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avcat O氏邸訪問記

新年最初の投稿になります。
本年も当ブログをよろしくお願いします!


今回は昨年12月頭に、exorion邸へ訪問した際にご一緒したavcat(audio&visual catalog アブキャット)の運営者であるO氏の所に訪問しました。

システム全体
・システム全体像(撮影者:NOSさん)

訪問は今月頭になります。
場所は静岡ということで行きは新幹線で向かいました。
訪問前からシステムの詳細は把握していたので、Vivaldiシステムが大好きなNOSさんをお誘いしました。また、去年夏に訪問したNOSさんの後輩に当たるせれっしょんさんも同行して3人で訪問しています。

まず、機材及びケーブル構成について
●avcat webmaster’s System

・CD/SACD Transport: dCS Vivaldi Transport
 - MIT Magnum AC1(電源ケーブル)
  - MIT Z-STABILIZER(電源コンディショナー)
  - electraglide epiphany(電源ケーブル)

・DAC: dCS Vivaldi DAC
 - Transparent Powerlink XL 3 Network BOX(電源ケーブル)

・Upsampler/Network Transport: dCS Vivaldi Upsampler
 - Transparent Powerlink XL 3 Network BOX(電源ケーブル)

・Clock: dCS Vivaldi Clock
 - JPS LAbs Digital AC(電源ケーブル)

・Network Transport: Sforzart DST-01
 - MIT Magnum AC1(電源ケーブル)
  - MIT Z-STABILIZER(電源コンディショナー)
  - electraglide epiphany(電源ケーブル)

・NAS: QNAP TS-119

・PreAmplifier: VIOLA Spirito
 - Siltech SPO12M(電源ケーブル)
  - MIT Z-STABILIZER(電源コンディショナー)
  - ESOTERIC PC8100(電源ケーブル)

・PowerAmplifier: VIOLA Bravo 4BOX
 - Transparent PLMM 20A×2(電源ケーブル)

・Speaker: YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional ( Sonja XV Passive upgrade )
 - 高域: Siltech LS-188 MK2 3.0m
 - 中域: Siltech LS-188 MK2 3.0m
 - 低域: Siltech LS-188 MK2 2.0m

・Rack:TAOC CS-5D(棚板:BDR THE SHELF)

・Cable:
<DAC to PreAmplifier>
 - MIT OLACLE V1.1 XLR 1.5m
 - Nordost Valhalla XLR 1.0m(予備)

<PreAmplifier to PowerAmplifier>
 - Crystal Cable Reference XLR 6.0m×2
 - MIT OLACLE V1.1 9.0m(予備)
 - MIT MAGNUM M1 6.0m(予備)

<Transport to DAC>
 - Siltech GOLDEN REDGE AES/EBU×2(Dual AES/EBU)

<Upsampler to DAC>
 - Siltech GOLDEN REDGE AES/EBU×2(Dual AES/EBU)

<NetworkTransport to Upsampler>
 - Siltech GOLDEN REDGE AES/EBU

<NetworkTransport to DAC>
 - Siltech GOLDEN REDGE RCA

<Clock to DAC>
 - 44.1KHz: Nordost Valhalla Digital BNC
 - 48KHz: Nordost Valhalla Digital BNC

<Clock to Transport>
 - Cardas Clear Digital BNC

<Clock to Upsampler>
 - 44.1KHz: Cardas Clear Digital BNC
 - 48KHz: Cardas Clear Digital BNC

<Network Transport to DAC Clock>
 - Siltech GOLDEN REDGE BNC
 - Nordost SilverShadow BNC

スピーカとパワーアンプ
・スピーカとパワーアンプ(撮影者:NOSさん)

プリとプレイヤ、その他
・プリアンプとVivaldiフルシステム、sfzのNWトランスポート(撮影者:NOSさん)

・オーディオルームについて:
ホームシアター向けの音響施工をYAMAHAによって施されています。
また、重量級アンプのBravoやYGのSpeakerにも耐えうる強固な床になっています。
広さは約8畳で、部屋の響きは少なく、デッド方向に振られていると感じました。
天井
・天井(撮影者:ブログ主)

側面壁
・側面の壁(撮影者:ブログ主)

掛けた持ち込みソースは3人共CDになります。
今回は人数が多いこともあり、NOSさんからスムーズに聴くための提案をもらいました。
その提案とは、komugiさん方式で聴こうとのこと。
※komugiさん方式とは:1人あたり一度にかける曲が2曲まで。

この方式のおかげで終了までスムーズに聴くことが出来ました。


初めは、O氏が数曲選んで聴かせてもらいましたが、曲名を控え忘れたので、自分で掛けたソースをメインに書いていきたいと思います。

私が持ち込んだソース10枚の中から4曲をピックアップして書きます。

1曲目: 花澤香菜「こきゅうとす」より『こきゅうとす』
2-こきゅうとす

この曲のポイントは以下の通り、
・打ち込みの3次元的な音像展開
・豊かな色彩表現
・空間を埋め尽くす密度の高い情報量
・ボーカルの声質表現

感想:
聴こえてきたのは、曲の始まりの背景が非常に静かで、ただ静かなのではなく、情報で埋め尽くされた黒い背景を見ているようでした。サウンドステージの展開は奥域方向に広く、音が前に飛んで来る感じはありません。中低域が膨らみやすいドラムは、全く膨らまず滲むこともなく、ボーカルと楽器をしっかりと分解し、一音一音の音階が明瞭に表現されています。
一音の漏れも無いようなこれでもかと振り絞って出してくる情報量と後方に広大な空間を微細に分解された情報で埋め尽くすような感じは他のシステムでは聴いたことが無い体験でした。
気になった点としては、exorion邸では感じられた打ち込みやボーカルの立体感は薄めで、情報量の面で襲いかかってくるような平面的に感じられました。また、ボーカルの口元(音像の焦点)がフォーカスし難いと感じられました。 私的に思った要因としては、リスニングポジションとツィーターの高さ、正面のスクリーンの影響があると思いました。
ポイントの1つであるボーカルの声質については、生々しさよりもこの曲でボーカルに掛けているエフェクトを忠実に再現し、透明感と空気感溢れるボーカルでした。また、音の消え際が静かであるものの、余韻が長く感じる部分がありました。

2曲目: 七転福音 (CV.福沙奈恵)/クラリオン (CV.沼倉愛美) 「LoSe±CoNtRoL」より『LoSe±CoNtRoL』
losecontrol.jpg

去年のアニソンの中で良質ソースと思った一曲です。
この曲のポイントは以下の通り、
・広大なサウンドステージ
・ピンポイント定位
・キャラクターのニュアンス表現
・空間の情景描写
・スピード感の揃った音 ※ハイスピード
・ボーカルの立体感
・色彩豊か電子音

<この曲が良く歌ったと感じられる時>
「全身義体である福音(七転福音)と猫耳を装着した戦闘用アンドロイドのクラリン(クラリオン)が自身のアバターで電脳空間を巡る様が浮かび上がってくる感じ。電脳空間という先の見えない広大で、莫大な情報量の海の中を高速で移動するような感じ。そしてなにより、福音とクラリンというこれでもかと可愛さを詰めたキャラクター達の可愛い様を感じ取って欲しい。」
トラック3と4のRemixを施したソロver.も必聴です♪

感想:
上から下までスピードの揃った音は、この曲の躍動感を遅れなく伝えられており、曲の終わりまで揃っている音は初体験でした。そして、電子音の音階の変わる様子も明瞭に聴こえてきて、カラフルでした。まさに電脳空間がその場に見えるような、遅れの無い、高速で飛び交うロスの無い様々な情報と先の見えない広大なサウンドステージが展開されており、この再現性の高さには驚きました。他の曲ではセンターボーカルの音像定位に甘さを感じましたが、この曲の場合、左右後方に定位するので問題は有りませんでした。滲むことのない輪郭と焦点がピタリとあった音像は、頭身代で立つネネとクラリオンが見えてくるようでした。
特にサビの部分では、二人が電脳空間を巡る様が見えるような情景が浮かんでくるようでした。
また、福音の明るさと可愛さ、クラリン(クラリオン)の冷静さと落ち着きがニュアンスとしてしっかりと表現されていました。この曲のポイントを見事に抑えた、私が理想とする歌い方を聴くことが出来ました。

3曲目: プラズマジカ「ハートをRock!!」より『ハートをRock!!』
ハートをROCK!!

この曲のポイントは以下の通り、
・楽器毎に、空間に配置される
・キャラクター4人のニュアンス表現
・OP映像が浮かんできそうな躍動感
・サビ時の合いの手の表現
・ボーカル4人が並ぶような定位感
・楽器のアグレッシブでノリの良い感じ(メリハリ、前に飛んでくる感じ)

感想:
どの曲を聴いても共通な部分として、極めて高い分離感と解像感による音の被りや滲みが無いのは良い点ですが、サウンドステージがSPの内側にこぢんまりと形成され、平面的で窮屈さを感じました。楽器とボーカルが一直線上に引っ込んで並んでおり、分離はされていても前後左右に配置されているような立体感は感じられなかったです。また、ボリュームを上げると滲みがない分ボーカルの粗さが中高域のピーク感としてキツさを感じました。聴きたいキャラクター毎のニュアンスよりもキツさが先に来てしまい、途中でボリュームを下げました。
楽器やボーカルが出て欲しい時に出てこず、キレは良いものの張りや厚みが不足しており、線が細く聴こえました。最後に、定位しているとは言い難く、情報量の面でぶたれるような聴こえ方と思いました。
この曲を聴いて、ソースに厳しいシステムだと思いました。
ストレートに感じたことを書いていますが、これが本来のソースの質なのかと言われると部分的にはそうとも言えますが、ストレスを感じさせる要素の『補正』と『アレンジ』が足りていないと思いました。


4曲目: 田村ゆかり「Love parade」より『追い風』
Love parade

私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
この曲のポイントは以下の通り、
・サウンドステージは聴き手の後ろを含めて形成される
・前後左右、上下においての音の回り具合
・聴き手の後方に浮かび上がる実体感のあるドア
・ボーカルの後ろの上方から下へ落ちる水滴の質感と落ちた際の広がり方
・当時の声の若さ、質感の表現
・高域は空間に漂わせつつも広がっていく感じ、低域は空間を震わし重圧をもって広がる。
・これらを両立させ部屋全体を満たす

感想:
音の周り具合は縦長の部屋なので包み込まれるようなサウンドステージではありませんが、リスニングポジション後方に定位する音は極めて明瞭でリアルでした。システムのクオリティ的により広い部屋だと、実寸台のドアが後方に現れるでは?と思いました。ボーカルの後ろ上方から落ちる水滴の質感と広がり方については、もう少し瑞々しさが欲しいと感じつつも、落ちてからスーッと消えるまでの広がり方は素晴らしいと感じました。声の質感については、若々しさや瑞々しさよりも美音寄りの小奇麗な感じでイメージとは異なりました。
音の充実感は、SP後方に関しては微細にまで分解された膨大な情報量でサウンドステージが満たされていましたが、音が聴き手後方に来る時以外前に出てこないので、スピーカとリスニングポジションの間は音の充実感が薄いように感じられました。

次に、上流を変えての比較試聴で感じたことを書きます。
※あくまで、ソースに対する聴こえ方の感想であり、使用機器の悪い部分や批判では無いことを予め書いておきます。

比較する曲:キャロル・マールス・ディーンハイム(CV:水瀬いのり) 「戦姫絶唱シンフォギアGXキャラクターソング8」より『殲琴・ダウルダブラ』
ダウルダヴラ

比較する機器:
・Vivaldi Transport(CD/SACD Transport) - CDソース
・Vivaldi Upsampler(Network Transport) - データソース
・Sforzart DST-01(Network Transport) - データソース

トランスポートとアップサンプラー
・上:Upsampler、下:Transport(撮影者:NOSさん)

DST-01
・DST-01(撮影者:NOSさん、トリミング:ブログ主)

・Vivaldi Transport(CD/SACD Transport)
感想(箇条書き):
・良い点:
ボーカルとバックコーラスの分離が良い
ボーカルとコーラスが前後感良く並ぶ
サウンドステージは後方に広く、スピーカの外側後方まで広がる
低域がダマにならず、音階が明瞭に刻まれる
キツく感じさせないバランスが絶妙(耳あたりが良い)

・気になった点:
低域の力感と張りが不足し、線が細く聴こえる
ボーカルの線が細めで実体感が薄い

・Vivaldi Upsampler(Network Transport)
・良い点:
力感や張りが出る
厚みが出たことにより、実体感が増す

・気になった点:
サウンドステージがスピーカの外側まで広がらない(スピーカの間まで)
ボーカルが堅く、キツく聴こえる(中高域のピーク感)

・Sforzart DST-01(Network Transport)
・良い点:
3つの中では一番ボーカルに厚みと深みがある(実体感がある)
低域の重圧感と力感が出る

・気になった点:
3つの中では一番、ボーカルが硬くキツい(中高域にピーク感がある)
上のレンジのバランスが悪く聴こえる
中低域から低域にかけての階調が甘くなる
分解しきれず、ダマ感が出る

まとめ:
3つの中ではトランスポートを「Vivaldi Transport」にした時が一番バランス良く、基本性能も高く聴こえました。
この比較で、上流の重要性を改めて痛感しました。


最後に、今回は複数人で訪問したということで、NOSさんのソースをかけている際に感じたことを含めて、レビューのまとめとして「avcat O氏邸のシステムはどんな音なのか?」について箇条書きにしていこうと思います。((
(彼が掛けていたソースは主に、ダイナミックオーディオ5555の7Fの川又さんのReferenceソースや自身のReferenceとする「Jackie Evancho」です。)

・ソースの質の良さを十二分に引き出す圧倒的な情報量と質感表現(生々しさ)、レンジ感
・全く滲まない極めて高い明瞭性
・上から下(極低域)まで曖昧さのない解像感と音階表現
・立ち上がりと立ち下がりに遅れのないスピード感
・極低域で空間を震わしながらも、音像が肥大化しない定位感(低音楽器の再現力)
・前後左右の奥域方向に広大なサウンドステージ
・キツいと感じないギリギリを狙った耳あたりの良さと上方向のレンジ感


訪問記恒例として、avcat O氏が思う己の求める音(テーマ)について、
(頂いた文章をそのまま以下に記述します。)

「O氏が思う己の求める音(テーマ)」
・オーディオ的に両立が困難な音の要素の高次元での両立実現
・すべての帯域で音のタイミングが高速状態で一致すると共に、階調、解像、定位、質感が混濁なくとれること。
・音量による音の破綻がないこと。
・部屋の狭さによる阻害がなければ、スピーカーの存在を全く感じさせない分離感と奥行き、横幅、縦方向の空間表現



全体のまとめ:
O氏が求める音をしっかりと持ち込んだソースや掛けて下さったソースで感じることが出来ました。
また、今まで体験したことのない音も多く、その中でも低域から極低域にかけての階調能力は異次元と感じる体験でした。
もう一点上げるとするならば、音のタイミングのズレの無さです。これにより極めて高い明瞭性と階調(リズム感)の良さを感じられました。
O氏のシステムからは私が聴くソースにも重要、必要と思う要素が多く詰まっており、大変勉強になりました。
今回の訪問では、改めて私が聴くソースというのは、ハイエンドで鳴らす場合は+αのアプローチが必要だと感じながらも、基本性能(情報量、レンジ感、階調表現、スピード感等)は高いに越したことはないと思いました。
そして、再度オーディオの面白さや難しさを感じることが出来る充実した訪問オフでした。
O氏は「とにかく、まずは出来る限り聴け」を元に膨大な時間を経て、数多くのシステム、製品(スピーカ、機器、ケーブル等)を聴いてきたそうです。
メーカや製品、オーディオに対する知識量は、場数を踏む多さが裏付けとなっているとお話をしている時に感じました。
その経験の中で、多くの機器を聴き、自身のシステムに導入して試行錯誤をしていくことで、機器やケーブルを選択し、自身のオーディオ(音)を確立していったのだと思いました。
やはり、自身のオーディオがしっかりしている人のシステムは音としての説得力が違うと思いました。
新年1回目の訪問オフから、大変有意義な一日を送らせて頂いたavcat O氏に感謝を申し上げると共に、今後更なる高みを実現出来ることを願い、本訪問記の結びとします。

おまけ:
夕方に当初の予定通り、同じ静岡県内にある他のユーザさん(ここではH氏とお呼びします)のお宅へ訪問しました。
メインスピーカはなんと!
『Apogee DIVA』
全面平面型スピーカを聴くのは初体験。。
主にボーカルものとオーケストラ、ドラムスを聴きましたが、どれも初めて聴く音でした。
大型平面スピーカから放たれる低域は今まで聴いたことのあるどのスピーカとも異なっていました。
ドラムの質感やオーケストラのスケール感の衝撃は克明に耳へ刻み込まれました。
また、女性ボーカルの表現力はその名の通り女神(DIVA)の如く、美しさと実体感でした。
このスピーカを終着点にする方の気持ちもわかりました。
一日で初体験の多くの音を聴けたのは、今後の自分のオーディオへ大きな影響、やる気を掻き立てる素晴らしい経験になりました。

『NOSさん撮影集』

・YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional
YG

・VIOLA Bravo 4BOX
BRAVO 4BOX

・VIOLA Bravo 4BOX & YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional No.1
広角

・VIOLA Bravo 4BOX & YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional No.2
システム正面2

・VIOLA Bravo 4BOX & YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional No.3
システム正面

・dCS Vivaldi Upsampler & Transport No.1
トランスポートとアップサンプラー1

・dCS Vivaldi Upsampler & Transport No.2
トランスポートとアップサンプラー2

・dCS Vivaldi Upsampler & Transport & DAC
トランスポートとアップサンプラーとDAC
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exorion邸訪問記その3

3回目の訪問記となります。
(正しくは5回目?の訪問となります)
※各回システムがある程度煮詰まった時点で書いています。
IMG_5553.jpg

前回の訪問記はこちら

まず、大きく変更された部分を列挙していきます。
・レイアウトの変更(詳しくは画像で)
・ルームチューニングの実施
・各コンポーネントの導入
・ラック及び電源の強化

次に、機材及びケーブル構成について、
※赤字が変更または新たに導入された部分

・CDP:Metronome Technologie T2i Signature (120V)
 - Jorma Design Prime Power(電源ケーブル)

・プリアンプ:Spectral DMC-30SS Series2 (120V)
 - Crystal Cable Absolute Dream Power(電源ケーブル)

・パワーアンプ:Spectral DMA-200S Series2 (100V)
 - Stage iii Concepts Leviathan Statement Audio Power(電源ケーブル)
 ※BMI Cables Oceanic Statementから変更

・スピーカー:Magico Q3
 - Crystal Cable Absolute Dream (SPケーブル)
 ※Stage iii Concepts A.S.P. Reference Mantikorからの変更

・ステップアップトランス:CSE TX-2000XN(100V->117V)
 ※CSE ST-500からの変更
 - Transparent Audio Opus Power(電源ケーブル)
 - CDP及びプリアンプに使用

・電源タップ:J1 project PT6PL(Tuning by Brise Audio)
 - K racing audio design Device 1SE(電源ケーブル)
 - パワーアンプに使用

・ラック: Andante Largo Rigid Tower 684 Black
 ※QUADRASPIRE Q4Dからの変更
 - パワーアンプ以外に使用
 - 各機器の下にFuhlenCoordinate FB-FA455を使用

・オーディオボード:finite elemente Pagode“Signature”Platform
 ※FuhlenCoordinate FB-FA455からの変更
 - パワーアンプに使用

・インターコネクト
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(CDP→プリアンプ)
 ※Nordost Valhalla RCAからの変更
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(プリアンプ→パワーアンプ)

ルームチューニング材:
Vicoustic
 - Flexi Wood A50 x8枚
 - Wave Wood x22枚
 - Cinema Round x2枚

IMG_5555.jpg
IMG_5559.jpg
IMG_5561.jpg
IMG_5563.jpg
IMG_5556.jpg

まず、曲ごとのレビューの前に、今回の大きな変更点である
・レイアウトの変更
・ルームチューニングの実施
・各コンポーネントの導入
・ラック及び電源の強化
これらを行ったことでどのような変化があったのかを書いていこうと思います。

「レイアウト変更」について
2回目の訪問記までは部屋を横に使うレイアウトになっており、SPとリスナーまでの距離が近く、
後ろの壁にSPを近い状態でした。
傾向としては、
直接音重視で間接音が少ない(余韻や広がり)
音場表現よりも音像表現。

レイアウト変更後は部屋を縦に使うレイアウトになっており、SPとリスナーまでの距離が離れ、
後ろの壁とSPの間に空間を持たせています。
傾向としては、
前後におけるサウンドステージの広がりと奥域がよく出るようになったことです。

しかし、変更当初は前回までのプラス面である、
・音がしっかり前に飛んでくる
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か

これらの点が尽く感じにくくなる状態に陥いってました。
具体的には、
本来のMAGICOのネガティブな特徴である音が遠く前に出てこない(音像が引っ込む)
部屋が広い分、間接音が圧倒的に増え、距離感と定位感が散漫になる。
直接音が減り、聴かせたい所以外が多く耳に入ってくる。(付帯音、不要な余韻)
ボーカルにライブな部屋特有のエコー感が乗り、質感が悪くなる。
コンプ音特有の膨らみの制御が甘くなり、抜けが悪く感じる。

何故、そういった状況に陥ったかというとこの時点ではルームチューニングが一切行われていなかったからです。
SPのセッティングが甘いのでは?という意見も有るかもしれませんが、多少の改善はあっても根本的な改善にはならないと思っています。
初めに3回目の訪問記ではあるが、実際はその間に何度かお邪魔させて頂いています。全てを書かなかったのはこういった状況に陥っていたことも理由の1つです。
改めて、ルームチューニング(アコースティック)が施されているという前提がない限り、広さは正義とは言えないと実感しました。
むしろ、悩みの種が増大して苦労されるのでは?と思っています。

「ルームチューニングの実施」について
今回は実施前の段階でexorionさんとどのように施していくかを相談しました。
実際に部屋の図面とSPや機材配置を考慮しながら考えました。
主にチューニング剤として用いるのは、海外ではオーディオルームにも導入実績が高いVicousticです。
まず、ライブな部屋を弱デッド方向にしていくために吸音パネルを主としたパネルを複数発注しました。
はじめは、相談の段階で作成した一次反射や各コーナーの音篭もり対策のパネル配置でしたが、最終的には実際に音を聴きながら調整していく段階で変更されました。
この点については彼自身が、追い込んでいったものになります。

前置きが長くなりましが、今回訪問した際に部屋に入って感じたことを書きます。
入って直ぐに感じるのは、対策された部屋特有の静かさです。
会話の声が変に響かず、明瞭ではっきりと聴こえます。
レイアウト変更当初のライブな感じ、エコー感は無くなっていました。

では、変更後に陥ったマイナス面でどの部分が改善されたかを書いていきます。
余分な間接音が調整され、距離感と定位感が散漫にならなくなり、ある程度直接音も感じられるようになりました。
一番気になっていたボーカルのエコー感は無くなり、質感の悪さが解消されました。
また、コンプ音のコントロールがされて、膨らみや抜けの悪さも改善されていました。

しかし、この時点ではMAGICOのネガティブな特徴である音が遠い部分は改善されませんでした。
ボーカルが遠く後ろの壁にめり込むようになっていたとメッセージで伺っています。

「各コンポーネントの導入」について
この部分に関しては導入したものごとに書いていきます。(順番通り)
・MIT Oracle MA-X2 Interconnect(CDP→プリアンプ)
今回の訪問前に、変更前のNordost Valhallaと比較を行いました。
結果としては圧倒的とも言えるものでした。
Valhallaってこんなに低域が緩く、曖昧だったの?と驚きました。
また、ボーカルに乗る特有の癖も比べると気になりました。
情報量、レンジ感などといった基本性能においても軽く凌駕していました。
MA-X2については前に拙宅での試聴記をまとめているのでそちらをご覧ください。
MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)試聴記はこちら

・Crystal Cable Absolute Dream (SPケーブル) ※以下、AD
彼のシステムでは2本目となるAD。おそらくスピーカケーブルの国内ユーザとしては初となります。
1本目は電源に、2本目はラインという異なる導入場所でどのような変化があるのか、モノの注文をした連絡を受けた時から楽しみでした。
聴いたタイミングとしては今回の訪問が初となります。
感想としては、電源ケーブル以上の効果に驚きました。
まず、ボーカルが遠く後ろの壁にめり込むようになっていた点については見事に改善されていました。
ADとDLPの真骨頂である音像の輪郭をくっきりカラフルに出し実体感を高める部分が電源ケーブル以上に出ていました。
また、全体域に渡る切れの良さとハイスピードな感じも健在でした。
そして、前回まで使用していたStage iii Mantikorよりも音数が多く、音で空間を満たしてきました。
詳しく書いていくとキリがないので、今回の訪問前のおまけで書く予定の「弩級SPケーブル3種聴き比べ」にてもう少し書いていこうと思います。

・Stage iii Concepts Leviathan Statement Audio Power(電源ケーブル)
こちらもおそらく国内初となります。
今回の訪問前にCablefanのオーナーであるロメオさんよりお借りして試聴した際の感想を書いていきます。
(厳密には国内でセカンドオーナーになります)
試聴の際は、変更前に使用していたBMI Cables Oceanic Statement(以下、Oceanic)との比較を行いました。
差は歴然でした。Oceanicを見た目と音の両方で小魚扱いする有様。
特質すべきは、音の落ち着き具合と違和感の無い質感表現です。
また、非常に安定感もあり、ドンと構える実体感のあるボーカルはOceanicでは比べ物になりません。

Crystal Cable(AD)とStage iii Concepts(Leviathan)において、ボーカル表現の「明」と「暗」のトップとも言える両者の組み合わせは凄まじいです。

「ラック及び電源の強化」について
実際に聴き比べていないので割愛します。

それでは、ソースごとのレビューに移ります。
前回同様、メインの再生機器がCDPのため、持ち込みソースはCDになります。
レビューはexorionさんの方で掛けたソース47曲の中から5曲と私が掛けたソース8曲の中から4曲を書いていきます。

まず初めに彼が掛けた曲の中から5曲をピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: 水樹奈々「SMASHING ANTHEMS」より『Glourious Break』
SMASHING ANTHEMS

感想:
レイアウト変更とルームチューニングによる効果が如実に現れた一曲です。
彼の所で聴く水樹奈々はとにかく素晴らしい歌いっぷりですが、レイアウト変更前を超える部分を感じることが出来ました。
それはステージ展開とスケール感です。
バックにオーケストラ、その前に立つボーカルという感じですが、このオーケストラの表現力が変更前とは比べ物にならないくらい良くなっていました。
広大なサウンドステージの中にどっしり構えるオーケストラを見渡すことができ、音圧となって前へ伝わってきます。
そして、オーケストラの表現力に負けることなく、ボーカルがしっかりと主張してきます。 
決して交じり合わないということは無く、絶妙な調和(一体感)をもって聴こえてきます。
曲の終わりまで、部屋の空気感が変わっていることがわかります。
終わった後には思わず拍手をしたくなるような情に訴えかけてくる音でした。

2曲目: 鈴木このみ「Beat Your Heart」より『Beat Your Heart』
Beat Your Heart

感想:
現代アニソンにおける消化不良要素を多く満たした一曲になります。
特にドラム捌きとボーカル表現に注目して聴くことが多いです。
これも、レイアウト変更とルームチューニング後の方が良いと感じました。
特にフロア型でこの曲をコントロールするのは至難の業だと思っています。
しかし、彼の所ではMAGICOのずば抜けた基本性能やMA-X2とLeviathanのようなコントロールを得意とするコンポーネントによって徹底的に消化不良要素を潰していきます。
なので、ストレスを感じさせず曲の良さが引き立ちます。
特にドラム捌きはハイスピードに空間を震わしながら、重圧となって体に襲いかかってきます。
中低域以降の量感や情報量が非常に多いソースなので、コントロール不足だとボーカルが行方不明になってしまいますが、そんなことも無く明瞭で張りがあり実体感を持ちながら歌わせてきます。
全体的に情報量過多なソースなので空間に余裕が出来た今のほうがよりストレスを感じさせず聴くことが出来ると思いました。

※消化不良要素については別のトピックスにてまとめているのでそちらをご覧ください。

3曲目: 小木曽雪菜(米澤円)「WHITE ALBUM2 Original Soundtrack ~setsuna~」より『届かない恋 Valentine Live』
WHITE ALBUM2 Original Soundtrack ~setsuna~

感想:
アコースティックギターとボーカルというシンプルな構成の曲になります。
ギターから始まる部分で鳥肌が立ちました。
奏者が右後方に見えてきて、一音一音が明瞭で分厚く、思わず「何だこの生々しい実体感は!」と声を出してしまいました。
凄いのはギターだけでなく、ボーカル表現も凄まじかったです。
空間全てを満たす余韻と浸透力、体の芯まで染みてくる感じです。
ここでも「何だこの生々しい実体感は!」と。。
広めの静かな部屋で自分のためだけに目の前で歌ってくるような錯覚を起こしそうな音に私は固まって聴いていました。

4曲目: 暁切歌(茅野愛衣)、月読調(南條愛乃)「戦姫絶唱シンフォギアG 第6巻 BONUS CD オリジナルサウンドトラック6」より『Edge Works of Godess ZABABA』
戦姫絶唱シンフォギアG 第6巻 BONUS CD オリジナルサウンドトラック6

感想:
まずこの曲を歌わせるポイントを書いていきます。
スピード感の異なるツインボーカルを、ずれを感じさせずまとまりを持たせながら歌わせる。
この時に、キャラクターごとのイメージや声の質感を損なわせないことも重要になります。
声質とイメージとしては、暁切歌(茅野愛衣)は声が低めで生意気な感じ、月読調(南條愛乃)は声が少し高めで大人ぶっている感じを出して欲しい。
更に、ボーカルだけに気を取られて他を疎かにすると途端にキツくなったり、消化不良要素が目立ちストレスマッハになったりします。
では、実際の音はどうだったかというと見事に歌っていました。特にツインボーカルの掛け合いが素晴らしかったです。
敵同士の掛け合いではなく、仲間としてお互いの個性を全面に出しつつも助け合うような掛け合いを感じることが出来ました。
劇中の戦闘シーンが見えてくるような熱く勢いのあるボーカルに気分を向上させていました。

5曲目: Girls Dead Monster「Angel Beats! PERFECT Vocal Collection」より『Alchemy(Yui ver)』
Angel Beats! PERFECT Vocal Collection

感想:
今回数多くの曲を聴いた中で最も衝撃を受けた一曲になります。
まず、結論から申し上げるとボーカルに釘付けになりました。
このボーカル表現はレイアウト変更前に感じた時と同じです。
具体的には、前後感がはっきりしている状態で、やたら生々しい実体感を帯びたボーカルが目の前に浮かび上がって来て、「私の歌を聴け!」 と言わんばかりに迫ってきます。
先ほど、書きましたが質感や色彩表現は変更前を軽く。凌駕しており、とにかく聴いていて違和感がありません。より釘付けにされる要因の一つだと思います。
そして、今回は空間表現が飛躍的に良くなっているおかげで立体的で広大な空間を感じる事ができます。
勿論、各楽器についても実体感を帯びながら熱い演奏を展開してくれます。
一時は、レイアウト変更前の音は偶然の産物かと思われましたが、この曲を聴いて確信しました。
「あれは偶然でなく、再現性はある」と。

次に私が掛けた曲についてレビューを行います。
4曲ピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: 井口裕香「Hey World」より『Hey World』
Hey World

感想:
アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のOPテーマ曲になります。
ドラム捌きや弾け具合とボーカル表現を主に聴いています。
最近ではSISさんの方でselect DACを試聴した際にもかけた曲です。
ドラムは厚みとスピード感重視で抜け良くリリースされていくのが理想です。
ボーカルは上の繊細さと広がり、優しくも力強い感じが伝わってきて欲しいです。
音を聴いてみて、中低域当たりに少し緩さまたは膨らみを感じ抜けがもう少し良いとスピード感も揃ってよく聴こえると思いました。
ボーカルについてはイメージ通りで、Q3のレンジの広さとAD 2本のボーカル表現が生きていると感じました。

2曲目: プラズマジカ「プラズマジカル☆ミュージカル」より『プラズマジカル☆ミュージカル』
プラズマジカル☆ミュージカル

感想:
コミックマーケット90のポニーキャニオンブース限定で販売されたCDになります。
エイプリルフールの日限定で公開されたイラスト「魔法少女プラズマジカ」の主題歌を勢いで作っちゃいました!という「え?ネタじゃなかったの?」と驚かされました(笑)
聴きどころとしては、いかに楽しく聴けるかどうかです(抽象的)
途中、左右にパン振りされたキャラクター達の自己紹介が入るのですが、その時に聴いている方がこっ恥ずかしい気持ちになれば更に良いです!
聴いてみて、非常に楽しめました!
途中、思わず口が緩んでニンマリしそうな所も。
初めてこの曲を聴いたexorionさんも楽しんでくれたようでホッとしました(笑)

3曲目: 田村ゆかり「Fantastic future」より『Fantastic future』
Fantastic future

感想:
私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
くどいようですがいつものやつを引用します。

鳴らない所の音の特徴を箇条書きで書いていきます。
・音圧の高さが目立ち、音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたつき膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

前回同様、音の捌き具合に関しては申し分なく、広大で立体的なサウンドステージの中を音で満たしてくれる感じは前回以上でした。
気になったのは三点。
捌き具合に問題はないと書きましたが、ほんの少しだけ「Hey World」で感じた部分がこの曲でも感じられました。
もう一点は声の質感で、少しエフェクトが掛かった感じが表面に出てきてしまっているのが気になりました。
私としてはゴリゴリにかけたエフェクトを剥がしつつも後ろに隠し目立たせないようにすると、歌いっぷりの良さが光ると思いました。
最後もやはりボーカルで、少し口が大きくなる傾向と定位が曖昧になる感じが気になりました。

4曲目: 田村ゆかり「Love parade」より『追い風』
Love parade

感想:
私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
こちらがメインのReferenceですが、訪問記のレビューで出てくるのは初めてとなります。
聴くときのポイントを箇条書きしていきます。
・サウンドステージは聴き手の後ろを含めて形成される
・前後左右、上下においての音の回り具合
・聴き手の左後方に浮かび上がる実体感のあるドア
・ボーカルの後ろの上方から下へ落ちる水滴の質感と落ちた際の広がり方
・当時の声の若さ、質感の表現
・高域は空間に漂わせつつも広がっていく感じ、低域は空間を震わし重圧をもって広がる。
・これらを両立させ部屋全体を満たす

聴いてみて、うちのシステムでは逆立ちしても出ない部分を出してきました。
それは最後の項目です。
うちのブックシェルフスピーカーでは低域のレンジ感や質感においてこの項目を達成することが出来ませんでしたが、彼の所では見事に出ていました。
曲の始め部分で天井と床からこちらへ押し寄せてくる、しかし攻撃的ではなく穏やかに包み込んでくる包容力にやられました。
他の項目についても難なく出してきており、唯一気になった点としては、水滴の質感でした。
イメージとしてはスポットライトを水滴が落ちる部分に照らしているようで少し明るいと感じました。
もう少し影というか暗さも出てくると更に良いと感じました。
ボーカルや空間に出現するドアの実体感も素晴らしくその際に私は頭の悪いコメントをしてしまいました(笑)
「後ろのドアに芯が出た!」
彼のシステムで後ろのホンモノに近いドアが出現する日も近いと思います。


彼から頂いた曲のセットリストがありますので、以下に記述します。
※曲順不同

01.絶対零度θノヴァティック(ワルキューレ)
02.破滅の純情(ワルキューレ)
03.流離 ~SASURAI~(徒然なる操り霧幻庵)
04.儚い恋心(徒然なる操り霧幻庵)
05.迷宮DESTINY(プラズマジカ)
06.流星ドリームライン(プラズマジカ)
07.killy killy JOKER(分島花音)
08.心の旋律(白浜坂高校合唱部)
09.ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第9版<クロイツェル>第1楽章 (ヴァイオリニスト・篠原悠那、ピアニスト・阪田知樹)
10.輝夜の城で踊りたい(μ's)
11.ススメ→トゥモロー(高坂穂乃果(新田恵海)、南ことり(内田彩)、園田海未(三森すずこ))
12.inferno (M@ster Version)(萩原雪歩(長谷優里奈)、如月千早(今井麻美))
13.オーバーマスター (M@ster Version)(星井美希(長谷川明子)、四条貴音(原由実)、我那覇響(沼倉愛美))
14.Shine!!(CINDERELLA PROJECT)
15.お願い!シンデレラ(CINDERELLA PROJECT)
16.M@STERPIECE(MOVIE VERSION) (765PRO ALLSTARS)
17.君が選ぶ道(音無小鳥)
18.My Soul, Your Beats!(Lia)
19.Ring of Fortune 佐々木恵梨 KABANERI OF THE IRON FORTRESS(EGOIST)
20.Glourious Break(水樹奈々)
21.深愛(水樹奈々)
22.エブリデイワールド(雪ノ下雪乃(早見沙織)、由比ヶ浜結衣(東山奈央))
23.エブリデイワールド -Ballad Arrange- Yukino Solo Ver.(雪ノ下雪乃(早見沙織))
24.エブリデイワールド -Ballad Arrange- Yui Solo Ver.(由比ヶ浜結衣(東山奈央))
25.Alchemy(Yui ver)(Girls Dead Monster)
26.Day Game(Girls Dead Monster)
27.I, my, me, our Mulberry(東山奈央)
28.「ごめんね」のシンデレラ(鈴木このみ)
29.PUNCH☆MIND☆HAPPINESS(Happy Clover)
30.届かない恋 Live at Campus Fes(小木曽雪菜(米澤円))
31.届かない恋 Valentine Live(小木曽雪菜(米澤円))
32.KUMAMIKO DANCING(雨宿まち(日岡なつみ)、クマ井ナツ(安元洋貴)、feat.熊出村のみなさん)
33.Edge Works of Godess ZABABA(暁切歌(茅野愛衣)、月読調(南條愛乃))
34.殲琴・ダウルダヴラ キャロル・マールス・ディーンハイム(水瀬いのり)
35.harmony ribbon(水瀬いのり)
36.こいかぜ(高垣楓(早見沙織))
37.ESCORT(早見沙織)
38.こきゅうとす(花澤香菜)
39.鈴木このみアニサマ11th SPメドレー(Studio Rec ver.)(鈴木このみ)
40.This game(鈴木このみ)
41.銀閃の風(鈴木このみ)
42.Beat Your Heart(鈴木このみ)
43.Redo(鈴木このみ)
44.世界は疵を抱きしめる Acoustic ver.(鈴木このみ)
45.翼(藍井エイル)
46.ユキトキ(やなぎなぎ)
47.ちいさな冒険者(アクア(雨宮天)、めぐみん(高橋李依)、ダクネス(茅野愛衣))

前回の訪問記に引き続き、exorion邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

今回はレイアウト変更とルームチューニングの実施、弩級コンポーネントの導入により、前回とどう変わったのかプラス面とマイナス面に分けてシステムを比較していきたいと思います。

<前回>
プラス面:
・音がしっかり前に飛んでくる
・一音一音が厚く濃い(色付け的なニュアンスでは無い)
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か
・ソースの質に左右されない

マイナス面:(今後改善するとより良くなりそうな所)
・横方向の広がりが出ると、音の回り込みなどでより明瞭なサウンドステージが形成されると思いました。
・音に躍動感や立体感が出た分、前回にあった漆黒を描くような静寂感やSN感が少し減衰したので欲を言えばそこがある程度戻ってくると、より完成度の高いシステムになると思います。

まとめ:
今回はMAGICOを聴いてマイナスと捉えられる部分を徹底的に改善されていました。それに伴い、写実性はあくまでソースの輪郭をなぞる程度で、音楽性がずば抜けて高いシステムへと変貌していると感じました。

<今回>
プラス面:
・Spectral+MAGICOが得意とする空間表現を感じる事が出来る(スケール感、立体感、包容力)
・空間が広い分、情報量を出し過ぎても窮屈になったり飽和したりことが無い
・声の質感が大幅に向上され、違和感を殆どなく聴ける
・更に、中低域よりも深い低域のコントロールが効くようになった(現代アニソンをフロア型で鳴らす上では重要な要素)
・基本性能(情報量、分解能、コントロール力等)の大幅向上

マイナス面:
・レイアウト変更前に比べると音が遠い
※曲によって、LiSAを聴いた時のように前にしっかりと出てくるものもある
・レイアウト変更前に比べると実体感や躍動感が薄い(直接音と間接音のバランスが関係している)
・主役の描き分けが出る曲と出ない曲があり、限定的になった
・曲によって定位感が上下に触れて曖昧になり、口が大きくなる。
・曲によって音の明暗のうち明るさが強くなり、暗い(影)の部分が欲しいと感じる時がある
※そういった部分はLeviathanよりもAD SPが支配的のようです。

まとめ:
定位感に関しては様々な検証を行ったところ床と天井に原因があると感じました。
その点については、既に感じているようで近いうちにでも対策を行っていくそうです。
その他の部分に関しては複合的または未知の要素が多く案を上げるのが困難と判断しました。
今回は総合的に見れば、レイアウト変更前よりも良くなっていると思いました。

全体のまとめ:
レイアウト変更直後は変更前の方が良かったと思わせる音(特にボーカル表現)でしたが、ルームチューニングの実施と弩級コンポーネントの導入、ラックや電源強化を経て音像表現と音場表現の両立という当初の目標に近づいてきた音だと感じました。
音場表現に関してはSpectral+MAGICOの得意とするステージ展開を感じさせながらも、MA-X2が2組入ることでより立体的で重圧、迫力を感じさせる空間が形成されるようになったと思います。
ボーカル表現に関してはあともう一歩と感じさせる曲が多い一方で、LiSAや鈴木このみのように変更前の時を思い出す「魂を削って心に訴えかけてくる」ような圧倒的説得力を帯びたボーカルも感じられた以上、この両立の実現は近いと思っています。

最後にexorionさんから今までのまとめについての詳細を頂きましたので、この場に記述したいと思います。
(無編集で貼っております)

前回二月に訪問記を書いて頂いた際のレイアウト変更前の音は、率直に申し上げて偶然出来上がった奇跡のような音(特にヴォーカル表現と躍動感に於いて)であったが、 三月下旬に空間表現を追求すべくレイアウトを縦方向に変更したところ、ヴォーカル表現・躍動感はかなり後退して、さらにルームチューニングをしていなかった部屋の影響で空間表現は曖昧のままになり、 そこから五ヶ月間に亘る旅が始まった。
レイアウト変更で得られた結論としては、Magicoは後ろの壁との間隔が狭い方が音像表現・迫力・実体感を出しやすいが、 元来MagicoもSpectralも音場型の鳴り方であり、得意の空間表現を活かすとなると後ろの壁と離さなければならないが、 その場合は音像表現・迫力・実体感がかなり後退するということであった。
そこから約五ヶ月間色々な変更を加えながら、「スピーカー背面の空間を開けたことによる空間表現」と「レイアウト変更前のヴォーカル表現・躍動感」を両立できないか悪戦苦闘してきた。
まず空間表現を高めるために、ルームチューニングを実施。
これは効果覿面で、Magico/Spectralの空間表現が非常に引き立つようになった。
次に躍動感・迫力を加えるためにMIT Oracle MA-X2をもう一本追加、音像表現・実体感を出すためにLeviathanとAbsolute Dream(スピーカーケーブル)を導入。
最後にシステムの底上げのため、ラックとトランスを変更。
これらの変更を経て、空間表現も加味したシステムとしての総合力ではレイアウト変更前を上回ったと思うが、それでも曲によっては躍動感やヴォーカルの実体感で劣る。
前回より明らかに良くなった点としては、Absolute Dream(スピーカーケーブル)のおかげで壁に張り付いていたヴォーカルが前に出てきたことと、落ち着いた曲以外では声質に違和感がなくなったことだが、ヴォーカルがスポットライトを浴びすぎて、若干「影」が出にくいことが気になると言えば気になる。 しかし反動として音が少しキツくなる場面があったり、低域に芯があり過ぎて煩くなったりしているので、最後に微調整していきたい。

ここまで

今回も得ること、学ぶこと、情報の共有が出来て大変有意義な訪問となりました。
アニソンを最高に歌わせるシステムの実現とあの時のボーカル表現の再現を願い、この訪問記の結びとします。

おまけ:
~弩級SPケーブル3種聴き比べ~
IMG_5564.jpg
(撮影者:ブログ主)

概要:
ハイエンドケーブルで名を馳せる3社から出ているSPケーブルの聴き比べを行いました。
試聴は3枚のCDを元に行っていきます。
当ブログでもお馴染みのレビュー方法で書いていきます。

ラインアップは以下の通り、
・Absolute Dream (以下、AD)
CrystalSpeak-Absolute-Dream-1024x1024.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Crystal Cable
位置付:フラグシップ
価格:28100 USD (本国21500 EUR)/2m

・A.S.P. Reference Mantikor(以下、Mantikor)
PRODUCTS_Mantikor_page_r3_c3.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Stage iii Concepts
位置付:元フラグシップ
価格:14900USD /2m

※現フラグシップ
A.S.P. Reference Medusa
Medusa1.jpg
(引用元:こちら
価格:18500USD /2m

・SL-Matrix 90S(以下、SLM90)
SL_Matrix_90_Spe_56e1ffe6e044d.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Music Interface Technologies(MIT)
位置付:SL-Matrixシリーズの最上位(全シリーズの中では6番目)
価格:10359USD /10ft(3m)
補足:持参物(次回、導入記を投稿予定)

※フラグシップ(Note Perfectシリーズ)
ACC_268_Articula_56c3afb9cd1b4.jpg
(引用元:公式HP)
ACC 268 Articulation Control Console
価格:81495USD /10ft(3m)

比較ソースは以下の通り、
・水樹奈々 「THE MUSEUM II」より『深愛』
(以下、深愛)

・雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より『エブリデイワールド』

・Girls Dead Monster「Angel Beats! PERFECT Vocal Collection」より『Alchemy(Yui ver)』
(以下、Alchemy)

パラメータ評価による比較は以下の通り、

<基本性能>
情報量 :AD > Mantikor = SLM90
分解能 :AD > Mantikor = SLM90
解像感 :AD > SLM90 > Mantikor
SN感  :Mantikor > AD > SLM90
定位感 :AD > Mantikor = SLM90
空間表現:AD > Mantikor = SLM90
※主に広さ、立体空間

<その他性能>
ボーカル表現  :AD > SLM90 > Mantikor
明るさ(色彩的) :AD > SLM90 > Mantikor
暗さ(色彩的)  :Mantikor > SLM90 > AD
コントロール力 :SLM90 > Mantikor > AD
低域の締り   :AD > SLM90 > Mantikor
低域の厚み   :SLM90 > Mantikor > AD
スピード感   :AD > SLM90 > Mantikor
アタック感、張り:AD > SLM90 > Mantikor
抜けの良さ   :AD > Mantikor = SLM90
切れの良さ   :AD > SLM90 > Mantikor
耳あたりの良さ :SLM90 > Mantikor > AD

<総合性能>
AD > SLM90 > Mantikor

※Mantikorに関して、パワーアンプにStage iii Concepts Leviathan Statement Audio Powerを入れていることも有り性能比較では低めの評価となっている。
※特にアニソンを聴く上では、Stage iii Conceptsのケーブルは1本に留めておくことが望ましい。

曲ごとの評価による比較は以下の通り、
・深愛
AD: ボーカルは少し明るめで影の部分が見えて欲しいと感じました。若いころの水樹奈々の声ならしっくりくるかも?
全体的な基礎性能ではやはり頭一つ以上抜けているので気になったのはそれくらいでした。

Mantikor: この曲では一番しっくり来る結果になりました。ボーカルが明るくなり過ぎずにダークな感じがしっかりと出ていて、深みや緊張感といった部分を感じれました。
背景の静かさや同様の緊張感といった部分も3本の中では一番良く出ており、曲によく合っていました。

SLM90: ニュートラルなバランスでマイナス面という観点では、特に気になる所はありませんでした。
敷いてあげるならば、もう少しボーカルの明暗をはっきり出して欲しいことと、背景の静かさが出て欲しいと感じました。

・エブリデイワールド
AD: この曲では一番良く歌っていました。ボーカルの描き分けは勿論のこと、スピード感が揃った打ち込みや躍動感が素晴らしかったです。
私達が考えるキャラクターイメージや描写が見えてくるような歌いっぷりを感じることが出来ました。

Mantikor: 残念ながら気になる所だらけでした。まず、ボーカル二人から生気を感じられず暗く眠く歌っていました。また、打ち込みのスピード感がずれておりボーカルに対してドラムが遅れるように聞こえました。
躍動感が薄く、モノトーン調とまでは行かなくてもつまらない音でした。

SLM90: ADと比べるとボーカルの色彩感や躍動感が足りないと感じましたが、描き分けや打ち込みとのスピード感については問題ありませんでした。
拙宅で聴くエブリデイワールドに最も近い音だと思いました。

・Alchemy
AD: 先ほどレビューをしたのでここで新たに書くことは特に無いです。他2つを圧倒的に突き放す歌いっぷりです。
ここまで来ると芸術の域で、見て楽しむということが感じれます。

Mantikor: エブリデイワールドと感じたことと大きく変わり無かったです。ボーカルと楽器が全然歌ってきません。

SLM90: ADの後に聴いてしまうとバランスは良いけど物足りなさが凄いです。スパイスという部分がやはり現行MITでは足さないストレートな音作りなんだと改めて実感しました。


ギャラリー:
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次回は新しいコンポーネントの導入記を投稿予定です。

アプリックス邸訪問記その2

思えば、訪問記を書くきっかけとなったのが2回目のアプリックス邸への訪問です。
間もなく投稿数が10に差し掛かっていますね。

前回の訪問から丁度半年、今回で3回目の訪問となります。
今回はスピーカーやケーブル等が変わっており、大幅にシステムが変更されているとのこと。
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平日の夜から終電の時間までお邪魔しました。訪問の前には彼のおすすめの中華料理屋さんで夕食を済ませ、お腹を満たしました^^

前回の訪問記はこちらから

まず、前回との大きな変更点と新規導入したものについて
<変更>
・スピーカ: Piega CL 120X
       → MAGICO Q3

<新規>
・プリアンプ: Goldmund Mimesis 22History
・インターコネクト:Nordost VALHALLA 2(プリ→パワー)
・電源ケーブル: Nordost Odin×2(モノパワー用)


次に、現在のシステム構成について
・SACDP: CH Precision D1
 - 強化電源: CH Precision X1
 - マスタークロック: Antelope Isochrone 10M

・LP:Acoustic Solid Solid Royal

・プリアンプ1: Goldmund Mimesis 22History
・プリアンプ2: Goldmund Mimesis 24ME

・フォノイコ: Phase Tech EA-1

・パワーアンプ: Goldmund Telos 2500+(モノラル)
 - Nordost Odin(電源ケーブル×2)

・スピーカー: Magico Q3
 - Nordost VALHALLA 2(SPケーブル)

【アクセサリー】
・電源タップ: Eau Rouge ER-PB6EX
・コンセント: JODELICA THE SOUND SOURCEⅡ
・ACエンハンサー: RGPC 400PRO
・ラック: Finite Elemente Pagode Edition
・オーディオボード1: ステレオサウンド CLAREX(クラレックス)(パワーアンプ)
・オーディオボード2: ILUNGO GRANDEZZA(スピーカー)
・インターコネクト:
 - Atlas Cables Asimi RCA(CDP→プリアンプ)
 - Nordost VALHALLA 2(プリアンプ→パワーアンプ)

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メインの再生機器がCDPとLPとなりますが、拙宅ではCDまたはデータでしか聴かないので持ち込みソースはCDのみになります。
レビューは私が掛けたソースとアプリックスさんの方で掛けたソースの順で書いていきます。

補足:持ち込みソースの時のプリアンプは全曲Mimesis 22Historyとなります。(時間の都合上プリアンプの聴き比べはしませんでした。)

持ち込みソース10枚の中から6枚をピックアップ(掛けた順不同)

1曲目: 雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より
9-エブリデイワールド

トラック1:エブリデイワールド
トラック2:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yukino Solo Ver.)
トラック3:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yui Solo Ver.)

感想:
まずはトラック1から、前回のPIEGAと比べると上から下までバランス良く鳴っていると感じられました。特に各帯域のスピード感、ユニットごとの繋がりはPIEGAとは比べ物にならないくらい良いです。Q3は聴き慣れたスピーカーですが、ここで改めてそう感じました。
ここで2回目のexorion邸訪問記のレビュー欄から以下を引用します。

「このソースでは声の質感やアニメに沿ったキャラクターイメージをどれだけしっかり聴き手に伝えられるかが重要だと思っています。例えば私が思う、声優早見沙織が演じる雪ノ下雪乃というキャラクターのイメージは、”冷たさ”や”鋭さ”。逆に声優東山奈央が演じる由比ヶ浜結衣というキャラクターのイメージは、”優しさ”や”無邪気でキュートな所”。あくまで私が思い描いているイメージ。」

では、トラック1からトラック3まで聴いてみて私はどう感じたのかというと。
それはexorion邸で聴いたQ3とは別の顔を持つQ3でした。
サウンドステージは非常に静かで見通しが良く、厚みのある音像が克明に浮かび上がってくる感じ、そして荒さやキツさを全く感じさせない付帯音の少なさ。
しかし、違和感は直ぐに感じました。それはボーカル表現とニュアンス表現です。
まず、ボーカル表現について、特に違和感を感じた部分が由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)の声です。厚みや声の実体感、透明感などは申し分ないのですが、声が落ち着き過ぎてると感じました。逆に雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)はイメージ通りでした。
次にニュアンス表現について、特に違和感を感じたのがトラック1全体でした。色彩表現が少し暗めで躍動感が薄く、曲から伝わる明るさ、楽しさが伝わってきませんでした。
中域から中高域にかけての華やかさと中低域から低域にかけての張りと粘りが出てくるとこの曲は印象がガラリと変わってくると思います。
まとめると、トラック1からトラック3だと、トラック2が1番良く鳴っていました。

この違和感というのは、100%が良く鳴っているとするならば、それを超える120%のうちの20%の部分が出ているかどうかです。つまり、この20%というのは聴き手の演出の仕方で大きく異る部分、「好み」の領域(己の求める理想)と言えます。
これ以降の全てのレビューもアニソンになりますが、ここのシステムで聴くアニソンはどれも100%に近いレベルで鳴っていると言えます。それは、初めてそのソースを聴く人がこれ以上良いものはあるのか?と感じれる程に高次元なシステムということです。


2曲目: アニメTARI TARI「~歌ったり、奏でたり~」より『心の旋律』
61ViRlGyp1L.jpg

感想:
このソースの聴くポイントに関しては繰り返しになりますが改めて書きます。
「正面真ん中から左に女性3人、右に男性2人、背面にピアノの伴奏という構成になっている合唱曲で、ハーモニーを維持しつつ、全体のパートで歌っている時と各パートで歌っている時に誰が歌っているのか(キャラの個性を引き立てる)をしっかり判断出来るかどうかがポイントになっています。」

訪問先やオーディオショップで必ずと言っていいほどかけるソースですが、その理由はこの一曲でそのシステムのボーカル表現がほぼ分かってしまうことにあります。
前回の訪問では、男性パートの時に右側の2人が被ってしまい1人に聴こえてしまっていましたが、今回は曲の出だしから思わず「おっ!」と声が出てしまうほど、2人が被らず、キャラの個性を全面に出して歌っていたのです。また、伴奏のピアノに関してもボーカルとの距離感がしっかりしており、曲の支えとしての役目を果たしていました。この点についてはPIEGAとのミッドレンジ以降のユニット性能の差を強く感じました。
では、三人の女性ボーカルも凄いだろうと聴き込んでみると、違和感が・・・。
ひとまず、その時の会話のやり取りをここにざっくりと書きます。

私「左の女性ボーカルは何人に聞こえますか?」
ア「んー、2人かな?」
私「やはり、私と同じように感じましたか。正しくは3人です」

声の被り方としてはNOS邸で掛けた際と同じで瀬戸麻沙美さんと早見沙織さんの声がどちらの声であるか曖昧になっていました。
そこで私が原因としてあげるのは、現在のスピーカセッティングとリスニングポジションの関係です。
これは生活環境にオーディオシステムを置いてる時点で仕方ない所、改善しにくい部分ではありますが、前回はソファに座り、耳よりも高い位置にツイータが来ていました。今回は間に背の高いテーブルが置かれており、そのテーブル用の椅子に座って試聴しました。その結果、ツイーターの位置は耳の高さ丁度位にあり本来ですと理想のポジションと言えますが、聴覚上としては今回の違和感の要因の一つではと考えています。

3曲目: 花澤香菜「こきゅうとす」より『こきゅうとす』
2-こきゅうとす


感想:
聴こえてきたのは、大人の色気を感じるような独特の艶がのった彼女の声でした。
この曲のポイントとしては、打ち込みの3次元的な音像展開と、豊かな色彩表現です。
今回は、exorion邸で聴いた時とは別の魅力を感じました。それは、最初に書いたボーカル表現です。背景は澄みきって静かなのに、温度感のあるボーカルが目の前に浮かび上がって来るのです。生っぽい、彼女らしい声では無いと感じましたが、どこか中毒性のあるボーカルです。アプリックスさんに聴いてみるとNordostのValhalla2やOdinが効いていると仰っていました。
成る程、これがNordostが作り上げる世界。私はValhallaとHeimdalのインターコネクトを拙宅で聴いたことがありますが、似たような魅惑的なボーカル表現、纏まりの良さを感じました。
では、この曲本来のポイントはどうなっていたかについてですが、静かさ故に、動的に拡散される音の粒子が整理されることで平面的に感じました。また、色彩表現は、表現幅がそれほど広くなく、カラフルというよりは特定の何色かの色を混ぜた綺麗な色と感じました。
システムによって別の魅力が見つかるというのはこの趣味の面白さの一つと言えます。

4曲目: 田村ゆかり 「Fantastic future」より『Fantastic future』
4-Fantastic future

感想:
クドイようですが鳴らない所の特徴をお浚いします。
・音圧の高さが目立ち音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたついたり膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

さて、ここでの田村ゆかりは・・・。
パーフェクトです、上記の鳴らない特徴を全く感じさせません。
恐らく、前回のPIEGAでは下から二番目の特徴が出てきてしまい破綻していたと思います。流石の音捌きと纏まりの良さに驚きを隠せませんでした。

ここからは私の拘りポイントについて触れていこうと思います。
まず、以下にそのポイントを書いていきます。
・ゆかりんが目の前に見える程の厚みと立体感
・彼女の色彩豊かな声質
・鳴るのではなく、歌っている
・被り、埋もれなどを感じさせない、音が止め処なく飛んでくる感じ(躍動感、スピード感)

ここまで読んで頂いた方で、意味がわからんと思った方は読み飛ばしてもらって結構です(笑)

さて、このポイントを踏まえて聴いてみると、惜しい・・厚みや立体感は申し分ないが、音像があと10cm程前に出てきて欲しい。色彩表現については、3曲目に感じことと同じなので改めて書くことは無いです。十分歌っていると感じますが、まだ伸びしろを感じるような余裕のある鳴りです。被りや埋もれを感じさせない捌き具合ですが、飛んでくる感じというよりは纏まりの良さ故に、ある程度スピードが抑制されてるように感じました。
それでも、このソースを掛けたシステムの中だと十分に良さを感じる事ができるといえます。

5曲目: 七転福音 (CV.福沙奈恵)/クラリオン (CV.沼倉愛美) 「LoSe±CoNtRoL」より『LoSe±CoNtRoL』
losecontrol.jpg

感想:
レビュー曲としては初めてとなる一曲です。
まず、曲の紹介から、
アニメ「紅殻のパンドラ」のタイアップ曲(EDテーマ)になります。
作詞作曲は本作のOPテーマを担当しているZAQ、制作にはウィッチクラフトワークスやトリニティセブン等でお馴染みテクノボーイズが担当しています。
原作(漫画)の原案は攻殻機動隊でお馴染み士郎正宗、作画は六道神士となっています。
アニメも面白いので興味があるかたは曲とセットで見て頂ければ!
ソースの媒体としては、CD販売とe-onkyoからHi-Res版(96/24)の配信がされています、各再生環境をお持ちの方は両方購入されることをオススメします。(CD版も十分音がイイですが、Hi-Res版は更に上を行きます。特に空間表現の再現性とボーカルの立体感、定位感に差がでます。)

それではこの曲ポイントについて箇条書きで書いていこうと思います。
・広大なサウンドステージとピンポイント定位
一言:電子音から形成されるサウンドステージは、先の見えない何処までも飛んでいきそうな細かい粒子が部屋いっぱいに飛び散ります。そしてセンター及び左右後方には明瞭で立体感のある音像がピタリと定位します。

・色彩豊かでハイスピードな音の粒
一言:カラフルで音のもたつきを感じさせない早さ(スピード感)

まとめ:この曲が良く鳴ったと感じれる時は「全身義体である福音(七転福音)と猫耳を装着した戦闘用アンドロイドのクラリン(クラリオン)が自身のアバターで電脳空間を巡る様が浮かび上がってくる感じ。電脳空間という先の見えない広大で、莫大な情報量の海の中を高速で移動するような感じ。そしてなにより、福音とクラリンというこれでもかと可愛さを詰めたキャラクター達の可愛い様を感じ取って欲しい。」
私とexorionさんで「今年中にこれ以上のアニソンは出てくるのだろうか?」と感じる程素晴らしい一枚です。カップリング、Remixを施したソロver.も必聴です!
(※まとめが何のことやらと感じた場合は正常です)

長くなりましたが、これらのポイントを踏まえて聴いてみると、おぉ!音数が多く、情報量を惜しみなく出ているように感じます。華やかさというよりは落ち着きのあるニュートラルな音でスピード感は速いと感じるよりは等速。スピーカー後方外側まで広がるサウンドステージは、正にイメージ通りな感じです。少し大人っぽい福音とクラリンが滲みの無い明瞭な音像でピタリと定位しています。
十分曲の良さを感じることが出来ました。アプリックスさんからもこの曲(音)イイね!を頂きました。
最後に私の好みからもう少しここはこう出て欲しかったという点を書きます。
後方のサウンドステージは維持しつつ、カラフルな電子音を高速で前に飛ばす感じとキャラの可愛さというニュアンスを表現して欲しいと感じましたね。


6曲目: wacci 「キラメキ」より『キラメキ ~公生とかをりの演奏 Ver.~』
6-キラメキ ~公生とかをりの演奏 Ver~

感想:
まず、結論から書きます。史上最高の音でした。細かいことを語る必要のない説得力のある音です。
それでもレビューなので、いつも通り聴くポイントから、
「訴えかけてくる男性ボーカルとそれを支えるヴァイオリンとピアノの情動的な演奏」
『ボーカル、ヴァイオリン、ピアノそれぞれの見せ場が曲中にあり、どれか一つが自分の見せ場とは違う部分で引き立たってしまったり、自分自身が見せ場で引き立たないと途端に曲のバランスが悪く聴こえてしまいます。』

史上最高というのは、ここのシステムではどれも主役級でバランスよく鳴っているということです。ボーカルが~ヴァイオリンが~、ピアノが~といった些細なことを微塵も感じさせませんでした。この音を聴いてしまうとうちでは聴けなくなりますね(それでもまた一つ高い目標が出来たとして聴き続けますが;)
君嘘最終回の後半の情景が思い出す、浮かび上がってくるような感じでした。心を動かされるような音というのは、スッと耳と体に入ってくるものです。こういった経験はexorionさんの所以来です。拙宅のシステムもいつかそういった音が出せるように頑張りたいです!

次に彼が掛けた曲(アナログまたはCD)について。(本来の試聴順は彼→私でレビューの順とは逆になります)
特に印象的だったものを6曲ピックアップ(掛けた順不同)。
レビューでは、プリの聴き比べ22H→24MEの順で交互に行ったことを含めて書いていきます。(アナログのメインは22H)

1曲目: 福山雅治 「魂リク」(アナログ盤)より『糸』
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感想:
PIEGAの時にもアナログの良さを感じさせる鮮度感の高さや熱気はありましたが、それ以上に今回はボーカルの実体感、生々しさに驚きました。明らかに前回と比べて声の厚み、芯のようなものが太くなっているように感じました。目の前にギターを片手に座った福山が見えるような感覚です。次にプリアンプを24MEに変更してみると、背景の見通しが良くなりました。22Hでもアナログとは思えない静かさでしたが、それの更に上を行く静かさです。しかし、ここで直ぐに違和感を感じました、それは温度感が下がり、熱気のようなものが聴き手まで伝わってこないのと、ギターの胴が鳴る響きや余韻が整理されていると感じました。これには、オーナーのアプリックスさんも同意見。彼がアナログは22Hがメインというのも頷けました。

2曲目: 山口百恵「THE BEST AGAIN 百恵」より『秋桜(コスモス)』
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感想:
静寂で満ちた背景に、生々しく前の方に浮かび上がる音像とダークで中毒性のある艶は、単なる色付けとは思えない表現力で伝わって来ました。只々凄い、終始聴いていたくなる音でした。声の表現に関しては、パワーアンプの電源ケーブルに入れているOdinが相当効いていると仰っていました。この曲でもプリは22Hの方がよく合っていると感じました。

3曲目: 「ヤッシャ・ハイフェッツ」より『ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 クロイツェル第1楽章』
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(写真を撮り忘れたため、前回の訪問記から引用)

感想:
MAGICOは良くピアノの表現は素晴らしいが、ヴァイオリンは一歩及ばずということを聴く。しかし、ここでは先ほどのキラメキのレビューに書いた通り、どちらかが良い、悪いということは感じさせない音です。このソースでのヴァイオリンは歯切れよく少しキツく感じる(決して耳には刺さらない)ような歯切れよく、抑揚と響きのある弾き方が特徴です。そのヴァイオリンに負けないように一音一音が明瞭で太く繊細なピアノが入ってきます。
これを高次元で両立させるのは極めて難しいと思います。それは、立ち上がりと立ち下がりが曲中複雑に変化し、それぞれの音色がぶつかること無く絶妙に混ざり合い、時にヴァイオリンが、時にピアノがとバランスよく主張し合いながら曲のハーモニーを作っていかなければならないからです。それをなしえているのはMAGICOの性能の高さもありますが、アプリックスさんの巧みなシステム構築力もあると思います。
このシステムで奏でるこの曲は、息をする間もない、圧倒的とも言える生々しさと実体感、目の前で聴いているかのような錯覚にも囚われる音です。レコードの凄み、良さを十二分感じさせる一曲でした。前回のPIEGAでも良い音でしたが、バランスの良さや表現力、楽器ごとの質感表現はMAGICOが圧倒的に上だと思いました。24MEでも聴きましたが、結果は言わずもがなです。

4曲目: Donald Fagen「The Nightfly」より『I.G.Y. (What a Beautiful World)』
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感想:
これ音良いんだよ!と出してきた一枚。(アナログをやってる方なら有名な名盤)
1982年、Donald Fagen初のソロアルバムで、完全なディジタル録音で収録されたものらしいです。
もう少し詳しく曲の概要について調べてみました。以下引用。
「「I.G.Y.」は国際地球観測年(International Geophysical Year, 1957年-1958年)のことであり、50年代後半当時の明るい未来像や楽観主義についての皮肉めいた歌」

初めて聴きましたが、聴き手がリズムを刻みながら聴きたくなるようなノリの良さと明るさがある曲でした。音の良さはもちろんポップミュージック特有の楽しさや心地よさを感じることが出来ました。時間があれば通しで聴きたかった...。曲も音も素晴らしい一枚でした。レビューはあっさり書いてしまいましたが、この盤の良さを語るにはまだまだ勉強不足と痛感しました。

5曲目: Keith Jarrett 「The Koln Concert」より『Koln, January 24, 1975, Part I』(アナログ盤とCD盤)
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(←アナログ盤、CD盤→)

感想:
まず、聴くポイントとしては、静寂感漂うサウンドステージの中に浮かび上がる緊張感と熱気を感じれるような演奏です
この曲はあしゅらん邸のMAGICO V3で組まれたシステムでも素晴らしい音で鳴っていました。
アナログで聴くのは今回が初めてになります、CDでも勿論素晴らしい音ですが、アナログは別格に良かったです。特に音全体の厚みや鮮度感、熱気のようなものはCDでは不足に感じました。トラック1は26分と長い演奏ですが、途中で止める場所が見つからないほど終始変化があり、その都度聴き所があります。ここのシステムでは伝わってくる音の説得力が違います。その会場にいるかのような部屋に漂う空気感や緊張感、少し荒っぽくも正確に叩く鍵盤の音や奏者の声と息遣い。その一つ一つが聴き漏れることなく伝わってきます。聴き終わったら自然と立ち上がり拍手をしたいと思いました。演奏の素晴らしさ、それを高次元に再現するシステム、私はこの曲でも感動を覚えました。この音はぜひ多くの人に聴いて欲しいと思いました。この曲でもプリアンプの聴き比べをしましたが、その結果は個人的に面白いものでした。22Hのほうが曲のイメージ通りに鳴っていましたが、24MEも悪くなかったです。具体的には静寂感が増し、その中にいる奏者がクッキリと浮かび上がってました。不気味さを覚える静かさと温度感が低めのキレのある演奏。人によっては後者のほうが好まれるかも?と思います。セパレートを行う際、プリアンプ選びは非常に重要だということを、ここで改めて考えさせられました。
私がプリアンプを選ぶ際に2つのポイントを大事にしています。
1つ目は、上流から送られてくる情報の純度を可能な限り落とさずにパワーアンプへ伝えること。この時プリアンプで不用意に色(付帯音)を載せないこと。

2つ目は、ある程度情報の純度を落として、プリアンプ側で演出を行うこと。
ここでの演出と言うのは色(付帯音)を載せることで、色彩表現を豊かにしたり、空間に広がりや背景の黒さを出す、定位では音像に厚みを持たせて立体感を出すなどです。

1つ目の難しさをあげると、そうとう純度が高いシステムでないとモノトーンな面白みのない平面的な音になる場合がある。2つ目は、純度が落ちることによる再現性の下降です。音の立ち上がりや立ち下がりの表現や音階の正確性に影響が出てくると思います。
現在の私のシステムでは2つ目のポイントを元にシステムを組んでいます。


6曲目: 「『ガールズ&パンツァー』劇場版 オリジナルサウンドトラック」より『劇場版・戦車道行進曲!パンツァーフォー!』
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感想:
ガールズ&パンツァー(ガルパン)のサウンドトラックには大きく分けて3つある。1つ目はアニメ版、2つ目は劇場版、3つ目はLIVE版です。音の好みとして、非常に意見が別れる印象です。アプリックスさんは今回レビューする劇場版がお好きのようです。
まず、3つの私の印象を述べたいと思います。

アニメ版:サウンドステージはそこまで広くなく、楽器の各パートがわかりやすくきっちり配置されている。個人的には音の纏まりと混ざりが欲しいこととサウンドステージの奥域方向の広さが出て欲しいと思った。アニメ内での演出としてはこの音作りで問題ないと思う。
劇場版:アニメ版に比べると横と奥域方向でサウンドステージが広くなりスケール感が出ていて、リバーブが深めにかかっており、音の滞留時間が長い。個人的には、映画館などで鳴ることを想定して作られているのは考慮出来るが、音の響きや余韻が不自然で、しっくりこなかった。
LIVE版:演奏は東京フィルハーモニー交響楽団が行い、よこすか芸術劇場で開催されたものを録音されている。2つと比べると楽器の質感や厚み、纏まり(一体感)が良く、会場を震わすような低域の迫力と広がり(スケール感)がしっかりと出てくる。また、横と奥域方向だけでなく上下方向にもサウンドステージが展開されるため楽団の位置関係がハッキリしている。個人的には1番よいと思っている。

ここのシステムで劇場版を聴いてみての感想としては、不自然なリバーブが気にならなくなり、自然な広がりやスケール感が出ていました。また、各楽器も明瞭に質感を感じれる音になっており、弄られた音(付帯音)を削り、癖を減らすことで上手く鳴らせているのだと思いました。LIVE版も聴き比べを含めて聴きましたが、時間の関係であまり音量を出せず、今回はレビューから外しました。

前回のPIEGAの時の比較を含めて、アプリックス邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

<前回:PIEGA、24ME>
プラス面:
・同軸リボン特有のきめが細かさと軽やかさ、そして伸びのある高域
・非常に上品な音(美音)
・部屋に溶け込むような落ち着きのある音
・少し距離感があり、奥域方向に展開されるサウンドステージ

マイナス面:
・ツイーターとウーファーの音の繋がり
・スピーカーの存在感
・低域のレンジの狭さと質感表現
・実体感や躍動感が薄い

まとめ:
女性ボーカルやバラード調の曲、楽器だと木管が良く鳴る印象で、男性ボーカルやロック、ポップス、楽器だとエレキ、ドラムはあまり得意でない印象でした。

<前回:MAGICO、22H、ケーブル類>
プラス面:
・全帯域におけるバランスとユニットごとの繋がりの良さ
・中低域の支えがしっかりし、厚みが出てきたことで実体感が出てきた
・スピーカーの存在感を感じさせないサウンドステージの形成
・付帯音、滲みの少なさによる輪郭のハッキリした明瞭な音
・アナログ、CDの両方で感じる極めて高いSN感(静寂感)

マイナス面:
・まだ躍動感が薄めで、スピード感が欲しい
・PIEGAに比べる上の伸びや粒子の細かさ、滞留する感じが減ったように感じる
・特定のソース(主に持ち込み)で音像が遠い
・小音量でも上から下まで痩せること無く出るため、生活環境(家庭をもつ人)によって使いづらさを感じられる(拙宅だと間違いなく、管理会社からお怒りの電話が...)

まとめ:
ジャンルの対応力の広さで言うならば断然現在のシステムと言えます。今思うとPIEGAの高域表現それでも捨てがたいものだと思いました。なにより、本人がメインにしているアナログ再生の差が今回最も大きいと感じました。今後私がアナログを始める際は是非とも参考にさせて頂きたいと思いました。

最後に全体のまとめの前に、前回の訪問記からアプリックスさんが思う己の求める音について、

「超高域、極低域の再生といった過度なレンジ感を求めるのではない。
楽器の質感がよく出ることと、曲の熱気が伝わってくるような音を出したい。
そのためには写実的、抽象的のどちらかに偏ってはいけない。」

全体のまとめ;
この内容から前回と今回の音を考えると、今回の方がより求める音に近づいていると思いました。楽器の質感においてはMAGICOの得意分野である忠実に再現する良さがしっかりと活かされており、そこにプリアンプや各ケーブルが上手く組み合わさることで、彼の聴くソース媒体、ジャンルにおいて最高のパフォーマンスを発揮していたと思います。
ハイエンドオーディオこそ闇雲に機器を買うのではなく、自身の求める音をハッキリさせる必要があると思っています。今回のオーナーであるアプリックスさんや私のブログでは良く名前を挙げますexorionさんも明確な目標があるからこそ、自身の好みを超えた音を他者に感動といった形で提供できるのだと思いました。まずは、自身の満足からでオーディオをやっている私ですが、最終的には自分と同ジャンルを聴いてる方が感動を覚えるような音に仕上げられていけたらと思っています。

今回は半年ぶりの訪問で、素晴らしい音とお話を伺うことができ、大変優位意義な一日を送らせてもらったアプリックスさんに感謝の気持ちを送ると共に、ご家族と今後もより良いオーディオライフを続けていけるように願い本訪問記の結びとします。


余談1:
今回改めて感じたことがあります。それはMAGICOというメーカーのスピーカは黒子であるということ。スピーカというものは本来オーディオシステムにおける主役だと思っています。そのスピーカの特徴的な音を軸にシステムの音を作っていくものだと思っています。しかしMAGICOは違います。そこを主張せず、自ら地味に、自然に音へと溶けこむ。スピーカが出す音は広いジャンルを過不足無く(消化不良を起こさず)高水準に再生する能力で、その先にあるのはどのジャンルをどうのように鳴らしていきたいかという好みの世界だと思います。
このメーカーのスピーカーでシステムを組むにあたり、重要だと思うことはモノトーンで単調、面白みのない音が好みの人を除き、プレイヤーやアンプ、ケーブルで率先して演出することです。MAGICOはそれに対して素直に答えてくれます。オーナーが望む表情にいかようにも出来る万能なスピーカーの一つであるといえます。

余談2:
相変わらず、全てアニソンまたは声優ソングを持ち込んで聴いた私ですが色々収穫がありました。
まず、ソースの80%~100%を引き出せる性能がMAGICO Q3にはあるということ。(これはexorionさんの所でも確認済み)正直このスピーカが買える人は多くを悩まず幸せの第一歩を踏み出せると思います。しかし、難しいのがこのジャンルを楽しく聴かせる方法です。今回の持ち込みソースにおけるレビューをしっかり読んで頂いた方はわかると思いますが何かと曲ごとに注文が多いなと感じたかと思います。それらを一括りにまとめて重要なポイントをあげると、「纏まり」、「色彩表現の広さ」、「躍動感」、「厚み」、「音の前後感」など様々な要素が見えてきます。この部分が何故重要なのかはぜひ音として感じて貰いながら考えていくとわかっていくと思っています。時間が出来た時にでも、具体例や対策などを含めた1トピックスとして記事を書けたらと思っています。

ギャラリー:
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NOS邸訪問記

前回の訪問から半年、去年最も訪問した回数が多いのはNOS邸でした。
今回はメインスピーカーとケーブル類が一新されてから初の訪問となります。
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まず、機材及びケーブル構成について
・プレイヤー:lightMPD(light Music Player Daemon)
 - 専用電源(自作品)
 - FIDELIX HiFi USB NOISE FILTER+専用5V電源
 - AIM電子 SYLPHEED UAC 0.5m(USBケーブル)

・DAC:Chord QuteHD(改造品)
 - 専用電源(自作品)
 - Q2さんの電源ケーブル(試作品)

・DDC:CM6631A(改造品)

・プリアンプ:ぺるけ式差動真空管プリアンプ(自作品)
 - バッテリー電源

・パワーアンプ:SUN VALLEY SV-2(ver.2007)
 - 使用真空管:Sylvania 6SN7GTA(1962)×2、KR300B×2、KR845×2

・スピーカー:DALI HELICON 400
 - QED Revelation Signature(SPケーブル)

・ACエンハンサー:RGPC 400PRO(改造品)
 -ナノテック社製電源ケーブル(自作品)

・各種接続ケーブル
 - AET URDG75 Coaxial(DDC→DAC)
 - Organic Audio Interconnect RCA(DAC→プリ)
 - MOGAMI 2534(プリ→パワー)

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彼が掛けたソース及び持ち込みソースはデータとなります。
以下、彼から頂いた曲のセットリストになります。

01.T'es pas un aute - Emilie-Clatie Barlow
02.リベルタンゴ - 川井郁子 at カーネギーホール2008
03.Pie Jesu - The Turtle Creek Chorale The Dallas Women's Chorus Timo
04.Bernstein-Make Our Garden Grow From Candide - Joshua Bell
05.Killing Me Softly With His Song - SHANTI
06.Can You Feel The Love Tonight - Jackie Evancho

<今回のレビューの記述方法>
①NOSさんが掛けた6曲に関しては、曲ごとのレビューは行わず前回のシステム時の音との比較を含めて現在のシステムの音について書いていく。(掛けたソースについても触れる)

②当方で掛けたソースについてはいつも通り何曲かピックアップして書いていく。


「①について」
まず、前回のスピーカーと現在のスピーカーで共通して良いと言える部分から。

前回使用していたスピーカーは同じDALIのTOWERというトールボーイのスピーカーです。
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(画像は夏頃に訪問した際撮影)

共通して良いと言える部分は耳あたりの良さです。
私とNOSさんでは掛けるソースが大きく違うわけですが、お互いに大事にしているのが耳あたりの良さです。
どんなに高解像度でレンジが広く、音数が多くても耳あたりが悪くては聴けたもんではありません。
彼のシステムは同居人からルームチューニングすることを止められているため、機材の改造による音作りとケーブル交換によって上手く耳あたりの良さを作り上げています。こういった部分におけるセンスについては見習いたい部分です(汗)

次に、前回のスピーカーと大きく変わった部分。
レンジ感、サウンドステージの広さ、情報量といった基礎性能が前回に比べて大幅に良くなっていると思いました。そして低域の深みや量感がTOWERとは比べ物にならないくらい出ることで、体全身を包み込むような包容力のある音へと変わっていました。
この部分は拙宅でも是非欲しいと思いましたが、当方が使っているような小型ブックシェルフスピーカーでは難しい、妥協せざる負えない部分だと思っています。

最後に、彼が掛けたソースの中で1番印象に残ったものについて。
Jackie Evancho

知っている人にとっては言うまでもなく、彼がReferenceとしているJackie Evanchoの「Can You Feel The Love Tonight」です。
前回の訪問から半年と月日が経っている中で前回のシステムと比較しても断トツで凄みを感じれた一曲です。

雄大なサウンドステージの後方に展開されるオーケストラと、その前方に浮かび上がるボーカル。
ボーカルは抑揚感と余韻たっぷりで歌っており、流石自信がReferenceとしてシステムを構築されているという説得力のある音でした。
この一曲だけでも聴きに来た甲斐があったと思いました。
他の曲についても良さを感じれるものばかりでしたが、当方の曲やジャンルに対する知識が乏しいため今回はこういった形のレビューとさせて頂きました。

この後の②について書いた後に、「NOS邸の音とは?」についていつも通りまとめて行きたいと思います。

「②について」
今回は掛けた曲数では最多となる約40曲の中から4曲選びレビューしていこうと思います。
(掛けた順不同)

1曲目: アニメTARI TARI「~歌ったり、奏でたり~」より『心の旋律』
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感想:
訪問記では登場の多い一曲です。
繰り返しになりますがこの曲を聴くポイントについて。
「正面真ん中から左に女性3人、右に男性2人、背面にピアノの伴奏という構成になっている合唱曲で、ハーモニーを維持しつつ、全体のパートで歌っている時と各パートで歌っている時に誰が歌っているのかをしっかり判断出来るかどうかがポイントになっています。」

このポイントを踏まえて聴いてみて直ぐに違和感を感じました。
それは女性ボーカル3人のうち、真ん中に定位するはずの1人が完全に居なくなっていました。厳密に言うと瀬戸麻沙美さんと早見沙織さんの声が完全に被っていました。
また、それ以上に気になったのが、女性ボーカルが歌っている時に右ツイーターに引っ張られるような感覚です。これらの違和感についてNOSさんに伺った所、TOWERを使っていた時にも同様のことが起こっていたそうです。
冒頭でも書いたように、同居人との事情でルームチューニングが行えない状況だと原因究明が難しいと判断しました。
一点だけ申し上げたのはスピーカーのセッティングです。
拙宅と同様に部屋の横幅が広くないため、スピーカー同士を寄せてしまうと窮屈なサウンドステージになってしまいます。そこで双方とも左右の壁に寄せたセッティングを行っています。この場合気を付けないと行けないのは、壁とスピーカー間で起きる反射による音の濁りです。拙宅で使用しているスピーカーはエンクロージャー内部をセラミックの板でダンピングし箱鳴りを抑えてはいるものの、壁との反射の影響が無いとは言えないため、1m45cmの大型吸音パネルを左右のスピーカー側面の壁に置いています。
そういった対策が行なえない場合は、スピーカーと壁との距離を離すほかありません。
特にHELICON 400については箱を鳴らして歌うスピーカーのため、セッティングや部屋の状態に気を使わなければなりません。

良かった点については、質感表現です。
TOWERに比べてレンジ感格段が広くなったことで、楽器やボーカルの再現性が増したと感じました。

2曲目: 田村ゆかり 「Fantastic future」より『Fantastic future』
4-Fantastic future

感想:
拙宅のReferenceである田村ゆかりの中でも最も鳴り難い部類に入る一曲。
現代アニソンの特徴や質を感じるには良いソースだと思います。

まず、exorion邸の訪問記でも書きましたが、
鳴らない所の音の特徴を箇条書きで書いていきます。
・音圧の高さが目立ち音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたついたり膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

良かった所は、音圧の高さやキツさといったものは全く感じられなかったことです。
それ以降の特徴については、書いてあるそのままの感じで鳴っており、とても歌っているとは呼べるものではなかったです。特に打ち込みのドラムが過剰に出てきてしまいボーカルを潰してしまったのは残念です。

この曲を良く歌わす大前提として、音数の多さに対するセパレーション(分解能)とコントロール(纏まり)です。これが出来ないとそもそもこういったハイスピードで音数の多いソースはなりません。
マイナスなことを書いておりますが、そもそも彼が普段聴くようなソースではないので、鳴らないことが大きな問題だとは思いません。あくまで、このレビューでは私が普段聴くソースが他のシステムではどう鳴るのだろうか?について感じたことをそもまま書いています。
彼のシステムについてご興味を持たれた方は、彼の掛けるソースのジャンルや、YOUTUBEに投稿されているシステムの音を録音した動画を聴いてみることをおすすめします。

3曲目: 坂本真綾「少年アリス」より『うちゅうひこうしのうた』
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感想:
この曲は彼のシステムにはピッタリの曲だと思いました。
聴くポイントは世界観の見せ方にあります。
私がこの曲からイメージするのは、静寂感の中に解き放たれるカラフルで粒子の細かい音と果てのない宇宙空間を感じさせるような広大なサウンドステージです。
その中にピアノとボーカルが浮かび上がってくる感じです。
このシステムでは、聴き手を包み込むような音はまさに果てのない宇宙空間そのものを描写してると感じました。そして、その広大なサウンドステージに散りばめられる色のついた細かい粒子が広がっていく感じは、私の考えるイメージピッタリに鳴っていました。
他の曲で気になっていた音像の曖昧さも無く、こういったテンポがゆったりしていて、音同士の間隔に余裕がある曲がこのシステムにピッタリだと思いました。
そして、4WAYだからこそのレンジの広さと、リボンツイーターが織りなす粒子が細かくカラフルで伸びのある音色が、曲に込められた世界観という細かいニュアンスを再現するには打って付けであると言えます。
更により良く鳴らすにはと考えると、部屋の反射による間接音を抑えることでより音像の輪郭がハッキリし、静寂感がしっかりと出てくると思いました。

4曲目: Keith Jarrett 「The Koln Concert」(HDTraks96/24)より『Koln, January 24, 1975, Part I』
1-The Koln Concert

感想:
聴くポイントとしては、静寂感漂うサウンドステージの中に浮かび上がる緊張感と熱気を感じれるような演奏です。
この曲が良く鳴っていたのはあしゅらん邸のシステムで、MAGICOが陥りやすいモノトーンな音色を感じさせない色彩感があり正確性を維持した演奏は感動しました。
ここのシステムでも良く鳴っていました。
特に低音の深み、広がりによってピアノの胴が鳴る感じがよく再現されていると思いました。彼は私同様、膨らんだ低音を嫌うため、床の共振点をも考慮したシステム構築によってピアノの再現性が前回のTOWERとは比べ物にならないくらい良くなっていました。
そして良い意味で気になったのは音色表現です。これは私がこの曲のイメージするものとは違うものでしたが聴いていて非常に心地よいものでした。この感じは去年私の家に彼の上流システム(プレイヤー、DDC、DAC、ケーブル類)を持ち込んで聴いた時に似ています。彼の作りあげるものは美音なのです。聴き終わりが見えない程の心地よさを感じれる独特の色があります。この音は特に現代の国産オーディオ機器では感じれないものだと思います。
一点、欲を言えば、もう少し正確性が欲しいと思いました。特に鍵盤のタッチする感じに滲みと曖昧さを感じました。現在の美音を維持しつつ、正確性が出てくる更に凄みが増してくると思いました。

最後に、レビューのまとめとして「NOS邸のシステムはどんな音なのか?」について箇条書きにしていこうと思います。

・音の悪いアニソンであってもキツさを全く感じさせない耳当たりの良さ
・レンジの広さを活かした包容力のある音
・生々しさや鮮烈さを感じさせる音ではなく、何を聴いても自分色に染め上げる美音
・アコースティックでシンプルな声楽もの、寝てしまいそうな程の心地よい癒やしの音
(特に彼のシステムで掛けるJackie Evanchoは一聴の価値あり)

訪問記恒例の己が求める音について
以下、NOSさんから頂いたコメントになります。

オーディオ的な楽しみ(音色、レンジ、定位、サウンドステージ等)も追求しつつ、演奏者がその楽曲にこめている思いが伝わってくるような音を目指しています。
どんなに音の質が良かったとしても、演奏が淡々と聴こえてくるのは良くありません。
ヴォーカルの抑揚感は特に気をつけている部分です。
情熱的に、時には悲しげにその表情が音を通して心に響いてくるシステムを追求しております。

ここまで

聴くソースは違えど、求める音に近いものを感じます。どんなにオーディオ的に凄い音がしていてもモノトーンで淡々となっているのはBGM程度だと思っています。私は常にどうしたら自分を感動させるような音がでるのだろうかと悩みながらこの趣味を楽しんでいます。
今回の訪問では、スピーカーを変えることでの音質的変化量は凄いなと感じる一方で、出てくる音は以前聴いたシステムの延長線上であることについては、自信が求める音という軸が振れないからこそ維持出来ているものだと思いました。何度か訪問記などでも書いてますが、オーディオは自分にしか出せない個性を出す趣味だと思います。そういった点においてここのシステムはここにしか出せない音だと思っています。
今回は相互オフということで、土日を使って土曜は拙宅、日曜はNOS邸と2日間充実したオフを来ることが出来ました。彼とのオフは毎回中身が濃く、常に話題が尽きないものです。
今回も楽しいオフの機会を設けて頂いたNOSさんに敬意を払うと共に、これから更なる美音道に行けるように心から願い、本訪問記の結びとします。

おまけ:
今回相互オフということで、お互いのシステムについてよりも、互いの凄みを感じた他のシステムについて語り合ってました(笑)
NOSさんは美音道で、私はアニソン道で究極形、理想形に巡り会えたようです。

ギャラリー:
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exorion邸訪問記その2

前回の訪問から約3ヶ月が経過したところで2回目の訪問となります。
訪問に至る流れとしては、1月下旬頃に連絡が来た所まで遡ります。
連絡の内容は、予定よりも大幅に早く本命のアンプが手に入ったとのことで、直ぐ様日程を調整し、訪問する日時を決めました。
全体像2

私としては漸く本命の構成でQ3が聴けるということで、訪問前日の睡眠は浅くなってしまいました(笑)

前回の訪問記はこちらから

まず、機材及びケーブル構成について
・CDP:Metronome Technologie T2i Signature (120V)
 - Jorma Design Prime Power(電源ケーブル)

・プリアンプ:Spectral DMC-30SS Series2 (120V)
 - Crystal Cable Absolute Dream Power(電源ケーブル)

・パワーアンプ:Spectral DMA-200S Series2 (100V)
 - BMI Cables Oceanic Statement(電源ケーブル)

・スピーカー:Magico Q3
 - Stage iii Concepts A.S.P. Reference Mantikor(SPケーブル)

・ステップアップトランス:CSE ST-500(100V->120V)
 - Transparent Audio Opus Power(電源ケーブル)
 - CDP及びプリアンプに使用

・電源タップ:J1 project PT6PL
 - K racing audio design Device 1SE(電源ケーブル)
 - パワーアンプと400PROに使用

・ACエンハンサー:RGPC 400PRO
 - Kimber Kable PK-10 Palladian(電源ケーブル)
 - 空いている電源タップのコンセントに挿入

・ラック: QUADRASPIRE Q4D
 - パワーアンプ以外に使用

・オーディオボード:FuhlenCoordinate FB-FA455 
 - パワーアンプに使用

・インターコネクト
 - Nordost Valhalla RCA(CDP→プリアンプ)
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(プリアンプ→パワーアンプ)

メトロノーム&30SS2

200SS2-2

Q3-1 プライム

オパス

前回との変更点として大きく分けて2つあります。
・プリメインアンプからセパレートアンプへ変更
・ケーブル類の一新

前回同様、メインの再生機器がCDPのため、持ち込みソースはCDのみになります。
レビューは私が掛けたソースとexorionさんの方で掛けたソースの順で書いていきます。

レビューでは感じたことを出来るだけそのまま伝えられるように、前回のケーブルレビュー同様ラフに書いていきます。

持ち込みソース8枚の中から5枚をピックアップ(掛けた順不同)

1曲目: 雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より
9-エブリデイワールド

トラック1:エブリデイワールド
トラック2:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yukino Solo Ver.)
トラック3:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yui Solo Ver.)

感想:
普段ならワンコーラス聴いて次のトラックに移る所ですが今回はトラック3までフルコーラスで聴いてしまいました。理由は簡単です。曲を停める場所が見当たりませんでした。
前回聴いた際は高精度で綺麗な音という印象でしたが、今回は同じスピーカーとは思えない音へと変貌してました。オーディオ的な表現で書いてもイイのですが、今回ばかりはそれは違うと思ったので感じたことなるべくそのまま書いていけたらと思っています。

・「主役の色を明確に色濃く描き出す」

ここでの主役とは何かについては2曲目以降でしっかり触れていこうと思います。
このソースでは声の質感やアニメに沿ったキャラクターイメージをどれだけしっかり聴き手に伝えられるかが重要だと思っています。例えば私が思う、声優早見沙織が演じる雪ノ下雪乃というキャラクターのイメージは、”冷たさ”や”鋭さ”。逆に声優東山奈央が演じる由比ヶ浜結衣というキャラクターのイメージは、”優しさ”や”無邪気でキュートな所”。あくまで私が思い描いているイメージなので、その部分が曲の中で、そして今回のシステムでどう表現されているかについては上手く言葉にできません。
非常に曖昧なことを言うと「聴いていてしっくりくる」、結果としてそれが曲を停める場所が見つからず最後まで聴いてしまったのだと思っています。
前回はSPのずば抜けた性能やSPケーブルの音作りによってその辺が伝えられて無かったと思いました。前回の音が悪いという単純な話ではなく、私のように特定のソースに拘りがない人にとっては十分に良い音だと思います。

2曲目: アニメTARI TARI「~歌ったり、奏でたり~」より『心の旋律』
61ViRlGyp1L.jpg

感想:
まず、この曲を聴くポイントとして、正面真ん中から左に女性3人、右に男性2人、背面にピアノの伴奏という構成になっている合唱曲で、ハーモニーを維持しつつ、全体のパートで歌っている時と各パートで歌っている時に誰が歌っているのかをしっかり判断出来るかどうかがポイントになっています。
ここで先ほど書いた「主役」の話をしたいと思います。
曲によって、ボーカルの見せ場と演奏している楽器の見せ場があると思います。わかりやすいのはボーカルや楽器のソロパート部分です。つまり主役とは、それぞれの見せ場を持っている部分(パート)を指します。システムによっては本来主役である所とは別の部分が引き立ってしまう。または、全て同じように聴こえてしまう場合があります。
より掘り下げた話は、exorionさんが掛けた曲のレビューの時に書きたいと思います。

前回のレビューには書いていませんが同じ曲をその時に聴いています。
その時は、綺麗に各パートを描き分け合唱曲としてもハーモニーを損なわず鳴っていたと思います。また、バックのピアノに関しても楽器の質感がしっかり伝わってくるものでした。今回の音と比べると綺麗には鳴っているけど温度感が低く、ボーカルが前に来ず遠く感じました。
今回はしっかりボーカルが前に出てきて、伴奏のピアノとの距離感がハッキリでていました。また、誰がその時の主役なのかをハッキリ描き出せていることで色彩感豊かに魅了的な合唱曲になっていました。
私も実際に思っていましたが、MAGICOは音が遠く、色彩感が出にくいSPと思っていました。しかし、聴けば聴くほどそれがただの思いこみだったのだと実感しました。

3曲目: 花澤香菜「こきゅうとす」より『こきゅうとす』
2-こきゅうとす

感想:
ボーカルを重点的に聴くはずが、他の部分で色々な発見がありました。
それは打ち込みとは思えない3次元的な音像の展開と豊かな色彩表現です。私はここのシステムで聴いて初めてこのソースに込められた情報の豊かさと、それを引き出せることで表現される世界観を目の当たりにしました。音によって創りだされる視覚的な情報というのは、言葉にしてみるとイマイチよくわからないと思われますが実際に目の当たりにしてしまうとそう表現せざる負えないと思います。
「音数が~、レンジ感が~、分離感が~」といったオーディオで音を鳴らす際の表現がどうでも良くなります(笑)
このシステムではそういった部分が当たり前ように満たされており、ただ純粋に音楽を気持ちよく、魅了的に鳴らしたいということだけが音として伝わってきます。クオリティを突き詰めてしまった先にあるのは非常に曖昧で拘り深い音楽性の世界だと思います。

4曲目: wacci 「キラメキ」より『キラメキ ~公生とかをりの演奏 Ver.~』
6-キラメキ ~公生とかをりの演奏 Ver~

感想:
聴くポイントは他の訪問記から引用します。
「訴えかけてくる男性ボーカルとそれを支えるヴァイオリンとピアノの情動的な演奏」
ボーカル、ヴァイオリン、ピアノそれぞれの見せ場が曲中にあり、どれか一つが自分の見せ場とは違う部分で引き立たってしまったり、自分自身が見せ場で引き立たないと途端に曲のバランスが悪く聴こえてしまいます。
前回はボーカル、ヴァイオリンは申し分無かったものの、ピアノが冷たく聴こえていまい、この曲では重要である情動的な楽器の演奏とは言いがたいものでした。
今回多く語ることはありません。一言、アニメのラストが浮かんできました。。。

5曲目: 田村ゆかり 「Fantastic future」より『Fantastic future』
4-Fantastic future

感想:
前回もその鳴りの良さに感動した田村ゆかり
まず、鳴らない所の音の特徴を箇条書きで書いていきます。
・音圧の高さが目立ち音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたついたり膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

これは田村ゆかりに限らず、現代のアニソン、声優の曲に言える部分です。
私は手が届くミドルラインで、exorionさんはハイエンドラインでこういったソースをどうやったら気持よく聴けるようになるのかを日々試行錯誤しています。今回の視聴で漸くお互いに確信部分が見えたと思います。
今年中にはそういったソースの鳴らし方というトピックスで記事を更新出来たらと思っています。

本題に戻り、音の捌き具合については前回の遥か上に行くものでした。特に下の帯域の楽器の駆動感についてはSpectralのセパレートアンプの導入の恩恵が非常に大きいと思います。また、前回と同様にボーカルの歌いっぷりは素晴らしかったです。今回はより音像のディテールがしっかりしているのとボーカルがググッと前に出てくることで、楽器とボーカルとの距離感がハッキリ出るようになっていました。

次に彼が掛けた曲についてレビューを行います
約30曲聴いた中で特に印象的だったものを4曲ピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: プラズマジカ「迷宮DESTINY/流星ドリームライン」より『流星ドリームライン』
7-流星ドリームライン

感想:
まず、前回同様に簡単な説明から(ここ重要)
サンリオキャラクタープロジェクトによる誕生したSHOW BY ROCK!!というアニメの挿入歌で、2期も既に決まっている。最近はAPPゲーム版の各バンドが歌ったCDも販売される(プラズマジカと徒然を予約済)
プラズマジカはボーカル+ギター二人、ボーカル+ベース、ボーカル+ドラムという4人編成のバンドとなっています。

前回気になった部分について(前回訪問記から引用)
「初めのシアンのソロからのギターの入りと切れ込みが少し綺麗になりすぎと感じたのとドラムのアタック感が弱いと感じた」
この点については今回アンプの導入、ケーブル類の一新により改善されていました。
以降、今回感じたことについて、
まず、アニメではボーカルと楽器の奏者を同じという前提を元に書いていきます。
声優が演じる4人のキャラクター一人一人の声がハッキリとしているため、よりソロパートの時の主役が誰なのかを認識することが出来ました。ソロパートに限らず複数で歌っている部分に関しても各々が被らず、互いの声を詩とメロディラインに沿って調和が取れており、歌っているという意味では、訪問したシステムの中で頭2つ以上は抜けていると思いました。
次に、この曲はボーカルと楽器のそれぞれが主役の所と両方が主役の部分があります。
それぞれの主役の所は、しっかり主役を引き立たせる鳴り方をしていました。視覚的な表現で言うと主役の時はしっかりと前に出てくるイメージです。この時、他の人が脇役に回るという事ではなく、次の自分の番を考えてしっかりと存在感をアピールしています。(アピールと言ってもその時の主役と被ることはありません)
1番難しいのはボーカルと楽器の両方が主役の時、楽器の演奏を見せつつ、ボーカルも見せる、この絶妙なバランスと纏まりのある音は今回アンプが変わったことによることだけでなく、exoroionさんの的確なハイエンドケーブルの選択にあります。詳しいお話は、ご本人から詳細を頂いてるので最後に記述したいと思います。

2曲目: 水樹奈々 「THE MUSEUM II」より『深愛』
深愛

感想:
前回同様、素晴らしい歌いっぷりで水樹奈々が好きな方や彼女の曲は音が悪いと思ってる方には特に一聴の価値があると思います。
前回は綺麗に鳴っているなぁくらいでしたが、初めのピアノソロの所からゾクッと来ました。オーディオシステムの中には再生した瞬間に部屋の空気が変わるような錯覚を覚えることがありますが、まさにそれが自分の目の前で起こりました。ピアノソロの後にはドラムやハープなどが入ってくるためシステムによって混濁感が出てきて質感や音像描写が損なわれてしまう場合があります。ここではそういったことは勿論無く、鳴っている楽器を明瞭に生々しく鳴らしています。ボーカルに関しては前回以上に、明瞭で抜けが良く音像がしっかりと前に出てきており、彼女の声量や声の質感がしっかりと音として出ていました。

3曲目: 千石撫子(CV:花澤香菜)「歌物語」より『もうそう えくすぷれす』
歌物語

感想:
このソースは低い帯域が非常に緩く入っているため、低音が膨らみやすくボーカルに被ってしまうことが多い。私の鳴らし方としては、下の帯域を制限し、ボーカルに被らず明瞭に出す方法です。(BD特典時に比べてベストアルバムである歌物語に収録されたものは、緩さがより凶悪になったとのこと)
ここでは、低い帯域を膨らまず鳴らしながらボーカルを明瞭に出すようにしています。
この曲には50~60Hzにピークがあり、最低域は30Hz当たりまでソースに含まれてるのが非常に緩く出るため、下の帯域を出そうとすると途端に鳴らす難易度があがります。
前回はアンプが大きなボトルネックになり、MAGICOだと得意な低い帯域がそもそも出ておらず、この曲の凄みが伝わりませんでした。今回は、漸くこの曲の凶悪さと鳴らした時の凄みを感じることが出来ました。また、ボーカルが膨らまずしっかり前に出てきており、低域のレンジ感だけでなく実体感も感じることが出来ました。

4曲目: 星井美希 (長谷川明子), 我那覇響 (沼倉愛美), 四条貴音 (原由実) 「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+ GRE@TEST BEST! -COOL & BITTER!-」より『オーバーマスター (M@ster Version)』
オバマス

感想:
水樹奈々と同様に、曲が再生された瞬間に部屋の空気がガラリと変わりました。
衝撃の度合いとしては、今回の訪問で1番です。
「オーバーマスター」というコールの後にはいるドラムの制動感と躍動感、体で浴びる低音は非常に心地よかったです。星井美希, 我那覇, 四条貴音の3人が歌うボーカルに関しては、他の曲と同様にどのキャラクターが歌っているのかをハッキリと色彩感豊かに表現できており、「この曲ってこんなにボーカルや楽器のニュアンスがしっかり出てくるものなんだ」と思いました。ボーカルだけでなく、ドラムやギター、他の楽器も皆が主役であるような振る舞いで鳴っていました。
多くを語るにも、私の表現力不足でこれ以上書くと余計にわかりにくくなるのでこの辺で〆たいと思います。
(ツイッターをやっている人の一部で流行り?のスマフォで録音をやっておけば雰囲気が伝えられたかもしれませんね(笑))


今回も彼から頂いた曲のセットリストがありますので、以下に記述します。

01. 迷宮DESTINY(プラズマジカ)
02.流星ドリームライン(プラズマジカ)
03.Shine Days(Girls Dead Monster)
04.Alchemy(Girls Dead Monster)
05.深愛(水樹奈々)
06.Pray(水樹奈々)
07.killy killy JOKER(分島花音)
08.もうそう えくすぷれす(千石撫子(花澤香菜))
09.One Light(Kalafina)
10.heavenly blue(Kalafina)
11.believe(Kalafina)
12.鳥の詩(Lia)
13.My Soul, Your Beats!(Lia )
14.M@sterpiece(765PRO ALLSTARS)
15.好きだって言えなくて(田村ゆかり)
16.Luv Fanatic(田村ゆかり)
17.Hello Alone(雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)、由比ヶ浜結衣(東山奈央))
18.序奏とロンド・カプリチオーソ (僕と君との音楽帳)
19.God Knows...(涼宮ハルヒ(平野綾))
20.infinite synthesis(fripSide)
21.旅路宵酔ゐ夢花火(徒然なる操り霧幻庵 )
22.時は短し歌えや乙女たち(徒然なる操り霧幻庵 )
23.inferno (M@ster Version)(萩原雪歩(長谷優里奈)、如月千早(今井麻美) )
24.オーバーマスター (M@ster Version)(星井美希(長谷川明子)、四条貴音(原由実)、我那覇響(沼倉愛美))

今回も昨年の訪問記に引き続き、exorion邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

今回アンプやケーブルが一新されて、前回とどう変わったのかプラス面とマイナス面に分けてシステムを比較していきたいと思います。

<前回>
プラス面:
・背景の静寂感、黒さが際立つ(SN感が高い、混濁感が無く余韻がしっかり出る)
・奥域方向に音が広がる(音が効率よく奥に拡散される)
・ソースの質に左右されない
・分離感、音数、コントロール力の高さ

マイナス面:
・音が冷たく感じる(色彩感に乏しい、単色)
・音が前に飛んでこない為、ボーカルと楽器との前後感が掴めにくい(実体感が出てこない)
・下の制動感が足らず、アタック感、躍動感が無い

まとめ:
静かな曲やボーカルものだとバラードがしっくり来る鳴り方に感じましたが、彼が好むロック調の曲には大人しい音だと思いました。

<今回>
プラス面:
・音がしっかり前に飛んでくる
・一音一音が厚く濃い(色付け的なニュアンスでは無い)
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か
・ソースの質に左右されない

マイナス面:(今後改善するとより良くなりそうな所)
・横方向の広がりが出ると、音の回り込みなどでより明瞭なサウンドステージが形成されると思いました。
・音に躍動感や立体感が出た分、前回にあった漆黒を描くような静寂感やSN感が少し減衰したので欲を言えばそこがある程度戻ってくると、より完成度の高いシステムになると思います。

まとめ:
今回はMAGICOを聴いてマイナスと捉えられる部分を徹底的に改善されていました。それに伴い、写実性はあくまでソースの輪郭をなぞる程度で、音楽性がずば抜けて高いシステムへと変貌していると感じました。

全体のまとめ:
クオリティを詰めていった先にあるのは、心身の底から震わし、只管音楽に没頭することが出来るシステム。アニソン再生においては理想形であり、究極形を物語る。
ソースの質には左右されず、質の良いソースはよく鳴らし、質の悪いソースはそれ以上の120%を引き出そうとする。
書いていることは決して盛ってはいないです。各々に好みの音というものが存在していても、衝撃、感動を受ける部分があると思います。


前回頂いたexorionさんが思う己の求める音について

「一次の目標は消化不良になる部分を徹底的に潰して、どんな音源でも鳴らし切ること」
「その先は 基本的には原音に寄せながらも如何にもハイエンドな音にはせず、
楽曲のニュアンス・解釈を可能な限り反映できる音にしながらも、自分らしさ・匂いが残る音にすること」

まさに今回、その思い描く音が形になったと思いました。
最後にexorionさんからシステムについての詳細を頂きましたので、この場に記述したいと思います。
(無編集で貼っております)


まず始めに、狙い通り音源に寄り添って音源に込められた情報を可能な限り再現しようとするシステムにできたと感じた。

基本的にはハイスピードであるが、聴かせる局面になると特定のヴォーカルや楽器が相当にスローダウンして、情感一杯に謳い、奏で上げる。

一方でそれだと、ヴォーカルや各楽器のスピード感にズレを発生させかねないのだが、それを全く意識させないリズム感の良さと統一感がある。

これはMagicoの纏まりの良さや、Spectralの音楽性の豊かさが所以になっている。

次にあたかも音楽の主役を把握しているように振る舞うシステムになっていて、例えばヴォーカルが登場した瞬間にバックの演奏はヴォーカルに主役を譲り、間奏になるや否や楽器が主役になる。

強い音は強いままに、弱い音は弱いままに出せる正確さも一因であろう。

さらに言えば、人の耳は人の声を聴くことに特化して作られているため、消化不良になる部分を徹底的に潰して兎に角ヴォーカルを重視した音作りをすれば、このような振る舞いをしてくれるだろうという予想がぴったりハマった結果でもあった。

このシステムのヴォーカル表現はどんな言葉を尽くしても伝え切れないと思えるレベルであったが、誤解を恐れず例えるならば8K以上とも思えるハイディフィニッションな解像感を伴っていながら、魅力的かつ全く粗を目立たせないヴォーカルであった。

個々人が持っている声の個性・質感を十二分に表現しており、今まで聴いてきたどんなシステムをも遥かに凌駕する圧倒的な表現力・表情・色彩感・立体感・実体感の豊かさを以って、聴いているとヴォーカルに正しく引き込まれる・吸い込まれような感覚に陥り、完全に心を奪われる程であった。

またどんなに音数が多い局面でもヴォーカルは埋もれることなく、主役のままであり続けるし、複数ヴォーカルの場合は個々のニュアンスの違いを明確に際立たせる。

楽器に関しても、ギターのキレ、ベースの唸り、ドラムの厚みと勢い、ピアノのアタック感、吹奏楽器の噴き出し、その他弦楽器の響きなど、その全てが魅了させるのに充分なものであった。

他ではMagicoのネガティヴな部分とも言える箇所を徹底的に修正したシステムにもなった。

一般的にMagicoは、ハイエンドスピーカーの中でも常軌を逸した基本性能を有しながらも、どこか冷静で大人しく、かなりの後方定位型で俯瞰的な聴かせ方をするので、心の底から音楽に没頭させるようなタイプではない。

また色彩感も見た目通りダークな雰囲気を漂わせ、付帯音の少なさも相俟って音をカラフルに演出させるタイプでもない。

そこにSpectral/MITが入ることで、音に躍動感や心に訴えかける魂が込められ、システムの司令塔で空間表現と音色の要と言えるプリアンプにAbsolute Dream Powerを入れることで、前方定位とまでは行かないものの全体的に音が前に飛んで来るようになり、さらに鮮やかな色彩感とヴォーカル表現が付加されている。

これらのおかげで、聴いていると自然と心が突き動かされ、リズムを取って音楽にのめり込ませるシステムになっている。

また油絵とまではいかないまでも全体的に芯がある濃密な音であり、一音一音が動的でパッションを伴っている。

苦手なジャンル・分野は殆どなく、音源の録音すらも気にせず聴けるシステムになった。

一般的に、鳴らしにくい音源というのは、低域のコントロールやコンプ音が気になったり、音を分離しきれなかったり、音の粗が目立ったりすることで消化不良を起こすのであるが、今回それらを徹底的に対策した。

例えば巷で録音が悪いと言われる水樹奈々の楽曲を鳴らして、録音が気になるようなことは全くと言っていい程なかった。

抜けの良さ・噴き出しの良さはハイエンドの中でもトップクラスで、低域は締まりながらも量感や躍動感も充分であった。

極めて正確な定位はMagicoの持つ基本性能に加えて、Opus Powerが効いているし、音の余韻・滞空時間の長さに関してもOpus Powerの力を借りている。
明暗のコントラスト・陰陽感も豊かで、
主に明るさはAbsolute Dreamが伸ばし、暗さはMantikorが担っている。
音源に込められた切迫感や焦燥感も正確に伝えられるよう意図した。

最後に、ヴォーカル表現・全体的なバランス・システムの応用力は予想以上であり、部屋の要因を除いたトータルの完成度としては80パーセントを超えたと思えた反面、SN感が思ったよりも少し悪かったのと、左右の広がりがもう一段欲しいのと、高域をもう少し伸ばして低域の量感をもう少し絞りたいと思ったので、今後アクセサリ周りで調整して行きたい。

ここまで

システムの完成度が80%と仰っていましたが、確かに完成が直ぐそこに見えるような所まで来ていると思いました。今回も私が彼から学ぶことだらけでした。そしてアニソンオーディオの理想形でもある音が見えてきたの大きな収穫と言えます。今後も趣味として楽しみつつも、己の理想を形(音)にするべく頑張っていこうと思います。今回急遽帰国し、貴重な機会を作って頂いたexorionさんにこの場を使って敬意を払うと共に、これからよりシステムの完成に近づけるように願いこの訪問記の結びとします。

おまけ:
今回は午後からぱんきじさんがアンプを持っていらして、3人で動作確認や聴き比べをしました。オフ会終了まで楽しくオーディオ談義を膨らませてました!
非常に楽しい年明け最初の訪問オフとなりました。改めて感謝の言葉を送りたいと思います。exoroionさん、ぱんきじさんありがとうございました!
動作確認
(ぱんきじさんの30SS2の動作確認中)

聴く比べ
(No.32Lと30SS2の聴く比べの最中)

ギャラリー:
全体像1

Q3-2

200SS2-1

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