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MIT Oracle Matrix 50 Interconnect 導入記

8月中旬に導入したInterconnectについての導入記になります。
導入したものはMITの現行モデルである「Oracle Matrix 50 Interconnect」になります。
(厳密にはこちらのモデルはRev.1で現行はRev.2に変わっています。)

ファイル 2016-11-27 14 26 53
・Oracle Matrix 50の外見1(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の実現をするための第三弾として導入されたのがこちらのOracle Matrix 50になります。
これで漸く、ALL MIT化(High Endシリーズ以上)が実現できました。

現在、MITは国内に輸入代理店を持たないので、カナダから個人輸入で入手しました。
概要の前に、現在のMITのラインアップを簡単に紹介します。
今回はInterconnectについてです。

MITのInterconnectは大きく3つのシリーズがあります。
シリーズ名
グレード
価格帯レンジ(USD,1m,RCA)
各シリーズ最上位の画像


StyleLine Series
→Started グレード
→200~500USD(3モデル)
StyleLine_SL_8_R_56eb396ee7749.jpg
・StyleLine SL 8 RCA(公式HPより)

・SL-Matrix Series
→High End グレード
→1300~5000USD(3モデル)
SL_Matrix_50_Aud_5265b45613c0a.jpg
・SL-Matrix 50 RCA(公式HPより)

・Oracle Series
→Reference グレード
→7000~20000USD(4モデル)
Oracle_MA_X_SHD__525f36d4528d5.jpg
・Oracle MA-X SHD RCA(公式HPより)

詳しくは公式HPの商品一覧から_

【概要】
Oracle Matrix 50はOracle Seriesの最下位に位置するモデルです。
今回は2mのUSED品を格安で輸入しました。
(新品だと2m:6249USDもするので高いですね。後ディスコンなので流通在庫かUSED品でしか手に入りません)

このモデルにも特徴的なBOXが左右に一個ずつ付いています。
また、MAやMA-X2と同様にMIT特有の技術として「Multipole Technology」や「Adjustable Impedance Selector」が採用されています。

ファイル 2016-11-27 14 26 35
・Adjustable Impedance Selector(撮影者:ブログ主)

技術の説明についてはOracle MAの際に書いていますのでそちらを御覧ください。
『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』

このモデルはMA-Xに採用されている回路を小型化し、小さなBOX(MA-Xの半分)に収めたもので、小型化やコストを抑えるために「2C3D、JFA、SIT」等のMIT特有の技術を採用していません。
また、BOXに関してはMAやMA-X2と同様のCNCで加工された金属ボディではありません。(恐らくプラ材)
今までReferenceグレードの性能を実現するために3~4倍掛かっていたコストを抑え、Oracleシリーズとして高い性能とコストパフォーマンスを持って登場したのがOracle Matrix 50になります。

Oracle Matrix 50のArticulation Pole数は50とされています。
50poles.jpg


余談として、今回入手したのはRev.1で現行モデルとしてRev.2が出ています。

Oracle_Matrix_50_56eb38710ca43.jpg
・Oracle Matrix Rev.2 (公式HPより)

主な違いとしては以下の通り、
Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)の採用
“V” Configuration(本国で特許取得済)の採用
・BOXの材質は変更せずにサイズがRev.1より大きくなっている
・価格は1000USD高くなっている(1m(5999USD)→1m(6999USD),2m(6249USD)→2m(7249USD))

説明していない上記2つの技術について簡単に紹介します。

Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)[特許出願中]
こちらは当ブログでも試聴記を書いているMA-X2にも採用されている技術です。
他だと現行のMA-X3や最上位のMA-X SHDにも採用されています。

箱に付いているArticulation Selector(Less or More)を調節することで、システムを最適化することが出来ます。

以下に公式の解説の一部を訳したものを掲載します。(引用している特性はOracle MA-Xのもの)

下の図は、Articulation Selectorの各設定に対するOracle MA-XのArticulationの応答を示したものです。

MIT_AARM_info_sheet_01.jpg
・MIT_A.A.R.M._info_sheet(公式HPより)

横軸は周波数(Hz)0Hz~100kHz及び人間の可聴範囲(20Hz~20kHz)を示しています。
縦軸はArticulation(-10%~60%)を示しています。
50%というのがMITの定める明瞭度のベースライン(Selectorの値:0)になります。
※Articulationとは、明瞭度を示す。

Selectorの値がMore(+1,+2)を選ぶと、システムのトランジェント、ディテール、イメージング及び音楽性が向上します。
Selectorの値がLess(-1,-2)を選ぶと、システムにMoreとは反対の効果を与えます。

あなたのシステムが最も良いと感じる値にArticulation Selectorを調節し、音楽を楽しみましょう!

ここまで

この技術に関して、拙宅やexorion邸でMA-X2を使って調節を行い、聴いたことがありますが面白いくらいに音が変わります。
人によって感じ方は変わりますが、私が試した感じでは特定の女性ボーカルにもう少し明るさや可愛さが欲しいなと思った時に使います。この機能欲しさに上位グレードが欲しいと思うことも(笑)

“V” Configuration(本国で特許取得済)
ケーブルをBOXの同方向(端)から出すことで、BOXを近くのラック(棚)や床に設置することが出来、それにより接続機器へのアクセスが容易になりました。
また、ケーブルへのストレインリリーフを実現しました。

ストレインリリーフ:ケーブルとコンタクトの接続部に有害な力が加わらないように、コネクタ後端に取り付けケーブルを保持すること
引用:アンフェノールジャパン 一般的なコネクタ用語集


【外見】
ケースは非常に薄く、Oracle MAの3分の1くらいです。
デザインもOracle MAと大きく変わった所は無いですね。
ファイル 2016-11-27 14 25 28
・ケース外観(撮影者:ブログ主)

ケースを開けるとビニール袋に入ったケーブル本体、それとは別にカタログとマニュアルが出てきます。
SLM90SやOracle MAと比べると包装がシンプルですね。
ファイル 2016-11-27 14 25 57
・ケースの内部(撮影者:ブログ主)

全長はBOXを入れて2mで上流側が約1.4mで下流側が約0.5mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルは撚り線を使っており、他のモデルと同様取り回しが良いです。
BOXの素材は樹脂(恐らく、プラスチック)が使われています。
Oracle MAやMA-X2よりは軽いです。
ファイル 2016-11-27 14 26 17
・Oracle Matrix 50の外見2(撮影者:ブログ主)

RCAプラグはコレットチャック式になっており、ジャックに負担がかかり難いので使いやすいです。
ファイル 2016-11-27 19 36 28
・Oracle Matrix 50の外見3(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
まず、傾向としてMAやMA-X2に似ている部分が多々ありますので比較も含めたレビューを書いていこうと思います。
最後に、信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の効果についても触れます。

導入場所(経路):プリ-パワー間

プラスと捉えられる傾向について

・全域における高い明瞭度
Referenceグレードの最下位と言ってもここは流石と言えます。
Articulation Pole数はMAやMA-X2よりも低いですが、

高域の明瞭度: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2
中域の明瞭度: MA = Oracle Matrix 50 < MA-X2
低域の明瞭度: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2

と感じました。
勿論のこと、各帯域明瞭ではありますが決して音はキツくなったりせず、耳あたりの良さを確保しています。

・No Color Lation and Flat Balance
色の少なさという観点ではMA-X2に近く、帯域バランスも悪く無いです。
(音色の自然さは世代が上ってくほど精度は上っていくように感じています。)
MAで感じる低域の膨らみ、高域の下がりは、Oracle Matrix 50では感じられません。

・正確な音のコントロール
特に低域のコントロール力の高さが現行MITの他社をも凌ぐ魅力の1つだと言えます。
MIT(High Endシリーズ以上)は低域の膨らみ、滲み、抜けの悪さ、スピード感の遅れなど、現代アニソンで抱える問題部分を解消してくれる大きな役割果たしてくれます。

試聴したものを含めて並べると

低域のコントロール力: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2

と感じました。

・3次元的なサウンドステージの展開と音像表現
上下・左右・前後方向のステージ展開、その中に定位する輪郭に滲みのない音像表現
この点において並べると

上下・左右・前後方向のステージ展開: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2
音像表現: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2

と感じました。
Oracle Matrix 50があくまでもReferenceグレードの最下位と感じさせられる結果でした。
やはり、2C3DやSITなどMIT特有の技術が採用されていない差なのかと思いました。

・高いSN表現
背景の静かさ、明暗の違い(黒の重さ)
この点において並べると

背景の静かさ: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2
明暗の違い: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2

と感じました。
BOXの材質やプラグ、上記の項と同様、JFAが採用されていない差なのかと思いました。

【まとめ】
売りとしているReferenceグレードの性能をハイコストパフォーマンスで実現というのは納得できる効果を感じることが出来ました。
上位モデルとの差を感じながらも、2007年当時フラグシップモデルであったMAをも凌ぐ部分があったことには驚きました。
世代が上がる(現在:第5世代)ことによる性能(音質)の向上は確かにあり、それに伴って高価格になっている現状には(ry
そうであっても、今後もMITが出す製品は、私にとってシステム構築における重要なコンポーネントの1つであることには変わりませんが(笑)


信号ラインのALL MIT化について

・DAC-プリ間: Oracle MA
IMG_5150.jpg

・プリ-パワー間: Oracle Matrix 50
ファイル 2016-11-27 14 26 53

・パワー-スピーカ間: SL-Matirx 90 S
ファイル 2016-10-23 16 20 54

ALL MIT化により、

「音が野放図に放たれるのではなく纏まりを持ちつつ、正確な音階で曖昧さや滲みを感じさせない安定感のある音」

になりました。

私は今回の試みで現代アニソンの鳴らし難さ、消化不良を生じさせやすい大部分をコンポーネントによって改善させる1つの方法を見つけたと思っています。
勿論、スピーカや上流から下流の機器選定、電源対策も大事ですが、それと同じくらい私にはその機器とを繋ぐ経路も大事だと実感させられました。
今後の導入記の予定としてはNEWスピーカとNEWパワーアンプのファーストインプレッション等を書く予定です。
そして、それを通してそれぞれの重要性に触れていけたらと思っています。

最後に、
今回、当初の想定額の半分以下で収まったのはMAを譲って頂いたロメオさん、SLM90SのJohnさん、Oracle Matrix 50のPeterさんのおかげだと言えます。
そして、ALL MIT化のきっかけを作って頂いたexorionさんへ
改めて、心より感謝申し上げます。

MIT関係の記事
・『MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2) 試聴記』_
・『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』_
・『MIT SL-Matrix 90 Speaker Interface 導入記』_
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