD > SLM90 > Mantikor

※Mantikorに関して、パワーアンプにStage iii Concepts Leviathan Statement Audio Powerを入れていることも有り性能比較では低めの評価となっている。
※特にアニソンを聴く上では、Stage iii Conceptsのケーブルは1本に留めておくことが望ましい。

曲ごとの評価による比較は以下の通り、
・深愛
AD: ボーカルは少し明るめで影の部分が見えて欲しいと感じました。若いころの水樹奈々の声ならしっくりくるかも?
全体的な基礎性能ではやはり頭一つ以上抜けているので気になったのはそれくらいでした。

Mantikor: この曲では一番しっくり来る結果になりました。ボーカルが明るくなり過ぎずにダークな感じがしっかりと出ていて、深みや緊張感といった部分を感じれました。
背景の静かさや同様の緊張感といった部分も3本の中では一番良く出ており、曲によく合っていました。

SLM90: ニュートラルなバランスでマイナス面という観点では、特に気になる所はありませんでした。
敷いてあげるならば、もう少しボーカルの明暗をはっきり出して欲しいことと、背景の静かさが出て欲しいと感じました。

・エブリデイワールド
AD: この曲では一番良く歌っていました。ボーカルの描き分けは勿論のこと、スピード感が揃った打ち込みや躍動感が素晴らしかったです。
私達が考えるキャラクターイメージや描写が見えてくるような歌いっぷりを感じることが出来ました。

Mantikor: 残念ながら気になる所だらけでした。まず、ボーカル二人から生気を感じられず暗く眠く歌っていました。また、打ち込みのスピード感がずれておりボーカルに対してドラムが遅れるように聞こえました。
躍動感が薄く、モノトーン調とまでは行かなくてもつまらない音でした。

SLM90: ADと比べるとボーカルの色彩感や躍動感が足りないと感じましたが、描き分けや打ち込みとのスピード感については問題ありませんでした。
拙宅で聴くエブリデイワールドに最も近い音だと思いました。

・Alchemy
AD: 先ほどレビューをしたのでここで新たに書くことは特に無いです。他2つを圧倒的に突き放す歌いっぷりです。
ここまで来ると芸術の域で、見て楽しむということが感じれます。

Mantikor: エブリデイワールドと感じたことと大きく変わり無かったです。ボーカルと楽器が全然歌ってきません。

SLM90: ADの後に聴いてしまうとバランスは良いけど物足りなさが凄いです。スパイスという部分がやはり現行MITでは足さないストレートな音作りなんだと改めて実感しました。


ギャラリー:
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次回は新しいコンポーネントの導入記を投稿予定です。

MIT Oracle MA Interconnect 導入記

5月下旬に導入したInterconnectについての導入記になります。
導入したものはMITの元フラグシップ(2007年代)「Oracle MA Interconnect」になります。

IMG_5150.jpg
・MIT Oracle MA(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
5月に更新した「MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)試聴記」より
『最終的な目標であるSpectralのセパレートアンプとMAGICOのスピーカー導入の他に、MITのMAクラスを一緒に導入するということです。』
そこで今回は、目標のための準備として核となるコンポーネントを揃えることに決めました。

exorionさんよりCablefanのオーナーであるロメオさんが、Oracle MAの放出が可能と伺い、すぐさま譲っていただけるか交渉しました。

【概要】

MAにも特徴的なBOXが左右に1個ずつ付いています。
このBOXにはMA-X2と同様に接続する機器とのインピーダンスマッチング行うためのAdjustable Impedance Selector(Low(5-50kΩ),Mid(40-100kΩ,High(90kΩ&Up)))が付いています。
その他にMIT特有の技術としてMultipole TechnologyMIT 2C3D technologiesが採用されています。
現行のMA-X以降ではSIT (Stable Image Technology) 、JFA (Jitter Free Analog)等の新技術が採用されています。
これらの技術の説明についてはMA-X2の試聴記をご覧ください_

IMG_5146.jpg
・MIT Oracle MAのBOX(撮影者:ブログ主)

前回説明をし忘れたMultipole Technologyについて分かる範囲で説明したいと思います。

Multipole Technologyについてはこちら
Multipole_Inside_2013_compact.jpg

MAについてはBOXを開けた画像が公式に掲載されてますが、パッシブのフィルタ(ネットワーク)を実装した基盤が入ってるそうです。
mitcableswhatsinthebox.jpg
・BOXを開けた画像(公式HPより)
※アメリカで特許を取得している技術のようです。

以下、解説。
MITケーブルのコアとなるオーディオケーブル技術は、
全てのオーディオケーブルがエネルギーの保管と輸送において最も効率的であるという事実に基づき設計された、
独創的な多極ケーブル(Multipole)です。

下のグラフは、
横軸は周波数(Hz)及び人間の可聴域の帯域幅(20Hz~20kHz)を示しています。
縦軸はArticulation(-10%~60%)を示しています。
これらのグラフを使って、この帯域幅にわたってケーブルがどれほど上手く繋がっているかを示します。
50%のラインでは、理想的なArticulationの応答のベースラインとして機能しています。
50%を上回る場合(Over-articulation)は“荒々しい(harsh)”または“不安定な、脆い(brittle)”、
50%を下回る場合(Under-articulation)は “細い(detail)”または“不明瞭(garbled)”と感じられます。

グラフA:
競合他社のオーディオケーブル2本の帯域幅をMITの研究所でテストした結果を示しています。

 ケーブル1:
  このArticulation Poleでは低い周波数帯域に寄っているためオーディオファイルは「濁った」、「ベールに包まれた」と感じられます。
 ケーブル2:
  このArticulation Poleでは高い周波数帯域に寄っているためオーディオファイルは「明るい」または「速い」と感じられます。

さらに、両方のケーブルには、それぞれの各色で塗り潰した部分で示すように50%を上回る領域があります。

グラフA2
・グラフA(公式HPより)

グラフB:
このグラフは、MITの一般的な6 Articulation Polesを持つinterfaceを示しています。
MITのインタフェースでは低域(BASS)、中域(MIDRANGE)、高域(TREBLE)に最適化された複数のArticulation Polesが持つように設計されています。
Articulation Polesでは、複数のケーブルを使用しているかのように、単一のケーブルではなく、より均一な応答でオーディオ信号を伝送するために相乗的に協働します。
ポールAとBは、より良い(明瞭でフラットな)低域(BASS)を提供します。
ポールCとDは、より良い中域(MIDRANGE)を提供します。
ポールEとFは、より良い高域(TREBLE)を提供します。

グラフB2
・グラフB(公式HPより)

グラフC:
このグラフではMITの6 Articulation Polesを持つinterface(黄色の線)とグラフAの競合他社のケーブルを直接比較しています。
MITのinterfaceは、線形的なArticulationの応答を提供し、より低域の制御がスムーズで、低いノイズフロアと共に拡張された高域を実現します。-"1本で複数のケーブルがあるように!"

グラフC2
・グラフC(公式HPより)

MITのinterfaceを選ぶ際は、Multipole Technologyのロゴと性能評価を示す各製品のPole数(Articulation Poles)を探します。
このシンプルな機能は、完全な信頼性と正確性でどのシステムでも適切なパフォーマンスレベルを選ぶのに役立ちます。
例として、Oracle MAでは68 Articulation Poles、MA-X2では95 Articulation Polesとなっています。
この値が高いものほど、高いパフォーマンスが得られるとしています。

※図に示すようなロゴや製品説明欄に書いてあります。

9X-MP-2013-logo_compact.png
・例;9 Articulation Polesのロゴ(公式HP)

最後に、
Multipole Technologyとは、
『1本で複数のケーブルを持つようなものです!』

注意:所々表現としておかしい部分も有りますが、私が解釈した書き方にしています。
詳しくはリンク先をご覧ください。 ※2017/3/25修正

MAとMA-X2の違いについては以下の表に示すとおりです。
比較表

【外見】
全長は1m(箱なし)で上流側が0.5mで下流側が0.5mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルの素線は恐らく撚り線であることから非常に取り回しに優れていますがMA-X2に比べると太いです。
RCAプラグにはVampire WireのXhadow RCA(アルミボディ、銀メッキ)が採用されています。こちらもMA-X2に使用されているものよりシェルが太いタイプです。
箱が非常にずっしりと重いので、高さのある所同士の機器の接続には、繋ぐ端子や機器の負荷を考慮して設置すると良いでしょう。
※アルミ削り出しのBOX

IMG_5143.jpg
・MAの外見1(撮影者:ブログ主)

IMG_5148.jpg
・MAの外見2(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
いつも通り、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所(経路):プリ-パワー間
セレクタの値:Impedance Selector(Low)

プラスと捉えられる傾向についてはMA-X2と大きく変わらないので、比較してみて感じたクオリティの差について書いていきます。
まず、MA-X2の試聴記をご覧になってから以下の読んで頂けたらと思います。

Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)の試聴記はこちら
比較では、MA-X2で上げた項目毎に書いていきます。

・3次元的なサウンドステージの展開と音像表現
この点については、MA-X2の方が上です。
3次元的なサウンドステージの展開では、MAの方が狭く立体感が足りないと感じます。
そして、音像表現では少し輪郭に滲みを感じるので、視覚的に見える音という点で少し不満があります。
新技術の採用やArticulation Poles数による精度がこの項目での差を感じさせる部分だと思います。

・No Color Lation and Flat Balance
音色の自然さという点ではMAとMA-X2に大きな差は感じませんでしたが、帯域バランスとしてはMAの方が悪く感じます。
具体的には、低域については力感と温度感があるのでMA-X2と比べると低域が少し持ち上がってるように聴こえます。
また、高域については伸びとレンジ感、抜けがMA-X2と比べると悪いです。
この辺もArticulation Poles数による精度の差を感じます。
良い所としてはMA-X2をプリ-パワーに入れた時に感じた機器同士がシームレスに繋がる感じはMAでも健在です。
そして煩さもないので耳当たりの良さも十分に確保されていると言えます。

・超ワイドレンジ感
この点についてもMA-X2が上です。
特に高域のレンジ感が顕著に差として現れます。
とは言っても、通常のシステムであればMAでも十分だと思います。

・高いSN表現と正確な音のコントロール
背景の静かさと透明感ではMA-X2の方がやはり上です。
この辺りはJFAやSITと行ったMITの新技術の有無による差が大きそうです。
音のコントロールでは低域においてMA-X2に比べると制御しきれていない部分があるように思います。
特にコントラバスの表現で聴き比べるとハッキリした差を感じます。
MA-X2を入れた時のコントラバスは曖昧さを全く感じさせません。
弦を弾く手の動きから、胴鳴りの感じが付帯音によって汚されず綺麗に出て来ます。
現代アニソンでは音のコントロール力は必要以上に求められるので、この項目の性能が高いに越したことはないです。

【まとめ】
総じて、MA-X2の方が性能が高いと言えます。
新技術の採用、Articulation Poles数の違い、そして唯一のマイナスと捉えられる価格の差(7000USD差)
これらの裏付けを納得せざる負えない音質差を感じました。
ここまで呼んだ方はおそらくMAは大したことないと思うかもしれませんが、それはMA-X2を聴いてしまったからです。
MA-X2を聴かなければ必要十分なクオリティだと思います。

今回色々調べてるうちに、改めて感じるのはMITの考え方や技術、製品を見ていると"ケーブル"では無いなと思います。
MITが言う通り1つの「インターフェース」ということです。
MIT関係のレビューで私が繰り替えし言っていることですが、やはり私にとっては非常に重要なコンポーネント。
信号ラインには無くてはならないものになっています。


次回もMIT関係の導入記を書く予定です!
今月末には待望の信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)が実現されます。
すでに今月頭にALL MIT化による音は試聴しているので導入が楽しみです♪

Crystal Cable Dreamline Plus Power cables 導入記

2月中旬に導入した電源ケーブルについての導入記になります。
導入したものはCrystal Cableのセミフラグシップ「Dreamline Plus Power cables」になります。

ファイル 2016-07-18 17 32 04

導入の経緯としては、年明け直ぐに当ブログの訪問記でお馴染みのexorionさんが拙宅に来られた話まで遡ります。
その際に今回導入した電源ケーブルを持参して下さり、プリアンプに刺して聴いた直後にノックアウト、その後に譲っていただけることに...。
詳細は後ほど書きますが、現段アニソンを聴く方には必須のコンポーネントだと思います。
(セミフラグシップということもありお値段はしますが一度入れたら外せません(冷汗))
(残念ながら、PSEの関係でCrystal Cableの電源ケーブルは国内では取り扱われていません。)

【概要】
まず、Crystal Cableとはどのようなメーカーなのか、代理店であるHarman International JapanのHPから詳細を引用します。
(引用元はこちら

以下詳細
2004年にオランダで設立。既に世界30カ国以上の販売実績を持ち、多くの録音スタジオへの導入も進んでいます。
高純度伝送を極限まで追求し超低歪率を達成した“シルバー=ゴールド導体”、
シースルー・ジャケットに包まれたスリムでエレガントなスタイル、弦楽器の弦のようなしなやかさ。
新しい発想から誕生した「Crystal Cable」は、デジタルAV、マルチチャンネル時代に対応する新世代ハイクオリティ・ケーブルです。
ここまで

補足:国内代理店では下位モデルのUltra Diamondまでの取り扱いとなっています。

更にブランドの生い立ちについてe-イヤホンさんのブログに詳細が記載されていますのでそちらから引用します。
(引用元こちら

以下詳細
Crystal Cableの設立者はMrs.Gabi van der Kley(ガビ・ファン・ダー・クレイ夫人)。SILTECH社長Edwin van der kley氏の奥様です。
夫人がSILTECHのマーケティングを担当していた時期、SILTECHのリサーチ部門(新たな素材や応用技術などを調査開拓する部門)に航空機の機内配線材(航空機のオペレーション用信号/データの伝送用)として、細くて軽く、強度と耐熱性に優れた高性能ケーブルを航空機メーカーと共同開発するプロジェクトがあり、この『マイクロケーブル』の技術が完成しました。
航空機用ケーブルとして、すべての厳格な規格や安全基準にパスしましたが、延べ数百メートルにも及ぶ機内配線材としてはあまりにも高価であったため、採用には至らなかったといいます。
Crystal CableはSILTECHの基礎技術をベースとして(シルバー=ゴールド導体やカプトンインシュレーターなど)開発されたケーブルではありますが、現在では独立した研究開発部門を持ち、独自に素材の調達、加工も行っています。
SILTECHの工場敷地内ではありますが専用ラインを設け製造を行っており、資本的にも完全に独立した一ケーブルメーカーです。
ここまで

セミフラグシップ(Dreamline Plus(以降:DLP))とフラグシップ(Absolute Dream(以降:AD))にのみ採用されているMonocrystal silver導体を用いた構造について

・導体の構造については図に示すとおりです。
crystal_cable_absolute_cross_section_large.jpg
導体の構造図(撮影者:公式HP)

中心に「Monocrystal Silver Core(単結晶銀導体)」、その外側を「Dual Kapton layer(2層のカプトン材)」、
更にその外側を「PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)」に覆われています。
二層目のシールドには「Silver plated monocrystal copper shield(単結晶銀メッキ銅シールド)」が施されています。
一層目のシールドには「Gold plated monocrystal silver shield(単結晶金メッキ銀シールド)」が施されています。
それらを纏めたものを「Transparent sleeve(透明なジャケット)」に覆われています。

DLPとADの違いについては以下の表に示すとおりです。
表

価格表についてはこちらをご覧ください。

Picture 1180
・ADの画像(撮影者:公式HP)

【外見】
ジャケットの内側が単結晶金メッキ銀シールドなので外見は金色寄りです。
(Odinは銀色寄りですね。)

プラグは表に記載の通りWattgate 330RH Evo+350RH Evoになります。
ちなみに、少し前まではFurutech FI-25M(R)+FI-25(R)が採用されていました。
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・全体像(撮影者:ブログ主)

単結晶銀を使っていますが思ったより柔らかく取り回しに苦労はしませんでした。
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・セッティング図(撮影者:ブログ主)

ケーブルが入った化粧箱は見ての通り、豪華な雰囲気が漂っています。
Siltechについても上位グレードに関しては似たような化粧箱に入っています。
ファイル 2016-07-18 17 36 56ファイル 2016-07-18 17 34 09ファイル 2016-07-18 17 04 16
・化粧箱(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
いつも通り、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所:プリアンプ
以前使用していたケーブル:VOVOX Textura AC

まず、プラスと捉えられる傾向について
・ずば抜けた音像描写力
音像描写に関しては現状DLPとADを超えるものがないと思っています。
それ程までに立体的で実体感を帯びた音像をサウンドステージ上に描写します。
音がグイッと前に出てきつつも奥域方向が浅くならないので、ボーカルと楽器の位置関係がハッキリしています。
音像は膨らまず明瞭でコンパクト、サウンドステージ上に余裕を持って定位します。
拙宅では前後方向を損なわず、ボーカルが20cmほど前に出てきたように感じられました。

・ハイスピードで抜群の抜けの良さ
全体帯域においてスピード感が揃っており、ダマ感、膨らみを感じさせないのでキレ良くスパっと抜けます。
この項目についてはAD以上だと感じています。
特に低域のスピード感が遅めであるJeff Rowlandのプリアンプを使っている私にとってはDLPとセットで一つのプリアンプだと思いました。

・カラフルな色彩表現
一音一音がカラフルで、単色的な色彩表現ではなく、個々それぞれのニュアンスを明瞭に描写します。
異なる色をもつスポットライトが照らす人に合わせて切り替わるようなイメージです。
温度感はDLPが少し低めで、ADは中間的に感じられます。
複数の声優さんが歌うような曲では声優の特徴的な声がよりハッキリ出てくるため、新たな発見が多いです(笑)
この項についても他社を寄せ付けない特徴だと思います。

マイナスと捉えられる傾向について
・二項のデメリット「音のキツさ」
原因は簡単です。導体の本数分の差だと思います。(価格分の差は感じられる)
帯域のエネルギーバランスがADと比べると中高域に寄るのでシステムによってはピーク感を感じる場合があります。

・低域の厚み不足
先ほどエネルギーバランスが中高域に寄ると申し上げましたが、厳密に言えば低域の厚み不足によってそのように感じられると思っています。
レンジ感や締りについては申し分ないですが厚みが不足するので迫力不足で腰高とも言えます。
ただし、低域過多なシステムやMITのOracleグレードのような低域を得意とするコンポーネントと合わせることで容易にバランスの調整が可能です。
拙宅ではプリアンプが繋がっているタップの電源ケーブルにMITのOracle Z-Cord IIIを入れることでバランスを整えています。

【まとめ】
全帯域におけるエネルギーバランス、スケール感についてはADが優れており、また情報量も多いです。
総じてADは非常に使いやすいコンポーネントであると言えます。
しかし、部分的に特化しているDLPにおいてはバランス調整さえ出来てしまえば、ADにも大きく劣らない性能が期待できます。
別なトピックスで述べましたが、
「現代アニソンにおける必要な要素」
・極めて高い分解能
・スピード感
・耳当たりの良さ
・躍動感
・色彩感
・低域の締りと張り
・音像の距離感、前後感が明瞭な定位と音場

これらが多く含まれるADとDLPは最初に述べたとおり、必須のコンポーネントだと思います。
今回プリアンプに入れた理由としては前回のトピックスに記述しています。
まず、私のが考えるプリアンプの役割は『聴きたい音楽を形作るために必要な演出をする部分』
そして、電源ケーブルの役割は『足りない要素を埋める部分』であり、プリアンプでは『色彩表現が豊かで音像表現がしっかりしているもの』。これらを満たしてくれるのが今回導入したDLPでした。
exorionさんが言うようにADやDLPを入れると「魂を削って喉から声を絞り出すような表現。」を感じることが出来ます。
ますます、好きな音楽を理想とする形へ近づいたと感じています!

現代のハイエンドオーディオケーブル市場はコストが上がる一方ですが、その分オンリーワンの演出と性能を兼ね備えたコンポーネントであるとも言えます。
コンポーネント関係の記事は後ろに3件ほど控えています。
現状だと月に1件ペースの更新予定です。。

注意喚起情報:現在Crystal Cableの偽物が確認されています。
DLPとADの両モデルから下位モデルまで偽物の確認が出来ています(Interconnect、SPケーブル、電源ケーブルにおいて)
・非常に安価な価格で取引さている
・導体の作りが雑で色が不自然
・元箱が無い
・正規のディーラーから購入したものを提示しない
何れかの点に該当するものがあった際はくれぐれも手を出さないようにお願いします。