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exaSound PlayPoint 導入記

昨年末に注文し、2月上旬に導入したNetwork Audio Player(Bridge)についての導入記になります。
導入したものは「exaSound PlayPoint」になります。

ファイル 2017-02-19 16 08 36
・PlayPointの外見1(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
システム完成に関する記事「Fundamental RM10 - ゆかりん、ざーさん、いのすけシステム完成!」より、
『再現性向上を考えてネットワークブリッジを導入する。』
今後の予定にあげたものから、第一弾として導入したものになります。

フジヤエービック経由で代理店であるエミライから購入しました。

早速、概要に移りたいと思います。

【概要】
まず、製品の特徴を国内HPから引用したものを以下に示します。

・海外で話題のソフトウェア「Roon」に対応するほか,PlayPoint1台でUPnPを含む複数のネットワークオーディオ用プロトコルに対応

・USB Audio Class 2.0を利用せず、独自のUSBオーディオプロトコルを使用することで,通常のアシンクロナスUSB接続の限界を超えるジッターの抑制とUSB伝送のタイミングエラーの抑制を可能とするZeroJitterテクノロジー搭載

・4-wayボリューム・シンクロ機能(8chを個別に音量制御できる機能)を搭載するほか,USB DACを直接制御することでデータ欠落を防ぎながら音量調整を可能としたZeroResolutionLossテクノロジー搭載

・インターフェース部からDAC部に至るまでの間でソフトウェア的な処理は一切行わず,入力された信号をそのままDACチップへと伝送するENclusiv?テクノロジー搭載

・ステレオ,マルチchを問わず現存するあらゆるハイレゾ音源に対応
  - DSD64, DSD128, DSD256(28MHz)までのDSDデータ(ステレオおよびマルチch)
  - 1kHz / 16bit から 384kHz / 32bit までのPCMデータ(ステレオおよびマルチch)

・DSD256データのストリーミング再生をサポート(HQPlayer NAA,JRiver,MPD,MinimServer,Twonky,Asset UPnP使用時)

・ Wi-Fiおよびギガビットイーサ対応のネットワークによるマルチチャンネル再生に対応

・タッチパネル型カラー液晶採用でシンプルかつ柔軟な操作性を実現

・ノイズ源を徹底して排除するためWi-Fi機能を排した日本限定モデルも販売

※今回私が導入したのはWi-Fi機能を搭載した標準モデルになります。

PlayPointに搭載された技術解説を以下に示します。(公式HPより)

ZeroJitter Technology
----------------------------------------------------------------------------------------------
ZeroJitterテクノロジーはPlayPointとexaSound製DACとをUSB接続した際に有効となる、exaSound独自の技術です。
exaSoundの専用ドライバーはUSB Audio Class 2.0を利用せず、独自のUSBオーディオプロトコルを使用しています。
自社開発のUSBドライバーソフトウェアとUSBインターフェース基板のファームウェアを有するからこそ実現した、従来のUSB Audio Class 2.0規格の限界をブレーク・スルーするテクノロジーです。
ZeroJitterテクノロジーにより、通常のアシンクロナスUSB接続の限界を超えるジッターの抑制とUSB伝送のタイミングエラーの抑制を可能としています。


GalvanicInfinity Technology
----------------------------------------------------------------------------------------------
GalvanicInfinityテクノロジーはexaSound製DAC全てに搭載されているコンピューター起因のノイズを抑制する技術です。PlayPointはソフトウェア処理のうえでもこの思想を発展させ、ジッターや信号の遅延を抑制するための特殊な伝送方式を採用しています。


ZeroResolutionLoss Technology
----------------------------------------------------------------------------------------------
ES9018Sは疑いようもなく素晴らしい性能を有するDACチップであり、事実、exaSoundはこのDACチップと出会い、たちまち虜になりました。
しかし、exaSoundはこのDACチップの真価を発揮させるには並大抵の努力では足りないこともまた理解していました。
exaSoundでは、ES9018Sの真の性能を発揮させるべく、回路設計、ファームウェア開発、ドライバーソフトウェア開発と多岐にわたり検証を重ねてきました。
ZeroResolutionLossテクノロジーは独自のボリューム調整機能により音楽信号を常に0dBFSで出力するよう調整されており、DACチップの直前まで一切の信号の欠落を許さない仕様になっています。
また、PlayPointは、exaSound製DACとの組み合わせにおいて、プレイポイントのタッチパネルスクリーンであっても、IRリモコン経由であっても、DACのフロントパネルのボタンであっても、そしてiPad上のアプリケーションであっても、常にZeroResolutionLossテクノロジーによるボリュームシンクロ機能が有効になります。


ENclusiv Technology
----------------------------------------------------------------------------------------------
ENclusivテクノロジーは、32bit/384kHzまでのPCMや12.288MHzまでのDSDといったハイレゾ音源を含む、既存のあらゆるデジタル音源に対して、一切の加工をせずビット・パーフェクトな状態でDACチップへ信号を伝送することを可能とする技術です。
インターフェース部からDAC部に至るまでの間でソフトウェア的な処理は一切行わず、入力された信号をそのままDACチップへと伝送することで、音楽データの真の姿を再現します。
結果的に、PlayPointはHQPlayerなどでの音楽データのポスト・プロセッシングによる音質変化を最も感じやすい製品としても機能します。


【使い方】
使用方法について書く前に。
「Roon」とは、何か?
roon-logo-470x253.png


ライブラリ統合型の再生ソフトです。
ソフト自体は買い切りではなく、以下の二通りの契約プランがあります。
・1年契約(119USD)
・永年契約(499USD)

私はお試しも兼ねて1年契約で使用しています。
詳細な情報については以下を参照すると良いと思います。
クラウド/ローカルをシームレスにつなぐ“総合音楽鑑賞プレーヤーソフト”「Roon」の魔法とは?

次に「Roon」の基本構成について、
roon.jpg

Roonは大きく分けて3つの構成から成ります。
・Control: 画面の操作(選曲)

・Core: ライブラリ管理と音源の読み込み

・Output: データを機器に送る
 ※例:USB DAC

それぞれの詳細な説明についてわかりやすく説明している記事は以下になります。
話題の音楽再生ソフト「Roon」は音も良い? RoonReady機器でネットワーク再生を検証

それでは、PlayPointの使い方について書いていきます。
以下の6通りの使用が出来ます。

1:Roon Ready プレーヤー
2:Roon Server
3:Network Audio Adapter for HQPlayer
4:UPnP/OpenHome プレーヤー
5:MPD プレーヤー
6:AirPlay プレーヤー

当方では主に1~3での使用方法について書いていこうと思います。
また、それぞれ拙宅のシステムで利用した場合の例を図で示します。

1:Roon Ready プレーヤー
この使い方では、Roon Serverが起動しているPCまたはNASに接続されます。
また、ネットワークの設定は不要で、データはビットパーフェクトな状態でDACに伝送することが出来ます。
ネットワーク経由で接続されたPlayPointがRoonにおけるOutput(=RoonReady)の役目をし、PlayPointには同社製のUSB DAC(e20mk3)を接続します。

スライド1
・PlayPointをRoon Ready プレーヤーとして使った際の構成図(作成者:ブログ主)

・Control: Roon Remote Appを入れたiPadまたはiPhone
・Core: Roon1.3を入れたPC
Output(=RoonReady): PlayPoint(有線)
・Storage: NAS
・DAC: exaSound e20mk3

2:Roon Server
ネットワーク経由で接続されたPlayPointがRoonにおけるCore + Output(=RoonServer)の役目をし、PlayPointには同社製のUSB DAC(e20mk3)を接続します。
この構成が最もシンプルかつ最短経路でデータ伝送を行うことが出来ます。
StorageにはNASまたはUSB接続された外付けHDD等を用います。
現在の最新のFirmware(Version.12)ではRoon1.3に対応しています。

ファイル 2017-02-19 14 17 52
・Roon Serverがインストールされた状態
※画像はFirmwareをアップデートする前なのでRoon 1.2がインストールされている。

スライド2
・PlayPointをRoonServerとして使った際の構成図(作成者:ブログ主)

・Control: Roon Remote Appを入れたiPadまたはiPhone
Core + Output(=RoonSrver): 最新のFirmwareを適応させたPlayPoint(有線)
・Storage: NAS
・DAC: exaSound e20mk3

3:Network Audio Adapter for HQPlayer
PlayPointはSignalyst HQPlayerのNetwork Audio Adapter (NAA)プロトコルに対応しています。
本機能によって、HQPlayer側でアップサンプリング・アップコンバージョン処理を行った後、演算済みデータをネットワーク経由でPlayPointに送ることが可能になります。

スライド3
・PlayPointでNAAを使った際の構成図(作成者:ブログ主)

・Control: Roon Remote Appを入れたiPadまたはiPhone
Core: Roon1.3とHQPlayerを入れたPC
※RoonでネットワークデバイスにHQPlayerを選択。
※HQPlayerでNAAを選択、デフォルトのデバイスはPlayPointを選択。
・Output: PlayPoint(有線)
・Storage: NAS
・DAC: exaSound e20mk3

それぞれの詳しい使い方ついては公式HP下部にクイックスタートガイドが用意されていますでのそちらを参照して下さい。
公式HPはこちら__


【外見】
ケースは持ち運べるように、上部に持ち手が付いています。
DACのケースよりもコンパクトになっています。
ファイル 2017-02-19 18 02 33
・ケース外観(撮影者:ブログ主)

ケースを開けるとビニール袋に本体、それとは別にマニュアルが入っています。
また、右上の白い箱にはWi-Fi用のアンテナ、ACアダプタ、LANケーブルが入っています。
ファイル 2017-02-19 14 17 34
・ケースの中身(撮影者:ブログ主)

背面を見ると、左右にWi-Fi用のアンテナを取り付ける場所、USB2.0と3.0のポートが二箇所、LANポートが付いています。
電源の入力は12V3Aとなっています。
※HDMIについては現状使用されていません。
exaSound-PP1-Rear-HR2-768x506.jpg
・背面(公式HPより)


【使用感】
家のホームネットワークに追加するだけなので複雑な設定は要らず、基本的にはPlayPointにLANケーブルを指すだけで使用可能です。
その後は聴くスタイルに合わせて、PlayPointの使い方を選択します。
正面のタッチパネルでの操作は非常に滑らか、UIも分かりやすく、直感的に操作することが出来ます。
暫く、正面のタッチパネルの操作がないと自動消灯してくれます。(便利)


【レビュー】
当方では、使用方法で述べた"3"の使い方が最も良好な結果を得られたのでレビューではこの方法を使った場合について書きます。

スライド3
・PlayPointでNAAを使った際の構成図(作成者:ブログ主)

・Control: Roon Remote Appを入れたiPadまたはiPhone
・Core: Roon1.3とHQPlayerを入れたPC
※RoonでネットワークデバイスにHQPlayerを選択。
※HQPlayerでNAAを選択、デフォルトのデバイスはPlayPointを選択。
・Output: PlayPoint(有線)
・Storage: NAS
・DAC: exaSound e20mk3
※PlayPointとDACをUSB接続

HQPlayer側で行うディザー,アップコンバージョンの処理について、

使用するリサンプリング・フィルターは聴くソースに合わせて最も良好な結果を得られたものを使用。
ディザーについても同様。

聴くソースは以下のようにアップコンバート。
PCM:
44.1 kHz → 88.2 kHz
48 kHz → 96 kHz
88.2 kHz、96kHz はコンバートせず。
それ以上のソースは無し。

DSD:
DSD64,128,256はネイティブ

レビューではPlayPoint導入前のシステムと比較します。

導入前のシステムを以下に示します。
・Control: Roon Remote Appを入れたiPadまたはiPhone
・Core+Output: Roon1.3とHQPlayerを入れたPC
※RoonでネットワークデバイスにHQPlayerを選択。
・Storage: NAS
・DAC: exaSound e20mk3
※PCとDACをUSB接続

導入前:
PCはオーディオシステムにおけるノイズ源でしかないという意見があります。
音の影響としては、
・サウンドステージが平面的(立体感が無い)
・音が荒い(ピーク感、耳あたりが悪い)
・そもそもの情報量が少ない
・定位が曖昧

等があり、オーディオ機器として向いていないのでは?と思っている方も多いかと思われます。
私が使用しているPCはファンレス低電圧駆動のものを選んでおり、専用の電源を使って動かしています。
また、OSを最適化するソフトやリアルタイムでのキャリブレーションを行うソフトによりオーディオに適したものにしています。
そのお陰か、導入前から大きな不満はありませんでした。
色々試していく中で、PCでもある程度煮詰めていくことでそういった悪影響を抑えることは可能と思っています。


導入後:
それでは、PlayPointを導入して、前と比較して感じた部分を列挙していきます。

・サウンドステージの範囲が広くなる
・左右だけでなく、奥域方向が深く、上下方向の広がりが感じられる
・音像同士の前後感が分かりやすくなり、立体感が出る
・厚みを維持しつつ、音像の輪郭がより明瞭に、膨らまず定位する
・声色の違いがはっきり出る
・基本性能の向上(主に情報量、解像感)

思った以上に、差が大きく導入当初は戸惑いました。
現状大きなマイナス点は見つからず、思った通りの音質的向上を得られました。

今回、何故ソフトの接点を増やしてでもこの使用方法選んだかについて、
1:Roon Ready プレーヤー
2:Roon Server
3:Network Audio Adapter for HQPlayer

・性能毎で比較すると以下の通り、
情報量:   2 > 1 = 3
解像感:   2 = 3 > 1
空間表現:  3 > 1 > 2
定位感:   3 > 1 > 2
耳当たり:  3 > 1 = 2

構成をシンプルにした方が、聴覚上の情報量や解像感と言った部分が3での使用方法と比べると良いと言う結果になりましたが、音が薄く立体感に乏しい音に聴こえます。
また、いつもの音量で聴いていると聴き疲れが起きます。刺さるほどのキツさではありませんが、コンプ音特有のピーク感が耳を圧迫する感じがします。
私の中での再現性の向上とは音の立体感、生々しさ特有の耳あたりの良さ(破綻の無さ)が必要になってきます。
なので、その要素を持ちつつ、オーディオ的な性能を十分保持出来る組み合わせとして"3"の使用方法を選びました。
※利便性の観点からは、1~3の使い方の何れでも大きな差がありませんでした。

【まとめ】
昨年のシステム完成記事より、今後の予定(展望)で書いた通りの『再現性向上』に繋がったと思います。
1月に訪問したavcat O氏邸訪問で行った上流機器の聴き比べでも感じましたが、システム全体への影響力は自身のシステムでも大きな違いを感じる事ができました。
Roon + HQPlayer + PlayPointによるネットワークオーディオの形は、利便性が高く、再現性の高い再生が出来るようになりました。
今後も予定(展望)通りシステムを煮詰めていこうと思います。

【ギャラリー】
ファイル 2017-02-19 14 18 03
・導入当初1(撮影者:ブログ主)

ファイル 2017-02-19 14 18 20
・導入当初2(撮影者:ブログ主)

ファイル 2017-02-19 14 18 40
・現在2(撮影者:ブログ主)
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MIT Oracle Matrix 50 Interconnect 導入記

8月中旬に導入したInterconnectについての導入記になります。
導入したものはMITの現行モデルである「Oracle Matrix 50 Interconnect」になります。
(厳密にはこちらのモデルはRev.1で現行はRev.2に変わっています。)

ファイル 2016-11-27 14 26 53
・Oracle Matrix 50の外見1(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の実現をするための第三弾として導入されたのがこちらのOracle Matrix 50になります。
これで漸く、ALL MIT化(High Endシリーズ以上)が実現できました。

現在、MITは国内に輸入代理店を持たないので、カナダから個人輸入で入手しました。
概要の前に、現在のMITのラインアップを簡単に紹介します。
今回はInterconnectについてです。

MITのInterconnectは大きく3つのシリーズがあります。
シリーズ名
グレード
価格帯レンジ(USD,1m,RCA)
各シリーズ最上位の画像


StyleLine Series
→Started グレード
→200~500USD(3モデル)
StyleLine_SL_8_R_56eb396ee7749.jpg
・StyleLine SL 8 RCA(公式HPより)

・SL-Matrix Series
→High End グレード
→1300~5000USD(3モデル)
SL_Matrix_50_Aud_5265b45613c0a.jpg
・SL-Matrix 50 RCA(公式HPより)

・Oracle Series
→Reference グレード
→7000~20000USD(4モデル)
Oracle_MA_X_SHD__525f36d4528d5.jpg
・Oracle MA-X SHD RCA(公式HPより)

詳しくは公式HPの商品一覧から_

【概要】
Oracle Matrix 50はOracle Seriesの最下位に位置するモデルです。
今回は2mのUSED品を格安で輸入しました。
(新品だと2m:6249USDもするので高いですね。後ディスコンなので流通在庫かUSED品でしか手に入りません)

このモデルにも特徴的なBOXが左右に一個ずつ付いています。
また、MAやMA-X2と同様にMIT特有の技術として「Multipole Technology」や「Adjustable Impedance Selector」が採用されています。

ファイル 2016-11-27 14 26 35
・Adjustable Impedance Selector(撮影者:ブログ主)

技術の説明についてはOracle MAの際に書いていますのでそちらを御覧ください。
『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』

このモデルはMA-Xに採用されている回路を小型化し、小さなBOX(MA-Xの半分)に収めたもので、小型化やコストを抑えるために「2C3D、JFA、SIT」等のMIT特有の技術を採用していません。
また、BOXに関してはMAやMA-X2と同様のCNCで加工された金属ボディではありません。(恐らくプラ材)
今までReferenceグレードの性能を実現するために3~4倍掛かっていたコストを抑え、Oracleシリーズとして高い性能とコストパフォーマンスを持って登場したのがOracle Matrix 50になります。

Oracle Matrix 50のArticulation Pole数は50とされています。
50poles.jpg


余談として、今回入手したのはRev.1で現行モデルとしてRev.2が出ています。

Oracle_Matrix_50_56eb38710ca43.jpg
・Oracle Matrix Rev.2 (公式HPより)

主な違いとしては以下の通り、
Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)の採用
“V” Configuration(本国で特許取得済)の採用
・BOXの材質は変更せずにサイズがRev.1より大きくなっている
・価格は1000USD高くなっている(1m(5999USD)→1m(6999USD),2m(6249USD)→2m(7249USD))

説明していない上記2つの技術について簡単に紹介します。

Adjustable Articulation Response Module (A.A.R.M.)[特許出願中]
こちらは当ブログでも試聴記を書いているMA-X2にも採用されている技術です。
他だと現行のMA-X3や最上位のMA-X SHDにも採用されています。

箱に付いているArticulation Selector(Less or More)を調節することで、システムを最適化することが出来ます。

以下に公式の解説の一部を訳したものを掲載します。(引用している特性はOracle MA-Xのもの)

下の図は、Articulation Selectorの各設定に対するOracle MA-XのArticulationの応答を示したものです。

MIT_AARM_info_sheet_01.jpg
・MIT_A.A.R.M._info_sheet(公式HPより)

横軸は周波数(Hz)0Hz~100kHz及び人間の可聴範囲(20Hz~20kHz)を示しています。
縦軸はArticulation(-10%~60%)を示しています。
50%というのがMITの定める明瞭度のベースライン(Selectorの値:0)になります。
※Articulationとは、明瞭度を示す。

Selectorの値がMore(+1,+2)を選ぶと、システムのトランジェント、ディテール、イメージング及び音楽性が向上します。
Selectorの値がLess(-1,-2)を選ぶと、システムにMoreとは反対の効果を与えます。

あなたのシステムが最も良いと感じる値にArticulation Selectorを調節し、音楽を楽しみましょう!

ここまで

この技術に関して、拙宅やexorion邸でMA-X2を使って調節を行い、聴いたことがありますが面白いくらいに音が変わります。
人によって感じ方は変わりますが、私が試した感じでは特定の女性ボーカルにもう少し明るさや可愛さが欲しいなと思った時に使います。この機能欲しさに上位グレードが欲しいと思うことも(笑)

“V” Configuration(本国で特許取得済)
ケーブルをBOXの同方向(端)から出すことで、BOXを近くのラック(棚)や床に設置することが出来、それにより接続機器へのアクセスが容易になりました。
また、ケーブルへのストレインリリーフを実現しました。

ストレインリリーフ:ケーブルとコンタクトの接続部に有害な力が加わらないように、コネクタ後端に取り付けケーブルを保持すること
引用:アンフェノールジャパン 一般的なコネクタ用語集


【外見】
ケースは非常に薄く、Oracle MAの3分の1くらいです。
デザインもOracle MAと大きく変わった所は無いですね。
ファイル 2016-11-27 14 25 28
・ケース外観(撮影者:ブログ主)

ケースを開けるとビニール袋に入ったケーブル本体、それとは別にカタログとマニュアルが出てきます。
SLM90SやOracle MAと比べると包装がシンプルですね。
ファイル 2016-11-27 14 25 57
・ケースの内部(撮影者:ブログ主)

全長はBOXを入れて2mで上流側が約1.4mで下流側が約0.5mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルは撚り線を使っており、他のモデルと同様取り回しが良いです。
BOXの素材は樹脂(恐らく、プラスチック)が使われています。
Oracle MAやMA-X2よりは軽いです。
ファイル 2016-11-27 14 26 17
・Oracle Matrix 50の外見2(撮影者:ブログ主)

RCAプラグはコレットチャック式になっており、ジャックに負担がかかり難いので使いやすいです。
ファイル 2016-11-27 19 36 28
・Oracle Matrix 50の外見3(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
まず、傾向としてMAやMA-X2に似ている部分が多々ありますので比較も含めたレビューを書いていこうと思います。
最後に、信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の効果についても触れます。

導入場所(経路):プリ-パワー間

プラスと捉えられる傾向について

・全域における高い明瞭度
Referenceグレードの最下位と言ってもここは流石と言えます。
Articulation Pole数はMAやMA-X2よりも低いですが、

高域の明瞭度: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2
中域の明瞭度: MA = Oracle Matrix 50 < MA-X2
低域の明瞭度: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2

と感じました。
勿論のこと、各帯域明瞭ではありますが決して音はキツくなったりせず、耳あたりの良さを確保しています。

・No Color Lation and Flat Balance
色の少なさという観点ではMA-X2に近く、帯域バランスも悪く無いです。
(音色の自然さは世代が上ってくほど精度は上っていくように感じています。)
MAで感じる低域の膨らみ、高域の下がりは、Oracle Matrix 50では感じられません。

・正確な音のコントロール
特に低域のコントロール力の高さが現行MITの他社をも凌ぐ魅力の1つだと言えます。
MIT(High Endシリーズ以上)は低域の膨らみ、滲み、抜けの悪さ、スピード感の遅れなど、現代アニソンで抱える問題部分を解消してくれる大きな役割果たしてくれます。

試聴したものを含めて並べると

低域のコントロール力: MA < Oracle Matrix 50 < MA-X2

と感じました。

・3次元的なサウンドステージの展開と音像表現
上下・左右・前後方向のステージ展開、その中に定位する輪郭に滲みのない音像表現
この点において並べると

上下・左右・前後方向のステージ展開: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2
音像表現: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2

と感じました。
Oracle Matrix 50があくまでもReferenceグレードの最下位と感じさせられる結果でした。
やはり、2C3DやSITなどMIT特有の技術が採用されていない差なのかと思いました。

・高いSN表現
背景の静かさ、明暗の違い(黒の重さ)
この点において並べると

背景の静かさ: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2
明暗の違い: Oracle Matrix 50 < MA < MA-X2

と感じました。
BOXの材質やプラグ、上記の項と同様、JFAが採用されていない差なのかと思いました。

【まとめ】
売りとしているReferenceグレードの性能をハイコストパフォーマンスで実現というのは納得できる効果を感じることが出来ました。
上位モデルとの差を感じながらも、2007年当時フラグシップモデルであったMAをも凌ぐ部分があったことには驚きました。
世代が上がる(現在:第5世代)ことによる性能(音質)の向上は確かにあり、それに伴って高価格になっている現状には(ry
そうであっても、今後もMITが出す製品は、私にとってシステム構築における重要なコンポーネントの1つであることには変わりませんが(笑)


信号ラインのALL MIT化について

・DAC-プリ間: Oracle MA
IMG_5150.jpg

・プリ-パワー間: Oracle Matrix 50
ファイル 2016-11-27 14 26 53

・パワー-スピーカ間: SL-Matirx 90 S
ファイル 2016-10-23 16 20 54

ALL MIT化により、

「音が野放図に放たれるのではなく纏まりを持ちつつ、正確な音階で曖昧さや滲みを感じさせない安定感のある音」

になりました。

私は今回の試みで現代アニソンの鳴らし難さ、消化不良を生じさせやすい大部分をコンポーネントによって改善させる1つの方法を見つけたと思っています。
勿論、スピーカや上流から下流の機器選定、電源対策も大事ですが、それと同じくらい私にはその機器とを繋ぐ経路も大事だと実感させられました。
今後の導入記の予定としてはNEWスピーカとNEWパワーアンプのファーストインプレッション等を書く予定です。
そして、それを通してそれぞれの重要性に触れていけたらと思っています。

最後に、
今回、当初の想定額の半分以下で収まったのはMAを譲って頂いたロメオさん、SLM90SのJohnさん、Oracle Matrix 50のPeterさんのおかげだと言えます。
そして、ALL MIT化のきっかけを作って頂いたexorionさんへ
改めて、心より感謝申し上げます。

MIT関係の記事
・『MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2) 試聴記』_
・『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』_
・『MIT SL-Matrix 90 Speaker Interface 導入記』_

MIT SL-Matrix 90 Speaker Interface 導入記

7月下旬に導入したSpeakerケーブル(Interface)についての導入記になります。
導入したものはMITの現行モデルである「SL-Matrix 90 Speaker Interface(以下、SLM90S)」になります。

ファイル 2016-10-23 16 23 08
・SLM90S(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)の実現をするための第二弾として導入されたのがこちらのSLM90Sになります。

現在、MITは国内に輸入代理店を持たないので、USAから個人輸入で入手しました。
概要の前に、現在のMITのラインアップを簡単に紹介します。

MITのSpeaker Interfaceは大きく4つのシリーズがあります。
シリーズ名
グレード
価格レンジ(USD,8ft,single)
各シリーズ最上位の画像

StyleLine Series
→Started グレード
→500~1200USD(3モデル)
StyleLine_SL_12__516c883697d61.jpg
・StyleLine SL12(公式HPより)

SL-Matrix Series
→High End グレード
→2500~10000USD(3モデル)
SL_Matrix_90_Spe_56e1ffe6e044d.jpg
・SL-Matrix 90(公式HPより)

Oracle Matrix Series
→Reference グレード
→15000~30000USD(2モデル)
Oracle_Matrix_Su_56e1ff746e895.jpg
・Oracle Matrix Super HD 120 Rev. 2(公式HPより)

The Articulation Control Console(ACC) Series
→Note Perfect グレード
→45000~80000USD(3モデル)
ACC_268_Articula_56c3afb9cd1b4.jpg
・ACC 268(公式HPより)

詳しくは公式HPの商品一覧から_


【概要】
SLM90SはSL-Matrix Seriesの最上位に位置するモデルです。
今回は10ftのUSED品を格安で輸入しました。
(新品だと10ft:10359USDもするので流石に買えません...)
このモデルにも特徴的なBOXが左右に一個ずつ付いています。
また、MIT特有の技術として「Multipole Technology」が採用されています。
技術の説明についてはOracle MAの際に書いていますのでそちらを御覧ください。
『MIT Oracle MA Interconnect 導入記』

90poles.jpg
SLM90SのArticulation Pole数は90とされており、Reference グレードであるOracle Matrix HD90 Rev.2のSDモードと同等のPole数となっています。(HDモードは115 Poles)
違いとしては、採用されている技術(HD90には2C3D、F.A.T) やInterfaceの素材が金属(アルミ)などです。


【外見】
過去のMITとは異なるケースに入っています。
SLシリーズのロゴがあしらわれており、非常にシンプルなデザインになっています。
ファイル 2016-10-23 16 19 11
・ケース外観(撮影者:ブログ主)

ケースを開けると内側に緩衝材(スポンジ)が敷き詰められており、頭にはMITのロゴが印字されています。
緩衝材の頭を外すとケーブルが専用のポーチに入って収納されています。
ファイル 2016-10-23 16 20 09
ファイル 2016-10-23 16 20 32
・ケースの内部(撮影者:ブログ主)

全長はBOXを入れて10ft(3m)で上流側が約1.4mで下流側が約1.4mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルは撚り線を使っており、太さはあるものの非常に取り回しが良いです。
ファイル 2016-10-23 16 22 51
ファイル 2016-10-23 16 23 08
・ケーブル外観(撮影者:ブログ主)

BOXは従来のような角ばった形では無く、角が取れた綺麗な曲線を描く形になっています。
(シリーズ名にある通りスタイリッシュですね!)
BOXの素材は、SL-Matrix Seriesまでは樹脂(恐らく、プラスチック)が使われています。
なので、Oracleよりは軽いのでケーブルに負担をかけにくいです。
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・Interface外観(撮影者:ブログ主)

プラグはYラグになっており、購入時にYラグかバナナプラグで選ぶことが出来ます。
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・プラグ外見(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
毎度のこと、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所(経路):パワー-SP間

まず、傾向としてInterconnectのMA、MA-X2と大きくは変わらないので今回は、「exorion邸訪問記その3」の最後に書きました『弩級SPケーブル3種聴き比べ』の結果を交えて書いていこうと思います
「exorion邸訪問記その3」
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プラスと捉えられる傾向について

・全域における高い明瞭度
現行のMITの上位グレードに感じる特徴の1つです。
Articulation Poleの高さをしっかりと感じられる部分で、上から下まで滲み無く明瞭に聴き取ることが出来ます。
明瞭でありますが、決して音はキツくなったりせず、耳あたりの良さを確保しています。

・No Color Lation and Flat Balance
こちらも現行に共通して感じられる部分で、音色に対して着色は行わず、各帯域のエネルギーバランスに関しても盛ったり減らしたりということを感じさせません。
この特徴は他社製のケーブルを入れた時によく感じます。

・正確な音のコントロール
信号ラインのALL MIT化を進める1つの理由になっている要素です。
音が野放図に放たれるのではなく纏まりを持ち、正確で曖昧さを感じさせないのは現代アニソンを楽しく鳴らす上で重要なコンポーネントの1つだと思っています。
特に正確さという意味では中低域から低域の描写に長けており、この音に慣れと体外のケーブルはコントロール不足だと感じます。(それが生に近い音かは別として)

マイナスと捉えられる傾向について
今回は主に比較した際に、物足りないなぁと感じた部分を書いていこうと思います。

・SN感の表現
3種の中で一番低い結果となった要素です。
もう少し背景の静かさを感じられたらと思いました。
音像に対する明暗の部分で、暗の部分が浅く感じたので、曲によってボーカルの音像定位の甘さと立体感不足を感じました。
この点についてはシールドの違いやSLM90Sの場合、Interfaceのボディが樹脂なのもこの部分に関係していると思っています。

・躍動感と色彩感
あくまでADと比べてですが、音楽が躍動し情感を感じられるような音楽性を持つケーブルかと言われると疑問を感じます。
ソースのそのままを正確に滲み無く描写するのが現行MITだと思っています。
私が信号ラインに要求しているケーブルの性能と要素としては満たしているので問題は無いですが、曲によってどうしても物足りなさを感じてしまいます。


【まとめ】
強烈な個性を持たないケーブルだけに、人によっては地味と感じるかもしれませんが基本性能の高さやバランスの良いニュートラルなサウンドは最近のハイエンドケーブルでは希少だと思っています。
音作り、取り回しの点では使いやすさの際立つケーブルで人によってはこのモデルでSPケーブルを終息出来ると思います。
ネックとなるのは、価格だと思います。やはり高いと思います...。
しかし、オーディオ製品に全般に言えることですが、物の価値を決めるのは買った人間のみであり、自分自身が納得出来れば価格というのは些細な部分でしかないと思っています。
好きな音楽を聴きたいために何が足りないのか考えた時にコンポーネントで解決出来る部分であれば、私はいくら高かろうと最短経路だと思い投資すると思います。
最終的にはReferenceグレードであるOracle Matrixを試したいです。当分の間は格安の出物がない限り変わることの無いですが(笑)。

いよいよ、次回でMITの導入記は最後になります。
導入するコンポーネントのレビューと待望の信号ラインのALL MIT化によって作り上げられるサウンドについて書いて行こうと思います。

MIT Oracle MA Interconnect 導入記

5月下旬に導入したInterconnectについての導入記になります。
導入したものはMITの元フラグシップ(2007年代)「Oracle MA Interconnect」になります。

IMG_5150.jpg
・MIT Oracle MA(撮影者:ブログ主)

導入の経緯としては、
5月に更新した「MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)試聴記」より
『最終的な目標であるSpectralのセパレートアンプとMAGICOのスピーカー導入の他に、MITのMAクラスを一緒に導入するということです。』
そこで今回は、目標のための準備として核となるコンポーネントを揃えることに決めました。

exorionさんよりCablefanのオーナーであるロメオさんが、Oracle MAの放出が可能と伺い、すぐさま譲っていただけるか交渉しました。

【概要】

MAにも特徴的なBOXが左右に1個ずつ付いています。
このBOXにはMA-X2と同様に接続する機器とのインピーダンスマッチング行うためのAdjustable Impedance Selector(Low(5-50kΩ),Mid(40-100kΩ,High(90kΩ&Up)))が付いています。
その他にMIT特有の技術としてMultipole TechnologyMIT 2C3D technologiesが採用されています。
現行のMA-X以降ではSIT (Stable Image Technology) 、JFA (Jitter Free Analog)等の新技術が採用されています。
これらの技術の説明についてはMA-X2の試聴記をご覧ください_

IMG_5146.jpg
・MIT Oracle MAのBOX(撮影者:ブログ主)

前回説明をし忘れたMultipole Technologyについて分かる範囲で説明したいと思います。

Multipole Technologyについてはこちら
Multipole_Inside_2013_compact.jpg

MAについてはBOXを開けた画像が公式に掲載されてますが、パッシブのフィルタ(ネットワーク)を実装した基盤が入ってるそうです。
mitcableswhatsinthebox.jpg
・BOXを開けた画像(公式HPより)
※アメリカで特許を取得している技術のようです。

以下、解説。
横軸は周波数(Hz)及び人間の可聴範囲(20Hz~20kHz)を示しています。
縦軸はArticulation(-10%~60%)を示しています。
50%というのがMITの定める明瞭度のベースラインになります。
50%を超える場合は“耳障りな、キツい(harsh)”または“不安定な、鋭い(brittle)”、
50%を下回る場合は “細い(detail)”または“濁る、不明瞭な(garbled)”と感じられます。
※Articulationとは、明瞭度を示す。

グラフA:
例として、MITの研究室でテストを行った2つの競合他社の、オーディオケーブルの特性を示しています。
 ケーブル1:
  このArticulationの特性では低い周波数帯域に寄っているためオーディオファンは「濁った」、「ベールに包まれた」と感じられます。
 ケーブル2:
  このArticulationの特性では高い周波数帯域に寄っているためオーディオファンは「明るい」または「速い」と感じられます。

  更に、両方のケーブルそれぞれにおいて、斜線部に示すように、50%を超える領域を持っています。

グラフA2
・グラフA(公式HPより)

グラフB:
このグラフは、6 Articulation Polesを持つインタフェースを使用した際のものを示しています。
MITのインタフェースでは低域(BASS)、中域(MIDRANGE)、高域(TREBLE)に最適化された複数のArticulation Polesが有るように設計されています。
この技術では複数のケーブルを一緒に使用しているように、1本のケーブルよりも相乗的に、より均一にオーディオ信号を伝送するために働きます。
ポールAとBは、より良い(明瞭でフラットな)低域(BASS)を提供します。
ポールCとDは、より良い中域(MIDRANGE)を提供します。
ポールEとFは、より良い高域(TREBLE)を提供します。

グラフB2
・グラフB(公式HPより)

グラフC:
このグラフではグラフAとBを比較したものを示します。
MITのインターフェイスは他社のケーブルと比べて、より制御された低音が得られ、線形的(明瞭でフラット)な応答を提供します。
そして、より滑らかであり、広帯域で低いノイズフロアを実現しています。

グラフC2
・グラフC(公式HPより)

現行のMITではインタフェースの性能評価の1つとして「Articulation Poles」という単位を示しています。
Oracle MAでは68 Articulation Poles、MA-X2では95 Articulation Polesとなっています。
この値が高いほど、高精度に正しいシステムパフォーマンスを実現出来ることを示しています。
※図に示すようなロゴや製品説明欄に書いてあります。

9X-MP-2013-logo_compact.png
・例;9 Articulation Polesのロゴ(公式HP)

注意:所々表現としておかしい部分も有りますが、私が解釈した書き方にしています。
詳しくはリンク先をご覧ください。

MAとMA-X2の違いについては以下の表に示すとおりです。
比較表

【外見】
全長は1m(箱なし)で上流側が0.5mで下流側が0.5mに分かれており、その間にBOXが付いている構成になっています。
ケーブルの素線は恐らく撚り線であることから非常に取り回しに優れていますがMA-X2に比べると太いです。
RCAプラグにはVampire WireのXhadow RCA(アルミボディ、銀メッキ)が採用されています。こちらもMA-X2に使用されているものよりシェルが太いタイプです。
箱が非常にずっしりと重いので、高さのある所同士の機器の接続には、繋ぐ端子や機器の負荷を考慮して設置すると良いでしょう。
※アルミ削り出しのBOX

IMG_5143.jpg
・MAの外見1(撮影者:ブログ主)

IMG_5148.jpg
・MAの外見2(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
いつも通り、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所(経路):プリ-パワー間
セレクタの値:Impedance Selector(Low)

プラスと捉えられる傾向についてはMA-X2と大きく変わらないので、比較してみて感じたクオリティの差について書いていきます。
まず、MA-X2の試聴記をご覧になってから以下の読んで頂けたらと思います。

Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)の試聴記はこちら
比較では、MA-X2で上げた項目毎に書いていきます。

・3次元的なサウンドステージの展開と音像表現
この点については、MA-X2の方が上です。
3次元的なサウンドステージの展開では、MAの方が狭く立体感が足りないと感じます。
そして、音像表現では少し輪郭に滲みを感じるので、視覚的に見える音という点で少し不満があります。
新技術の採用やArticulation Poles数による精度がこの項目での差を感じさせる部分だと思います。

・No Color Lation and Flat Balance
音色の自然さという点ではMAとMA-X2に大きな差は感じませんでしたが、帯域バランスとしてはMAの方が悪く感じます。
具体的には、低域については力感と温度感があるのでMA-X2と比べると低域が少し持ち上がってるように聴こえます。
また、高域については伸びとレンジ感、抜けがMA-X2と比べると悪いです。
この辺もArticulation Poles数による精度の差を感じます。
良い所としてはMA-X2をプリ-パワーに入れた時に感じた機器同士がシームレスに繋がる感じはMAでも健在です。
そして煩さもないので耳当たりの良さも十分に確保されていると言えます。

・超ワイドレンジ感
この点についてもMA-X2が上です。
特に高域のレンジ感が顕著に差として現れます。
とは言っても、通常のシステムであればMAでも十分だと思います。

・高いSN表現と正確な音のコントロール
背景の静かさと透明感ではMA-X2の方がやはり上です。
この辺りはJFAやSITと行ったMITの新技術の有無による差が大きそうです。
音のコントロールでは低域においてMA-X2に比べると制御しきれていない部分があるように思います。
特にコントラバスの表現で聴き比べるとハッキリした差を感じます。
MA-X2を入れた時のコントラバスは曖昧さを全く感じさせません。
弦を弾く手の動きから、胴鳴りの感じが付帯音によって汚されず綺麗に出て来ます。
現代アニソンでは音のコントロール力は必要以上に求められるので、この項目の性能が高いに越したことはないです。

【まとめ】
総じて、MA-X2の方が性能が高いと言えます。
新技術の採用、Articulation Poles数の違い、そして唯一のマイナスと捉えられる価格の差(7000USD差)
これらの裏付けを納得せざる負えない音質差を感じました。
ここまで呼んだ方はおそらくMAは大したことないと思うかもしれませんが、それはMA-X2を聴いてしまったからです。
MA-X2を聴かなければ必要十分なクオリティだと思います。

今回色々調べてるうちに、改めて感じるのはMITの考え方や技術、製品を見ていると"ケーブル"では無いなと思います。
MITが言う通り1つの「インターフェース」ということです。
MIT関係のレビューで私が繰り替えし言っていることですが、やはり私にとっては非常に重要なコンポーネント。
信号ラインには無くてはならないものになっています。


次回もMIT関係の導入記を書く予定です!
今月末には待望の信号ラインのALL MIT化(High Endシリーズ以上)が実現されます。
すでに今月頭にALL MIT化による音は試聴しているので導入が楽しみです♪

Crystal Cable Dreamline Plus Power cables 導入記

2月中旬に導入した電源ケーブルについての導入記になります。
導入したものはCrystal Cableのセミフラグシップ「Dreamline Plus Power cables」になります。

ファイル 2016-07-18 17 32 04

導入の経緯としては、年明け直ぐに当ブログの訪問記でお馴染みのexorionさんが拙宅に来られた話まで遡ります。
その際に今回導入した電源ケーブルを持参して下さり、プリアンプに刺して聴いた直後にノックアウト、その後に譲っていただけることに...。
詳細は後ほど書きますが、現段アニソンを聴く方には必須のコンポーネントだと思います。
(セミフラグシップということもありお値段はしますが一度入れたら外せません(冷汗))
(残念ながら、PSEの関係でCrystal Cableの電源ケーブルは国内では取り扱われていません。)

【概要】
まず、Crystal Cableとはどのようなメーカーなのか、代理店であるHarman International JapanのHPから詳細を引用します。
(引用元はこちら

以下詳細
2004年にオランダで設立。既に世界30カ国以上の販売実績を持ち、多くの録音スタジオへの導入も進んでいます。
高純度伝送を極限まで追求し超低歪率を達成した“シルバー=ゴールド導体”、
シースルー・ジャケットに包まれたスリムでエレガントなスタイル、弦楽器の弦のようなしなやかさ。
新しい発想から誕生した「Crystal Cable」は、デジタルAV、マルチチャンネル時代に対応する新世代ハイクオリティ・ケーブルです。
ここまで

補足:国内代理店では下位モデルのUltra Diamondまでの取り扱いとなっています。

更にブランドの生い立ちについてe-イヤホンさんのブログに詳細が記載されていますのでそちらから引用します。
(引用元こちら

以下詳細
Crystal Cableの設立者はMrs.Gabi van der Kley(ガビ・ファン・ダー・クレイ夫人)。SILTECH社長Edwin van der kley氏の奥様です。
夫人がSILTECHのマーケティングを担当していた時期、SILTECHのリサーチ部門(新たな素材や応用技術などを調査開拓する部門)に航空機の機内配線材(航空機のオペレーション用信号/データの伝送用)として、細くて軽く、強度と耐熱性に優れた高性能ケーブルを航空機メーカーと共同開発するプロジェクトがあり、この『マイクロケーブル』の技術が完成しました。
航空機用ケーブルとして、すべての厳格な規格や安全基準にパスしましたが、延べ数百メートルにも及ぶ機内配線材としてはあまりにも高価であったため、採用には至らなかったといいます。
Crystal CableはSILTECHの基礎技術をベースとして(シルバー=ゴールド導体やカプトンインシュレーターなど)開発されたケーブルではありますが、現在では独立した研究開発部門を持ち、独自に素材の調達、加工も行っています。
SILTECHの工場敷地内ではありますが専用ラインを設け製造を行っており、資本的にも完全に独立した一ケーブルメーカーです。
ここまで

セミフラグシップ(Dreamline Plus(以降:DLP))とフラグシップ(Absolute Dream(以降:AD))にのみ採用されているMonocrystal silver導体を用いた構造について

・導体の構造については図に示すとおりです。
crystal_cable_absolute_cross_section_large.jpg
導体の構造図(撮影者:公式HP)

中心に「Monocrystal Silver Core(単結晶銀導体)」、その外側を「Dual Kapton layer(2層のカプトン材)」、
更にその外側を「PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)」に覆われています。
二層目のシールドには「Silver plated monocrystal copper shield(単結晶銀メッキ銅シールド)」が施されています。
一層目のシールドには「Gold plated monocrystal silver shield(単結晶金メッキ銀シールド)」が施されています。
それらを纏めたものを「Transparent sleeve(透明なジャケット)」に覆われています。

DLPとADの違いについては以下の表に示すとおりです。
表

価格表についてはこちらをご覧ください。

Picture 1180
・ADの画像(撮影者:公式HP)

【外見】
ジャケットの内側が単結晶金メッキ銀シールドなので外見は金色寄りです。
(Odinは銀色寄りですね。)

プラグは表に記載の通りWattgate 330RH Evo+350RH Evoになります。
ちなみに、少し前まではFurutech FI-25M(R)+FI-25(R)が採用されていました。
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・全体像(撮影者:ブログ主)

単結晶銀を使っていますが思ったより柔らかく取り回しに苦労はしませんでした。
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・セッティング図(撮影者:ブログ主)

ケーブルが入った化粧箱は見ての通り、豪華な雰囲気が漂っています。
Siltechについても上位グレードに関しては似たような化粧箱に入っています。
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・化粧箱(撮影者:ブログ主)

【レビュー】
いつも通り、細かいパラメータや比較などは入れずに、このケーブルを導入してみて感じたことをそのまま文にしていこうと思います。

導入場所:プリアンプ
以前使用していたケーブル:VOVOX Textura AC

まず、プラスと捉えられる傾向について
・ずば抜けた音像描写力
音像描写に関しては現状DLPとADを超えるものがないと思っています。
それ程までに立体的で実体感を帯びた音像をサウンドステージ上に描写します。
音がグイッと前に出てきつつも奥域方向が浅くならないので、ボーカルと楽器の位置関係がハッキリしています。
音像は膨らまず明瞭でコンパクト、サウンドステージ上に余裕を持って定位します。
拙宅では前後方向を損なわず、ボーカルが20cmほど前に出てきたように感じられました。

・ハイスピードで抜群の抜けの良さ
全体帯域においてスピード感が揃っており、ダマ感、膨らみを感じさせないのでキレ良くスパっと抜けます。
この項目についてはAD以上だと感じています。
特に低域のスピード感が遅めであるJeff Rowlandのプリアンプを使っている私にとってはDLPとセットで一つのプリアンプだと思いました。

・カラフルな色彩表現
一音一音がカラフルで、単色的な色彩表現ではなく、個々それぞれのニュアンスを明瞭に描写します。
異なる色をもつスポットライトが照らす人に合わせて切り替わるようなイメージです。
温度感はDLPが少し低めで、ADは中間的に感じられます。
複数の声優さんが歌うような曲では声優の特徴的な声がよりハッキリ出てくるため、新たな発見が多いです(笑)
この項についても他社を寄せ付けない特徴だと思います。

マイナスと捉えられる傾向について
・二項のデメリット「音のキツさ」
原因は簡単です。導体の本数分の差だと思います。(価格分の差は感じられる)
帯域のエネルギーバランスがADと比べると中高域に寄るのでシステムによってはピーク感を感じる場合があります。

・低域の厚み不足
先ほどエネルギーバランスが中高域に寄ると申し上げましたが、厳密に言えば低域の厚み不足によってそのように感じられると思っています。
レンジ感や締りについては申し分ないですが厚みが不足するので迫力不足で腰高とも言えます。
ただし、低域過多なシステムやMITのOracleグレードのような低域を得意とするコンポーネントと合わせることで容易にバランスの調整が可能です。
拙宅ではプリアンプが繋がっているタップの電源ケーブルにMITのOracle Z-Cord IIIを入れることでバランスを整えています。

【まとめ】
全帯域におけるエネルギーバランス、スケール感についてはADが優れており、また情報量も多いです。
総じてADは非常に使いやすいコンポーネントであると言えます。
しかし、部分的に特化しているDLPにおいてはバランス調整さえ出来てしまえば、ADにも大きく劣らない性能が期待できます。
別なトピックスで述べましたが、
「現代アニソンにおける必要な要素」
・極めて高い分解能
・スピード感
・耳当たりの良さ
・躍動感
・色彩感
・低域の締りと張り
・音像の距離感、前後感が明瞭な定位と音場

これらが多く含まれるADとDLPは最初に述べたとおり、必須のコンポーネントだと思います。
今回プリアンプに入れた理由としては前回のトピックスに記述しています。
まず、私のが考えるプリアンプの役割は『聴きたい音楽を形作るために必要な演出をする部分』
そして、電源ケーブルの役割は『足りない要素を埋める部分』であり、プリアンプでは『色彩表現が豊かで音像表現がしっかりしているもの』。これらを満たしてくれるのが今回導入したDLPでした。
exorionさんが言うようにADやDLPを入れると「魂を削って喉から声を絞り出すような表現。」を感じることが出来ます。
ますます、好きな音楽を理想とする形へ近づいたと感じています!

現代のハイエンドオーディオケーブル市場はコストが上がる一方ですが、その分オンリーワンの演出と性能を兼ね備えたコンポーネントであるとも言えます。
コンポーネント関係の記事は後ろに3件ほど控えています。
現状だと月に1件ペースの更新予定です。。

注意喚起情報:現在Crystal Cableの偽物が確認されています。
DLPとADの両モデルから下位モデルまで偽物の確認が出来ています(Interconnect、SPケーブル、電源ケーブルにおいて)
・非常に安価な価格で取引さている
・導体の作りが雑で色が不自然
・元箱が無い
・正規のディーラーから購入したものを提示しない
何れかの点に該当するものがあった際はくれぐれも手を出さないようにお願いします。

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