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MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)試聴記

試聴したものは、MIT(MUSIC INTERFACE TECHNOLOGY)社の最上位Oracleシリーズのインターコネクトである「MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)」です。

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・MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)(撮影者:ブログ主)

試聴の経緯としては、当ブログでもお馴染みのexorionさんが拙宅にOff会で訪れた際にMA-X2を持参されたことで試聴することが出来ました。

MITの詳細については前回のレビューの所に記載してありますのでそちらを。
前回のレビュー(Oracle AC1導入記)はこちら

【概要】
特徴的なBOXが左右に1個ずつ付いています。
このBOXには接続する機器とのインピーダンスマッチング行うためのAdjustable Impedance Selector(Low(5-50kΩ),Mid(40-100kΩ,High(90kΩ&Up)))と、音の明瞭性を変えるArticulation Selector(Less or More)が付いています。その他にMIT特有の技術である、MIT 2C3D technologies,やSIT (Stable Image Technology) 、JFA (Jitter Free Analog)が採用されています。それぞれの詳しい技術については以下のMIT公式HPに記載されています。

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・MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)のBOX(撮影者:ブログ主)


MIT 2C3D technologiesについてはこちら

ざっくり読む限り、3次元的なサウンドステージと明確な音像定位、音色表現などに関係してくる技術のようです。

SITJFAについて
「Stable Image Technology ensures that the soundstage will retain
its proper dimensional proportions, regardless of power demands, while Jitter Free Analog ensures that all images emitted from within the soundstage are heard from a black background with precise location and clarity,regardless of your choice of volume setting.」

こちらもざっくり読む限り、サウンドステージ(音場)や背景の黒さとSN感に関係してくる技術のようです。

【外見】
全長は2m(箱なし)で上流側が1.5mで下流側が0.5mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。ケーブルの素線は恐らく撚り線であることから非常に取り回しに優れています。RCAプラグにはVampire WireのXhadow RCA(アルミボディ、銀メッキ)が採用されています。箱が非常にずっしりと重いので、高さのある所同士の機器の接続には、繋ぐ端子や機器の負荷を考慮して設置すると良いでしょう。

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・MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)(撮影者:ブログ主)


【レビュー】
いつも通り、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所(経路):プリ-パワー間
セレクタの値:Impedance Selector(Low), Articulation Selector(Middle)

まず、プラスと捉えられる傾向について

・3次元的なサウンドステージの展開と音像表現
拙宅のシステムでは、空間表現は前後方向を得意とし、音像表現にも多少の自信がありましたが、入れて早々驚愕。サウンドステージは縦横、前後、上下方向全てにおいて広く展開され、その中に輪郭がクッキリとしていて厚みのある音像が定位していました。入れる前の音でも音像定位に関しては正直不満はありませんでした。前後感がハッキリしているサウンドステージの中に厚みのある音像がセンターからブレることなく定位していました。
しかし、このケーブルの音像表現力は想像を遥かに超えています。単なる点音源のような音像定位ではなく、サウンドステージとの繋がり、混じり合う境界線(空間内に音像が存在する感じ)は見えてる上で表現させて来ます。このケーブルを入れることで、視覚的に見える音という表現の意味が良くわかってくると思います。


・No Color Lation and Flat Balance
出てくる音色は極めて自然です。足したり引いたりせず、全体域をフラットに出していると感じます。プリ-パワーに入れてみての感想は、機器同士が無接点で繋がっているかのような繋がりの良さと癖の無さです。高域が低域がという考えを必要とさせない、各帯域に違和感を感じさせません。この自然さは、ボリュームが下がったかのような感覚にさせ、必然的に普段のボリュームよりも大きくしてしまいます。試聴後に元のケーブルに戻し、そのボリュームにして聴いてみましたが、煩さを感じました。耳当たりの良さ(ストレスレス)には人一倍気を使っている拙宅のシステムですが、この結果には少々ショックを受けました(笑)

・超ワイドレンジ感
上から下まで抵抗を感じさせない広さです。特に下(低域)においてはMITの電源ケーブル(Oracle AC)のように地に足がつくような、もしくは地に足が埋まるほどの低重心で深みがあります。しかし、電源ケーブルとは決定的な違いがあります。それは帯域バランスです。電源ケーブルでは低域の厚みが出る分、バランスが下に寄る傾向がありましたが、このケーブルでは全くそれを感じさせません。前項でも述べたようにあくまでフラットバランスに広帯域を表現します。ですので、上の伸びが下の深みがといったことは考えなくても当たり前のように出てきます。広い帯域をバランス良く出てくると聴覚上でどのような感覚を覚えるのだろうか?それは、体を粒子が細かい軽快な音で包み込みながらも圧倒的な重圧が迫ってくるような体で感じる音です。
この特徴はワイドレンジなシステム程、その凄みに驚愕すると思います。まさにSpectralとMAGICO Q3でシステムを組まれているexorionさんのとこではこのケーブルのパフォーマンスを十二分に感じることが出来ます。

・高いSN表現と正確な音のコントロール
この点についてはAC1のレビューでも述べましたが、単純なクオリティと表現力だけで言えばこのケーブルの方が数段上です。
サウンドステージ内は非常に静かで透明感があります。SN表現を磨き過ぎると熱気のような音楽の旨味を損なってしまう場合がありますが、このケーブルはそこを損なわないようにサウンドステージ内にある余計な付帯音だけを取り除き高いSNを表現していると感じました。
音のコントロール力に関しては私が聴くようなアニソンに限らず全ての音楽に重要とされる要素です。ただ、闇雲に分解能を出すことや、サウンドステージの広さを考慮しない情報量の出し方は音楽としての纏まりを失い、バラバラな鳴り方になってしまいます。
AC1とのコントロール力と違う点としては、ソースに含まれる凸凹(各帯域のバランス)を弄らず出し(フラットバランス)、上手いように音を纏めあげて来ます。この音の纏まりという表現も実際に聴いてみないと理解し難い部分と言えます。

※AC1のレビューについては序盤のほうにリンクを張りましたのでそちらの該当項を読んでみてください。

【まとめ】
本来次はマイナスと捉えられる傾向について書くのが当ブログでのレビューの形ですが、このケーブルはいくら聴いてもそれが見つかりませんでした。
通常、ケーブルというのは繋ぐ機器において抵抗でしかありません。ですので、何かしらの音質的なトレードオフが付き物です。しかし、このケーブルには音質的なトレードオフの要素が見当たりません。このケーブルで繋ぐことでプレイヤーからアンプまでシームレスに繋がっていると感じることが出来ると思います。
※ケーブルで演出する(色を乗せる)ことが好きな方には向かないかもしれません。

唯一、上げるとすれば値段です。
国内では取り扱っていませんが、本国のメーカー直販からは購入可能です。
値段としては以下になります。

・Oracle MA-X Rev. 2 Interconnect
1$ = 105円(2016/05/03現在)
送料抜

1m: $14999(158万7千円)
1.5m: $15249(161万3千円)
2m: $15499(163万5千円)
3m: $15999(169万2千円)

( ゚д゚)・・・。
たかがケーブルと思っている方には到底理解されない値段だと思っています。
私も聴く前に値段を調べたときのあまりの高さに思考が追いつきませんでした。
拙宅のシステムでも1番高額なのがプレイヤーに使っているインコネ(約50万)だったのでその3倍!?となりました。
しかし、音を聴いてしまうと、機器を購入することと同じ(下手をすればそれ以上)の音質効果が望めます。
Oracle AC1のレビューまとめにも書きましたが、

「MITのケーブルはオーディオケーブルという域で考えるのでは無く、一つのコンポーネントと捉えるのが正しいと思います。」

正にこのケーブルはそれを如実に感じることが出来ます。

今回のコンポーネントを聴けたことでの1番の収穫は、今使っているシステムの秘められているポテンシャルを感じることが出来たことです。
そして、決心したことは最終的な目標であるSpectralのセパレートアンプとMAGICOのスピーカー導入の他に、MITのMAクラスを一緒に導入するということです。

ぜひ、買えなくても聴く機会があるのであれば聴いてみてください。自分のオーディオへの視野や認識が広くなっていくことが感じれると思います。経験することこそが己の理想とする音を出すことに必要なことだと考えています。

MITは現在国内に代理店が無く、中古市場においても滅多にこのケーブルにお目にかかれません。そんな中、貴重な機会を設けて頂きましたexorionさんに改めて感謝の言葉を送り、この試聴記の結びとします。

拙宅のOracle AC1と記念撮影
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・MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)とOracle AC1(撮影者:ブログ主)

【余談】
今回試聴したMIT Oracle MA-X Rev2ですが2013年販売の現行品になりますが、既にMITの特徴でもあるアップデートが行われており、現在はRev3モデルも販売しております。また、新たなフラグシップモデルも登場しています。値段と画像を含めて以下に、軽く紹介したいと思います。

Oracle MA-X Rev 3 Interconnect  詳細はこちら
Oracle_MA_X_Rev__56eb3813111ae.jpg
・MIT Oracle MA-X Rev 3 Interconnect(公式HPより)

1$ = 105円(2016/05/03現在)
送料抜
1m: $15999(169万2千円)
1.5m: $16249(171万9千円)
2m: $16499(174万5千円)
3m: $16999(179万8千円)

・Oracle MA-X SHD Interconnect 詳細はこちら
Oracle_MA_X_SHD__525f36d4528d5.jpg
・MIT Oracle MA-X SHD Interconnect(公式HPより)

1$ = 105円(2016/05/03現在)
送料抜
1m: $19999(211万5千円)
1.5m: $20299(214万7千円)
2m: $20599(217万8千円)
3m: $21999(232万6千円)

いずれも聴く機会があれば聴いてみたい!
海外のオーディオショウでは普通にデモに使われているので、羨ましい・・・。

更に余談。
恐らくオーディオケーブルとしては最高額の一つでもあるものがMITから出ています。
それはスピーカケーブルです。MITではSpeaker Interfacesと読んでいます。

その最高額であるものがこちら
・ACC 268 Articulation Control Console
ACC_268_Articula_56c3afb9cd1b4.jpg
・MIT ACC 268 Articulation Control Console(公式HPより)

1$ = 105円(2016/05/03現在)
送料抜
Single:
8ft: $79995(845万6千円)
10ft: $81495(861万5千円)
12ft: $82995(877万4千円)
15ft: $85245(901万1千円)

Bi-Wire:
8ft: $81995(866万6千円)
10ft: $83995(887万8千円)
12ft: $85995(908万9千円)
15ft: $88995(940万7千円)

画像を見てもわかりますが、MITがInterfaceと読んでいることがわかりますね。
これはもはや一つの機器です。

オーディオケーブルの世界は広い。。
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