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ぐっちょん邸訪問記~Venom-manの館~

月1更新を心がけていましたが、先月は更新出来ませんでした。
すみません・・・。

さて、5月更新は訪問記になります。
今回訪問したのは同じアニソンオーディオ?を楽しむぐっちょんさんのお宅です。

写真 2017-05-06 14 01 42
・システム全体像(撮影者:ブログ主)

訪問はGWの最終日前日になります。
埼玉ということで、電車で1時間半くらいで到着しました。
今回は若手とベテランのtaxsisさんとけいすさんも同行し、計4名での訪問オフとなりました。

まず、機材及びケーブル構成について、
●Venom-man’s System

・CD/SACD Player: LUXMAN D-08u
 - Aug-Line Horus NEO +α 1m(電源ケーブル)

・Integrated amplifier: Octave V70SE Silver
 - Stage III Concepts Kraken(電源ケーブル)
 - BRIMAR CV4004 Black Plate Square Getter(ドライバー管)
 - SIEMENS E81CC ×2(ドライバー管)
 - TESLA EL34 Old Brown Bass(出力管)

・Speaker: Penaudio Serenade loudspeaker
 - Jorma Design Origo(SPケーブル)
 - Finite Elemente CERABASE compact(インシュレータ)

・Rack:Quadraspire Q4D Vent
 - 山本音響工芸 インシュレータ(スパイク受け)

・Interconnect Cable:
 - Jorma Design Origo RCA(Player to Integrated amplifier)

・Cable insulator: ブナ無垢 made by Venom-man

・Outlet: Dynamic Audio Mind Shop AC Silver1
 - Birdseye Maple(コンセントベース)
 - Eau Rouge ERーCPX2(コンセントプレート)

・Room Acoustic: ACOUSTIC REVIVE WS-1

写真 2017-05-06 12 50 09
・スピーカの全体像(撮影者:ブログ主) 

写真 2017-05-06 12 51 00写真 2017-05-06 12 50 17
・スピーカのサイドウーファーと足元(撮影者:ブログ主)

写真 2017-05-06 12 51 24
・プレイヤーとプリメインアンプ(撮影者:ブログ主)

写真 2017-05-06 12 52 30
・配線の全体像(撮影者:ブログ主)

写真 2017-05-06 12 54 03
写真 2017-05-06 12 56 51
・Origo SPの木箱LR(撮影者:ブログ主)

写真 2017-05-06 12 55 09
・コンセントベースとカバー(撮影者:ブログ主)

写真 2017-05-06 12 54 59
・Krakenのプラグ(撮影者:ブログ主)

写真 2017-05-06 18 33 41
・真空管EL34(撮影者:ブログ主)

・オーディオルームについて:
広さは約8畳、生活スペース(3畳)とは独立しています。
部屋はライブ気味で、結構響いていました。

写真 2017-05-06 12 57 44
・オーディオルームの全体像(撮影者:ブログ主)

掛けた持ち込みソースは3人共CDになります。
今回も人数が多いこともあり、komugiさん方式で聴くことに。
※komugiさん方式とは:1人あたり一度にかける曲が2曲まで。by NOSさん

私が持ち込んだソースとぐっちょんさんに掛けて頂いたソースの順で書いていこうと思います。

1曲目: アクア(CV:雨宮天)/めぐみん(CV:高橋李依)/ダクネス(CV:茅野愛衣)「おうちに帰りたい」より『おうちに帰りたい』
このすば

TVアニメ『この素晴らしい世界に祝福を! 2』エンディング・テーマになります。このすばは1期、2期共に好きな作品でOPとEDを買いました。
今回は1期のEDと悩みましたが、最近の心境的にこちらを選びました(笑)

この曲のポイントは以下の通り、
・3人の描き分け(声質(色)、キャラクター(個性))
 ・アクア、めぐみんの二人はとにかくアホっぽく聴こえて欲しいです。(特にめぐみん)
 ・アクアはやや女神寄りの清楚な感じも漂うと尚良いです。
 ・ダクネスは落ち着き、大人っぽさ、少しのキュートさ(恥じらい)が感じさせるような聴こえ方をして欲しいです。

感想:
声優さんの歌っている曲は、その人が演じるキャラクターを感じさせる歌い方をして欲しいと思っています。
特に複数のキャラクターが歌う曲に関して言えば、それぞれのキャラクターが引き立って欲しいです。
なので、元から声色が強い声優さんの声にはなるべくオーディオシステムで癖を載せない、音色を載せないのが理想と考えています。
(曲を作る段階でエフェクト掛けまくっているのにと思う方いると思いますが、言うほどそれが厚い壁、障害かと言われるとそうでもないです)
前置きが長くなりましたが、こちらのシステムで聴いた印象としてはアクア、めぐみん、ダクネスともに落ち着いた鳴り方に聴こえました。
落ち着いていると書くと音色が暗めと思うかと思いますが、そういう訳でなくアクア、めぐみんは爽やかでふわっとした鳴り方で心地よかったです。
このシステムではダクネスが最もイメージに近い(落ち着き、少しキュート)の点で合っていると思いました。ただ、声に深みや温度感が足りないせいか、大人っぽさが薄いと感じられました。
描き分けという点では、一人一人が歌っている部分では楽器と混ざらず聴けますが、三人が歌っている所では混ざってしまい、どこでどのキャラクターが歌っているかわかりにくいと感じました。
混ざり合いながらふわっと聴かせるイメージです。


2曲目: プラズマジカ「My Resolution~未来への絆~」より『流星ドリームライン ballade version』
流星バラード

この曲のポイントは以下の通り、
・4人の描き分け(声質(色)、キャラクター(個性))
・スケール感
・ボーカルの浮かび上がり方(音像定位)

感想:
バラードverなので、全体的に落ち着いて歌っており、その点はよく合っていました。
また、その中でも特にレトリー(CV:沼倉愛美)がダントツで歌っており、ソロverで聴いてみたいと思わせるものでした。
描き分けとしては、レトリーが主役で他三人が脇役になってしまっている印象でした。
はじめにボーカルが歌ったあとに入るピアノとドラムは、静かで綺麗目に鳴っている印象です。
もう少しドラムに張りや力感、ピアノに一音一音の太さが欲しいと思いましたが、全体的にゆったりキレイに鳴っていたので聴きやすかったです。


3曲目: プラズマジカ「迷宮DESTINY/流星ドリームライン」より『流星ドリームライン』
迷宮DESTINY流星ドリームライン

この曲のポイントは以下の通り、
・主役の描き分け
ボーカルと楽器のそれぞれが主役の所と両方が主役の部分があり、それぞれを描き分ける
それぞれの主役の所は、しっかり主役を引き立たせる鳴り方をさせる。
視覚的な表現で言うと主役の時はしっかりと前に出てくるイメージです。
この時、他の人が脇役に回るという事ではなく、次の自分の番を考えてしっかりと存在感をアピールしています。
ボーカルと楽器の両方が主役の時、楽器の演奏を見せつつ、ボーカルも見せる、この絶妙なバランスと纏まりのある音が必要

感想:
上記のような鳴り方は残念ながら感じられませんでしたが、先程のバラードと同じくレトリーがノリよく歌っており、また明るくキレの良いエレキの音が心地よかったです。
全体的に音楽の土台となる中低域の厚みが不足しており、薄みになっていますがそれによって過度なコンプによる音圧感を軽減し、非常に聴きやすい音になっていました。
厚み不足の弊害としては、ボーカルの実体感がどうしても薄みでリズムが速い曲だと、ボーカル走り気味(這い上がり)になってしまい聴き取りにくい音に感じます。
厚み不足の分、スピード感の遅れが少なくキレが良かったので、アニソンとの相性は良い方だと思いました。


4曲目: どうぶつビスケッツ×PPP「ようこそジャパリパークへ」より『ようこそジャパリパークへ』
ようこそジャパリパーク

作品を知るのが遅く1話で視聴が止まっていますが、曲だけでも十分「わーい!すごーい!たーのしー!」を十分に楽しめる非常に凝った一曲です。
今年のオススメのアニソンはこの曲で行こうかと思います。

この曲のポイントは以下の通り、
・どうぶつビスケッツ×PPP達フレンズの描き分け
2組のユニットで総勢8人のキャラクターを引き立たせながら描き分ける。
・サバンナの壮大な草原を思わせるようなスケール感
・とにかく、「わーい!すごーい!たーのしー!」と感じさせる楽しさを感じさせる
皆が楽しく"歌っている"その情感(テーマパーク感)を感じさせる。

感想:
はじめのラッパの音からのドドドドドと迫ってくるような部分でのスケール感が薄めなのが気になりました。
次にゴリラの鳴き声のような「ウッホホホーホホ-」という音が入るのですが、この部分のリズム感、ノリが良く鳴っていました。
※鳴き声にはCuica(クィーカ)と呼ばれる楽器を使っているとのことです。
その後でギターがブリブリ言わせながらノリよく鳴る部分があるのですがここもキレやノリは悪くないのですがどうしても薄めで、物足りなさを感じてしまいます。
声の描き分けについては全体的に声が高めのキャラクターがよく歌っており、そのなかでもサーバルちゃんが最も良かったです。
後半の左右の前方に色んなキャラクターがパン振りされる部分はうまく描き分けされており、目の前に現れるような感じでした。
その分、真ん中の空間にいるキャラクター達が遠く平面的で混ざっているように聴こえたので、欲を言うと8人のキャラクターが目の間で歌ってほしかったです。
爽やかに、ノリ良く鳴っていたので楽しめましたが、もっと楽しさを引き出せると思いました。

余談1:
PPPってそのまま「ピーピーピー」と呼んでいましたが、正しくは「ペパプ」と読むのですね。
そして、「Penguins Performance Project」(ペンギンズパフォーマンスプロジェクト)の略称ということも後から知りました。
これは作品を見て本格的に学ばないとですね・・・。

余談2:
今回、作詞作曲編曲を手がけるのが大石昌良(オーイシマサヨシ)さんです。
この曲で知った方も多いかと思いますが、私としては最も印象的なのが、彼自身が歌うアニメ「月刊少女野崎くん」オープニングテーマの『君じゃなきゃダメみたい』です。
初めて聴いた時の印象は詩とメロディラインが妙に楽しさを感じさせるものでノリノリになって聴いていました。
なので、今回ようこそジャパリパークへの作詞作曲編曲、演奏者(ドラム以外の全て)で参加しているということを知り、妙に納得してしまいました。
ちなみにこの方はニコニコ生放送で弾き語りとかもやっているので興味を持たれた方は一度聴いてみることおすすめします。
ギター演奏、歌唱力共に素晴らしいです。なにより、演奏しながら歌っている時の表情が楽しそうなんです。
ご本人が歌う「ようこそジャパリパークへ弾き語りver.」も動画として投稿されているので必聴です!
さて、話がそれましたが、この方最近はアニソンの作曲だと知っている方も多いTom-H@ckさんとOxTというユニットを組んでいます。
アニメ「オーバーロード」のオープニングテーマ『Clattanoia』は印象的ですね。


5曲目: キャロル・マールス・ディーンハイム(CV:水瀬いのり) 「戦姫絶唱シンフォギアGXキャラクターソング8」より『殲琴・ダウルダブラ』
ダウルダヴラ

この曲のポイントは以下の通り、
・ゾクッとするような禍々しいボーカル
・スケール感と土台のしっかりとしたボーカルとバックコーラス
・深く圧を感じるサウンドステージ
・空間をぶっ叩いて震わすような低域表現
・混ざり、埋もれのない音
・スピード感、タイミングの合った音

感想:
声の厚み、張り、深みの部分が薄いのは他の曲を聴いても感じる共通部分ですが、今まで聴いてきたシステムの中で最も声の被り、混ざり、埋もれるということがありませんでした。
声の通り(抜け)が非常に良く、声の認識が非常にしやすかったです。そこに厚みや張りが出れば言うことなしの素晴らしさだったと思います。
また、抜けが良すぎると耳あたりが悪くなる場合が多いですが、ここのシステムでは耳障りがナチュラルでそういったこともありませんでした。
空間表現の部分で見ていくと、下の厚みがない分、こじんまりして聴こえます。なので、空間をぶっ叩いて震わすような感じは味わえませんでした。
そのせいか、バックコーラスの展開も甘めでボーカルとの奥域方向での距離感が近く、平面的に聴こえました。
スピード感、タイミングの点では中低域以降で制動しきれない、振り回されて他の帯域が遅れる(ずれる)ような所が有りました。
耳あたりを維持しながら抜群に声の通りが良いという点では、類を見ない凄みを感じましたがその分この曲の良さでもある凶悪な部分がキレイになってしまっていたのが惜しかったです。


6曲目: 中島愛「TRY UNITE!/Hello!」より『TRY UNITE! -Rasmeg Duo-』
TRY UNITE!Hello!

アニソンのjazzアレンジ「Platina Jazz」でお馴染みラスマス・フェイバーがプロデュースした一曲。
今回聴く曲はトラックの3曲目で、ピアノ演奏にラスマス・フェイバー自ら参加しています。
トラック1のTRY UNITE!とはガラリとイメージを変えてきます。
まめぐ(中島愛)の透き通りながらも時折高めの温度感を感じさせる情感のこもった声が心に染み渡ります。

感想:
今日聴いた曲の中でも最もボーカルの声質に合っており、これは歌っている!と感じられました。
ただし、ボリュームを上げすぎると、中高域がシュッとするピーク感が少しあるので美味しいボリュームで聴くことが大事だと思いました。
これは部屋の影響やスピーカのユニットの癖と考えられます。
声質に関してもう少し書くと、透き通り方、浸透力は高めな反面、温度感と深みが足りないのであともう一歩で目の前に現れて歌うような感じがでると思います。
ピアノに関しては、高い音の鍵盤のタッチする感じはとても良く、逆に低い音は薄めに聴こえました。


7曲目: 鈴木このみ「カオスシンドローム」より『カオスシンドローム』
カオスシンドローム

・感想
全く鳴らない時の田村ゆかりのFantastic futureと同じ印象を覚えました。
鳴らない時は以下の通り。
・音圧の高さが目立ち音全体にキツく聴こえる。刺さる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたついたり膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

今回最も相性の悪いボーカル、ソースだと思いました。
残念ながら1コーラス手前で再生を止めました。
鈴木このみの曲は現代アニソンにおける消化不良要素を多く満たしており、アニソンのテストソースとして非常に優秀なので、今回のこの一曲ぐっちょんさんのシステムはアニソンに特化されたものではないと思いました。
詳しくは最後の方で書きたいと思います。


ここからぐっちょんさんが選曲したソース。

8曲目: 765PRO ALLSTARS「M@STERPIECE」より『M@STERPIECE』
M@STERPIECE.jpg

略称「マスピ」
映画の劇中終盤、クライマックスの場面でのアリーナライブにおいての映像描写と合わせて聴くと最高に盛り上がる一曲。
765PRO ALLSTARSの歌声と、観客席にいるファンの歓声と拍手が重なり合う様はTitleに有るとおりの最高傑作にふさわしい一曲であり、熱気と感動を伝えさせる曲になっている。

この曲のポイントは以下の通り、
・キャラクターの描き分け
765PROのアイドルはどの子もキャラクターが引き立っており、声質(色)と表情が特徴的
・曲終了後の盛り上がり、臨場感
自然と拍手が出てしまうような感じ。

感想:
声の描き分けにおいては亜美と真美、伊織、美希、やよい、響の声が引き立っており、非常に通りが良かったです。
また、楽器としてはラッパの適度に乾いて固くなりすぎず、それでいて非常に抜けが良くキレも良かったので心地よかったです。
この点はtaxsisさんの掛けていたjazzでも同様によく感じられた部分で、jazzも合うシステムなのでは?と思いました。
その他の春香、千早、雪歩、あずさ、真、貴音は全体的に高めの声に聴こえて違和感を覚えました。
臨場感という点ではやはり低域が薄めなので盛り上がりに欠けると感じました。
そこで、もしやと思い試しにリスニングポジションから立ち上がり、その横や後ろで聴いてみました。
そうすると、多少ブーミーな低域は聴こえますが、低域に厚みが出てきて、曲にも臨場感が出てきました。
オーナーのぐっちょんさん曰く、6畳の部屋からこちらの8畳の部屋に移動してからセッティングは全然煮詰めていないとのことだったので、これはまだまだ改善の余地(伸びしろ)があると思いました。


9曲目: 千石撫子(CV:花澤香菜)「歌物語 -〈物語〉シリーズ主題歌集-」より『恋愛サーキュレーション』
歌物語 -〈物語〉シリーズ主題歌集

この曲のポイントは以下の通り、
・膨らみやすい打ち込みの低域の捌き具合
・声の質感とキャラクター
・打ち込みの色彩感

感想:
膨らみやすさ厚みが薄いことが良い方向で作用し、キレの良さと相まってある程度捌けています。
声の質感とキャラクターでは、花澤香菜のキャラ声、特に高めの声との相性が非常に良く撫子のキュートな感じが良く出ていました。
打ち込みについて音の粒が細かいのは良いですが、一音一音が細めで、色彩感も薄めに聴こえたのでもう少し太くカラフルになると更に良いと思います。


10-12曲目: 雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より
トラック1:エブリデイワールド
トラック2:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yukino Solo Ver.)
トラック3:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yui Solo Ver.)

エブリデイワールド

TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続」エンディングテーマになります(今更感)

感想:
トラック1
はじめに雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)についてはドライで高めの声に聴こえて違和感を覚えました。
Hello Aloneを歌っているときの彼女なら少し高めの声で歌っているので合っているかも。
次に由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)ですが、これはよく合っていました。
私が求める可愛さ、キュートな部分がよく出ています。
特に最初の「たのーしくてーちょおっと空虚」の所と二番の「はーしるよー息きーらしてー」の所が特に良かったです。
彼女の声は語尾の伸ばし方に特徴があるのでそこがよく出ていました。
曲全体としてはドラムの表現が乏しく、ボーカルが少し走り気味だったので纏まりが悪く聴こえましたが、最も好きな東山奈央の演じる由比ヶ浜結衣がイメージ通りに歌っていたので満足です。

トラック2とトラック3
それぞれのバラード曲になりますが、まず雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)については上以上にドライに聴こえ、本来感じて欲しい切なさといった情感を感じる前に違和感が勝ってしまいました。
次に由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)ですが、先程と同様声質がよく出ており、これは良いと思った反面、この曲はマイクに息を吹きかけるような歌い方をしている(空気感多め)ので、トラック1よりも子音にピークを感じました。
この現象は最初の頃の拙宅や他の場所でも感じたことがあります。1つの要因としては一次反射のフラッターエコーの未対策です。
ぐっちょんさんの所も左右壁と天井の一次反射に位置する部分が未対策であり、部屋がライブになのもあり、今回の現象を引き起こしたのではと思いました。
2と3の共通部分として気になった所がボーカル以外の部分です。
どちらのバラード曲でスケール感のある曲作りがされており、特にサビから終わりにかけて3回のズドーンと深く広がりのある低域が入っています。
※3回目が最も深く、空間を震わしながら包み込んできます。
この点が、浅く弱く聴こえてしまい、曲の雰囲気が伝わってきませんでした。


13曲目: アニメTARI TARI「~歌ったり、奏でたり~」より『心の旋律』
61ViRlGyp1L.jpg

この曲のポイントは以下の通り、
「正面真ん中から左に女性3人[宮本来夏(CV:瀬戸麻沙美)、沖田紗羽(CV:早見沙織)、坂井和奏(CV:高垣彩陽)]、真ん中から右に男性2人[ウィーン(CV:花江夏樹)、田中大智(CV:島崎信長)]、背面にピアノの伴奏という構成になっている合唱曲で、ハーモニーを維持しつつ、全体のパートで歌っている時と各パートで歌っている時に誰が歌っているのか(キャラの個性を引き立てる)をしっかり判断出来るかどうか」
今回は更に付け足しで、個々のキャラクターを引き立たせる時に例えば和奏はやたら引き立つけど他二人が引っ込むのような、特定部分が強く他が弱いというバランスにならないように強すぎず、弱すぎず合唱としてのハーモニーを意識した丁度よいバランスを意識する。

感想:
リスニングポジションから聴くとピアノとボーカルの位置が不鮮明で、5人の位置がわかりにくいと感じましたが、声の音色としては大まかに5人の雰囲気を感じ取ることが出来ました。
声質としては、まず女性パートの三人についてですが瀬戸ちゃんの演じる来夏が最も引き立っており、はやみんが演じる紗羽と彩陽が演じる和奏では混ざりあってそれぞれを認識しにくかったです。合唱のパートとしては共に来夏よりも低いパートなので他の曲を聴いても感じる低域(厳密には中低域以降)の薄さが影響していると思いました。
同様に男性パートの二人については、花江君演じるウィーン、信長くん演じる大智共に低い部分の声が出ておらず、特に二番の男性パートから入る所で顕著に感じました。


彼から頂いた曲のセットリストがありますので、以下に記述します。
※曲順不同、部分的に補足を入れています

<アニソン>
マスターピース@アイマス
心の旋律@TARITARI
エブリデイワールド@俺ガイル続
イノセントフラワー@水瀬いのり
歌物語@物語シリーズ
神様のいたずら@中島愛
スウィート&スウィートチェリー@堀江由衣
Night And Day@花澤香菜
たからもの@夏目友人帳
ジブリSACD
- アシタカせっ記
- バロン
- ミステリアスワールド
- 動く城
Surgam identidem @まどマギ
- ユーフォ二期
- 北宇治四重奏第1番
- 響けユーフォニアム
- 三日月の舞

<クラシック>
ラフマニノフピアノ協奏曲2番
モーツァルトきらきら星変奏曲
チャイコフスキーバイオリン協奏曲
ベートーヴェンバイオリンソナタ春
JSバッハバイオリン協奏曲
チャイコフスキーピアノ協奏曲
モーツァルトレクイエム
サン=サーンス交響曲オルガン付き
サン=サーンス序奏とロンドカプリチオーソ
パガニーニバイオリン協奏曲


曲によるレビューはここまでにして、次にVenom-manと言えばケーブル!なので、Interconnectの聴き比べをしたレビューを簡単に書きたいと思います。
試聴曲は、私、taxsisさん、けいすさんでそれぞれ異なるので今回はトータルしての印象で纏めます。

~Venom-manセレクトInterconnect3種聴き比べ~

概要:
Venom-manことぐっちょんさんが持つInterconnect三種類の聴き比べを行いました。
そもそもVenom-manとは何かについてはご本人に聞いて下さい。
※Shunyata ResearchのInterconnectのみXLRなので厳密な比較ではないことをご承知の上お読み下さい。

ラインアップは以下の通り、

・Antares Helix XLR(以下、Antares)
shunyata_antares.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Shunyata Research
位置付:元フラグシップ
価格:350000円 (1995USD)/1m
※円は代理店価格

・Origo
origo.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Jorma Design
位置付:元セミフラグシップ
価格:680000円 (5250USD)/1m
※円は代理店価格


・Signature Audio 40(以下、Sig40)
Sig40.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:QED
位置付:フラグシップ
価格:64000円 (413USD)/1m
※円は代理店価格

※現行フラグシップ
・Anaconda Zitron Analog Interconnects
ASHUNZIANAIC10MR.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Shunyata Research
位置付:フラグシップ
価格:3378USD/1m


・Statement
jromaflagship.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Jorma Design
位置付:フラグシップ
価格:不明 (10000USD overと予想)/1m


「弩級SPケーブル3種聴き比べ」と同様のパラメータを使います。
パラメータ評価による比較は以下の通り、

<基本性能>
情報量 :Origo > Antares > Sig40
分解能 :Origo > Antares > Sig40
解像感 :Origo > Antares > Sig40
SN感  :Origo = Antares > Sig40
定位感 :Origo > Antares > Sig40
空間表現:Origo > Antares > Sig40
※主に広さ、立体空間

<その他性能>
ボーカル表現  :Antares > Origo > Sig40
明るさ(色彩的) :Sig40 > Antares > Origo
暗さ(色彩的)  :Origo > Antares > Sig40
コントロール力 :Antares > Sig40 > Origo
低域の締り   :Origo > Sig40 > Antares
低域の厚み   :Antares > Origo > Sig40
スピード感   :Origo > Sig40 > Antares
アタック感、張り:Sig40 > Origo > Antares
抜けの良さ   :Origo > Antares = Sig40
切れの良さ   :Sig40 > Origo > Antares
耳あたりの良さ :Antares > Origo > Sig40

<総合性能>
Origo > Antares > Sig40

曲を聴いての評価は以下の通り、
・Origo
3種類の中でも最も基本性能が高く、癖が少なかったため、一聴目のインパクトに欠けるがじっくり聴いてみるとその優等生ぶりが伺える感じでした。
おそらく長く聴いていて最も違和感が無いと思われます。この感じは拙宅にあるSP interfaceのSLM90Sを比較した時に似ていて、大きな違いとしては低域のクオリティとコントロール力にあります。
得意分野としては生楽器全般で、情報量を多く含みワイドレンジな曲に適していると思います。コントロール力が乏しいのでアニソンを聴く場合は、コントロールを得意とするStage iiiや現行のMITと組み合わせると良いと思います。
私としては癖の少なさ(違和感の無さ)が気に入ったのでOrigoの電源ケーブルを入れてみたい思いました。

・Antares
次に基本性能の高い位置づけにしたこちらのアンタレスですが、実際の所その差は思っていたより小さいです。
それだけこのケーブルも優秀ということになりますが、唯一気になったのがこのケーブルの音作りです。
Origoと比べてしまうとどうしてもこのケーブルの持つ音色、癖が気になってしまいます。
具体的には音に厚みが出る反面、温度感が乗ってしまい相性が出てしまう印象でした。
得意分野としては、生楽器だと弦楽器、ボーカルだとバラード調の女性ボーカルが良いと思いました。
アニソンを聴く場合は、三種類の中だと最もコントロール力があり、厚みもでるので良いバランスで楽しく聴けると思いました。

・Sig40
流石に価格差を感じましたが、その他の性能を見るとだいぶ奮闘していると思います。
一聴目のインパクトは三種類の中では最も感じやすいと思います。
具体的には音を前に飛ばして躍動する音で、勢いがあり明るく華やかです。
得意分野としては、Jazzが最も合っており特にラッパの吹き出しと抜けの良さはダントツでした。
しかし、他の楽器も聴いてみると勢い任させに飛ばしているだけで、肝心の質感は基本性能ゆえか爪が甘い(価格相応)だと思いました。
その後にOrigoへ戻したときが最もそれが分かりやすかったです。
アニソンとの相性としては基本性能と癖の強さの観点で合わないと思いました。

次に、恒例のぐっちょん邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

今回は、聴き始めから聴き終わりで結構音の印象が異なるのでその中間を取った印象で書いていこうと思います。
アニソンとクラシックを聴いた場合も反映させています。

良かった点:
・中高域以降が華やかで抜けがよく爽やか
・女性ボーカルの声の通りが抜群に良い
・空気感を漂わせる音像表現
・トランペットやサックスのようなラッパの吹き出し、質感、鮮度感の高さ
・楽器のキレの良さとリズム感のあるノリの良さ
・ナチュラルな耳あたりの良さ



気になった点:(今後改善するとより良くなりそうな所)
・空間表現の繋がり、特に奥域方向と左右方向
・音像の実体感(厚みや張り、深み)(定位も含む)
・全体的な厚み、特に中域から中低域が薄い
・部屋の不要な響を載せない自然な余韻の出方、消え方


まとめ:
今回、他の方から美音で優しい音と伺っていましたが、実際は明るめでフレッシュなキレと抜けの良さを感じる音でした。
本人曰く、普段と違う音だったということで原因として当日の気候(高温多湿)であることとPlayerにHorus NEO +αの1mを使っていたからだと仰っていました。
レビューでは触れていませんが、サイドウーファー特有の包まれる低域に関しては、私が持っていったソースでは残念ながら感じられず、どうしても奥域と左右の外側で作られるサウンドステージの繋がりに違和感を覚えてしまいました。
これは私が聴いたことのある他社のサイドウーファー付きのスピーカでも同様の印象を持っています。
個人的には非常に部屋と設置環境に敏感で、オーナー泣かせな気難しいスピーカだとこちらで聴いて改めてそう思いました。
それよりも良かったのはボーカルの声の通りです。特に水瀬いのりは他のどんなハイエンドなシステムよりも通りが良く、この通りの良さを維持しながら厚みや深みが出れば理想的だと思います。
難しいのがこの良い点にハマるボーカルの範囲が意外と狭いと感じた所です。ハマらないものは鈴木このみのようにただキツいだけのピーキーな鳴り方になっています。
ちなみに今回、相性がとても良かったのは以下の通りです。
水瀬いのり、中島愛、花澤香菜(キャラ声)、東山奈央(キャラ声)、どうぶつビスケッツ etc..

そして、訪問記恒例として、ぐっちょんさんが思う己の求める音(テーマ)について、
頂いた文章をそのまま以下に記述します。


「ぐっちょんさんが思う己の求める音(テーマ)」
機器の見た目にこだわる!
部屋として他のインテリアとの調和にこだわる!
オーディオ的な基本性能は、ほどほどに追及しつつ、音像系と音場系のバランスはどっちつかずのニュートラルを目指し、余韻は多めだけど、余韻の消え方を自然に、温度感はニュートラルだけど、ほんのり温もりを感じられるようなナチュラルで、柔らかく、耳あたりの良い感じを目指しています。 今後の目標は、声の下の方を出るようにして、演奏者の思いが伝わるような、心に響いてくれるような情熱感を出したいです。



全体のまとめ:
一行目の見た目について。これは部屋へ入って直ぐにわかりました。
スピーカや機器、家具が部屋との色の調和が取れており一体感があります。
この感じはkomugiさんのお宅へお邪魔した時の同じ印象です。
ぐっちょんさんの所は天然木を使ったスピーカや家具を基調に、機器はシルバーで統一しています。
音楽を聴く前に見とれてしまい只管写真を取っていました。(最後にギャラリーとして載せます)
今は音と生活を最優先に部屋を弄っていますが、最終的にはオーディオシステムと部屋との調和が取れた部屋を私も作っていきたいと思いました。
音に関してですが、今回は全体的に思ったことをストレートに書いていると思います。
それはひとえにアニソンを最近はメインで聴いていると、いつも伺っていたので自然とそこを意識した聴き方になっていたからです。
毎度訪問記は私の好みをベースに主観的に、最近は同じ曲を色んなところで聴いてその印象の違いを含めて書くようにしています。
こういった訪問記が書けるのは、訪問先のオーナー様の寛大な心あってこそのものです。
ですので、今後もこのスタンスを継続し色んなお宅を訪問し、文章として残していけたらと思います。
最後に、ぐっちょんさんには毎度好奇心を掻き立てられます。
何故なら、彼は1つのことに対して先ずは試してみよう、わからないなら調べてみようと非常に前向きでそして思い立ったら即実践しているからです。
この行動力は同じ趣味をするものとして、尊敬の念を抱くばかりです。
今年明けから落ち着いて音楽に浸っている拙宅ではありますが、これを気に改めて自分の求める音楽の形とは?と自分へ問いたいと思いまいした。
オフ以外でなく、普段の会話で常に良い刺激を与えてくれるぐっちょんさんへ感謝を申し上げると共に、更なる調和の取れたオーディオルーム、そして求める音を奏でるオーディオシステム実現を願い、本訪問記の結びとします。

・ブログ主撮影Venom-manの館

写真 2017-05-06 12 49 50
・正面から見たセレナーデ

写真 2017-05-06 13 05 16
・ペナイディオシンボル

写真 2017-05-06 12 56 43
・窓側から見たスピーカ

写真 2017-05-06 12 57 01
・窓側から見た配線像

写真 2017-05-06 14 57 55
・リスニングポジションから見た所

写真 2017-05-06 15 26 25
・昼過ぎの光景1

写真 2017-05-06 15 26 39
・昼過ぎの光景2

写真 2017-05-06 14 01 52
・昼過ぎの光景3

写真 2017-05-06 15 27 01
・昼過ぎのV70SE 1

写真 2017-05-06 15 30 25
・昼過ぎのV70SE 2

写真 2017-05-06 15 27 41
・ローアングルのセレナーデ

写真 2017-05-06 16 48 51
・おやつにマカロン

写真 2017-05-06 18 34 59
・夕暮のセレナーデ

おまけ:
写真 2017-05-07 8 34 48
けいすおじさま撮影

おしまい
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avcat O氏邸訪問記

新年最初の投稿になります。
本年も当ブログをよろしくお願いします!


今回は昨年12月頭に、exorion邸へ訪問した際にご一緒したavcat(audio&visual catalog アブキャット)の運営者であるO氏の所に訪問しました。

システム全体
・システム全体像(撮影者:NOSさん)

訪問は今月頭になります。
場所は静岡ということで行きは新幹線で向かいました。
訪問前からシステムの詳細は把握していたので、Vivaldiシステムが大好きなNOSさんをお誘いしました。また、去年夏に訪問したNOSさんの後輩に当たるせれっしょんさんも同行して3人で訪問しています。

まず、機材及びケーブル構成について
●avcat webmaster’s System

・CD/SACD Transport: dCS Vivaldi Transport
 - MIT Magnum AC1(電源ケーブル)
  - MIT Z-STABILIZER(電源コンディショナー)
  - electraglide epiphany(電源ケーブル)

・DAC: dCS Vivaldi DAC
 - Transparent Powerlink XL 3 Network BOX(電源ケーブル)

・Upsampler/Network Transport: dCS Vivaldi Upsampler
 - Transparent Powerlink XL 3 Network BOX(電源ケーブル)

・Clock: dCS Vivaldi Clock
 - JPS LAbs Digital AC(電源ケーブル)

・Network Transport: Sforzart DST-01
 - MIT Magnum AC1(電源ケーブル)
  - MIT Z-STABILIZER(電源コンディショナー)
  - electraglide epiphany(電源ケーブル)

・NAS: QNAP TS-119

・PreAmplifier: VIOLA Spirito
 - Siltech SPO12M(電源ケーブル)
  - MIT Z-STABILIZER(電源コンディショナー)
  - ESOTERIC PC8100(電源ケーブル)

・PowerAmplifier: VIOLA Bravo 4BOX
 - Transparent PLMM 20A×2(電源ケーブル)

・Speaker: YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional ( Sonja XV Passive upgrade )
 - 高域: Siltech LS-188 MK2 3.0m
 - 中域: Siltech LS-188 MK2 3.0m
 - 低域: Siltech LS-188 MK2 2.0m

・Rack:TAOC CS-5D(棚板:BDR THE SHELF)

・Cable:
<DAC to PreAmplifier>
 - MIT OLACLE V1.1 XLR 1.5m
 - Nordost Valhalla XLR 1.0m(予備)

<PreAmplifier to PowerAmplifier>
 - Crystal Cable Reference XLR 6.0m×2
 - MIT OLACLE V1.1 9.0m(予備)
 - MIT MAGNUM M1 6.0m(予備)

<Transport to DAC>
 - Siltech GOLDEN REDGE AES/EBU×2(Dual AES/EBU)

<Upsampler to DAC>
 - Siltech GOLDEN REDGE AES/EBU×2(Dual AES/EBU)

<NetworkTransport to Upsampler>
 - Siltech GOLDEN REDGE AES/EBU

<NetworkTransport to DAC>
 - Siltech GOLDEN REDGE RCA

<Clock to DAC>
 - 44.1KHz: Nordost Valhalla Digital BNC
 - 48KHz: Nordost Valhalla Digital BNC

<Clock to Transport>
 - Cardas Clear Digital BNC

<Clock to Upsampler>
 - 44.1KHz: Cardas Clear Digital BNC
 - 48KHz: Cardas Clear Digital BNC

<Network Transport to DAC Clock>
 - Siltech GOLDEN REDGE BNC
 - Nordost SilverShadow BNC

スピーカとパワーアンプ
・スピーカとパワーアンプ(撮影者:NOSさん)

プリとプレイヤ、その他
・プリアンプとVivaldiフルシステム、sfzのNWトランスポート(撮影者:NOSさん)

・オーディオルームについて:
ホームシアター向けの音響施工をYAMAHAによって施されています。
また、重量級アンプのBravoやYGのSpeakerにも耐えうる強固な床になっています。
広さは約8畳で、部屋の響きは少なく、デッド方向に振られていると感じました。
天井
・天井(撮影者:ブログ主)

側面壁
・側面の壁(撮影者:ブログ主)

掛けた持ち込みソースは3人共CDになります。
今回は人数が多いこともあり、NOSさんからスムーズに聴くための提案をもらいました。
その提案とは、komugiさん方式で聴こうとのこと。
※komugiさん方式とは:1人あたり一度にかける曲が2曲まで。

この方式のおかげで終了までスムーズに聴くことが出来ました。


初めは、O氏が数曲選んで聴かせてもらいましたが、曲名を控え忘れたので、自分で掛けたソースをメインに書いていきたいと思います。

私が持ち込んだソース10枚の中から4曲をピックアップして書きます。

1曲目: 花澤香菜「こきゅうとす」より『こきゅうとす』
2-こきゅうとす

この曲のポイントは以下の通り、
・打ち込みの3次元的な音像展開
・豊かな色彩表現
・空間を埋め尽くす密度の高い情報量
・ボーカルの声質表現

感想:
聴こえてきたのは、曲の始まりの背景が非常に静かで、ただ静かなのではなく、情報で埋め尽くされた黒い背景を見ているようでした。サウンドステージの展開は奥域方向に広く、音が前に飛んで来る感じはありません。中低域が膨らみやすいドラムは、全く膨らまず滲むこともなく、ボーカルと楽器をしっかりと分解し、一音一音の音階が明瞭に表現されています。
一音の漏れも無いようなこれでもかと振り絞って出してくる情報量と後方に広大な空間を微細に分解された情報で埋め尽くすような感じは他のシステムでは聴いたことが無い体験でした。
気になった点としては、exorion邸では感じられた打ち込みやボーカルの立体感は薄めで、情報量の面で襲いかかってくるような平面的に感じられました。また、ボーカルの口元(音像の焦点)がフォーカスし難いと感じられました。 私的に思った要因としては、リスニングポジションとツィーターの高さ、正面のスクリーンの影響があると思いました。
ポイントの1つであるボーカルの声質については、生々しさよりもこの曲でボーカルに掛けているエフェクトを忠実に再現し、透明感と空気感溢れるボーカルでした。また、音の消え際が静かであるものの、余韻が長く感じる部分がありました。

2曲目: 七転福音 (CV.福沙奈恵)/クラリオン (CV.沼倉愛美) 「LoSe±CoNtRoL」より『LoSe±CoNtRoL』
losecontrol.jpg

去年のアニソンの中で良質ソースと思った一曲です。
この曲のポイントは以下の通り、
・広大なサウンドステージ
・ピンポイント定位
・キャラクターのニュアンス表現
・空間の情景描写
・スピード感の揃った音 ※ハイスピード
・ボーカルの立体感
・色彩豊か電子音

<この曲が良く歌ったと感じられる時>
「全身義体である福音(七転福音)と猫耳を装着した戦闘用アンドロイドのクラリン(クラリオン)が自身のアバターで電脳空間を巡る様が浮かび上がってくる感じ。電脳空間という先の見えない広大で、莫大な情報量の海の中を高速で移動するような感じ。そしてなにより、福音とクラリンというこれでもかと可愛さを詰めたキャラクター達の可愛い様を感じ取って欲しい。」
トラック3と4のRemixを施したソロver.も必聴です♪

感想:
上から下までスピードの揃った音は、この曲の躍動感を遅れなく伝えられており、曲の終わりまで揃っている音は初体験でした。そして、電子音の音階の変わる様子も明瞭に聴こえてきて、カラフルでした。まさに電脳空間がその場に見えるような、遅れの無い、高速で飛び交うロスの無い様々な情報と先の見えない広大なサウンドステージが展開されており、この再現性の高さには驚きました。他の曲ではセンターボーカルの音像定位に甘さを感じましたが、この曲の場合、左右後方に定位するので問題は有りませんでした。滲むことのない輪郭と焦点がピタリとあった音像は、頭身代で立つネネとクラリオンが見えてくるようでした。
特にサビの部分では、二人が電脳空間を巡る様が見えるような情景が浮かんでくるようでした。
また、福音の明るさと可愛さ、クラリン(クラリオン)の冷静さと落ち着きがニュアンスとしてしっかりと表現されていました。この曲のポイントを見事に抑えた、私が理想とする歌い方を聴くことが出来ました。

3曲目: プラズマジカ「ハートをRock!!」より『ハートをRock!!』
ハートをROCK!!

この曲のポイントは以下の通り、
・楽器毎に、空間に配置される
・キャラクター4人のニュアンス表現
・OP映像が浮かんできそうな躍動感
・サビ時の合いの手の表現
・ボーカル4人が並ぶような定位感
・楽器のアグレッシブでノリの良い感じ(メリハリ、前に飛んでくる感じ)

感想:
どの曲を聴いても共通な部分として、極めて高い分離感と解像感による音の被りや滲みが無いのは良い点ですが、サウンドステージがSPの内側にこぢんまりと形成され、平面的で窮屈さを感じました。楽器とボーカルが一直線上に引っ込んで並んでおり、分離はされていても前後左右に配置されているような立体感は感じられなかったです。また、ボリュームを上げると滲みがない分ボーカルの粗さが中高域のピーク感としてキツさを感じました。聴きたいキャラクター毎のニュアンスよりもキツさが先に来てしまい、途中でボリュームを下げました。
楽器やボーカルが出て欲しい時に出てこず、キレは良いものの張りや厚みが不足しており、線が細く聴こえました。最後に、定位しているとは言い難く、情報量の面でぶたれるような聴こえ方と思いました。
この曲を聴いて、ソースに厳しいシステムだと思いました。
ストレートに感じたことを書いていますが、これが本来のソースの質なのかと言われると部分的にはそうとも言えますが、ストレスを感じさせる要素の『補正』と『アレンジ』が足りていないと思いました。


4曲目: 田村ゆかり「Love parade」より『追い風』
Love parade

私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
この曲のポイントは以下の通り、
・サウンドステージは聴き手の後ろを含めて形成される
・前後左右、上下においての音の回り具合
・聴き手の後方に浮かび上がる実体感のあるドア
・ボーカルの後ろの上方から下へ落ちる水滴の質感と落ちた際の広がり方
・当時の声の若さ、質感の表現
・高域は空間に漂わせつつも広がっていく感じ、低域は空間を震わし重圧をもって広がる。
・これらを両立させ部屋全体を満たす

感想:
音の周り具合は縦長の部屋なので包み込まれるようなサウンドステージではありませんが、リスニングポジション後方に定位する音は極めて明瞭でリアルでした。システムのクオリティ的により広い部屋だと、実寸台のドアが後方に現れるでは?と思いました。ボーカルの後ろ上方から落ちる水滴の質感と広がり方については、もう少し瑞々しさが欲しいと感じつつも、落ちてからスーッと消えるまでの広がり方は素晴らしいと感じました。声の質感については、若々しさや瑞々しさよりも美音寄りの小奇麗な感じでイメージとは異なりました。
音の充実感は、SP後方に関しては微細にまで分解された膨大な情報量でサウンドステージが満たされていましたが、音が聴き手後方に来る時以外前に出てこないので、スピーカとリスニングポジションの間は音の充実感が薄いように感じられました。

次に、上流を変えての比較試聴で感じたことを書きます。
※あくまで、ソースに対する聴こえ方の感想であり、使用機器の悪い部分や批判では無いことを予め書いておきます。

比較する曲:キャロル・マールス・ディーンハイム(CV:水瀬いのり) 「戦姫絶唱シンフォギアGXキャラクターソング8」より『殲琴・ダウルダブラ』
ダウルダヴラ

比較する機器:
・Vivaldi Transport(CD/SACD Transport) - CDソース
・Vivaldi Upsampler(Network Transport) - データソース
・Sforzart DST-01(Network Transport) - データソース

トランスポートとアップサンプラー
・上:Upsampler、下:Transport(撮影者:NOSさん)

DST-01
・DST-01(撮影者:NOSさん、トリミング:ブログ主)

・Vivaldi Transport(CD/SACD Transport)
感想(箇条書き):
・良い点:
ボーカルとバックコーラスの分離が良い
ボーカルとコーラスが前後感良く並ぶ
サウンドステージは後方に広く、スピーカの外側後方まで広がる
低域がダマにならず、音階が明瞭に刻まれる
キツく感じさせないバランスが絶妙(耳あたりが良い)

・気になった点:
低域の力感と張りが不足し、線が細く聴こえる
ボーカルの線が細めで実体感が薄い

・Vivaldi Upsampler(Network Transport)
・良い点:
力感や張りが出る
厚みが出たことにより、実体感が増す

・気になった点:
サウンドステージがスピーカの外側まで広がらない(スピーカの間まで)
ボーカルが堅く、キツく聴こえる(中高域のピーク感)

・Sforzart DST-01(Network Transport)
・良い点:
3つの中では一番ボーカルに厚みと深みがある(実体感がある)
低域の重圧感と力感が出る

・気になった点:
3つの中では一番、ボーカルが硬くキツい(中高域にピーク感がある)
上のレンジのバランスが悪く聴こえる
中低域から低域にかけての階調が甘くなる
分解しきれず、ダマ感が出る

まとめ:
3つの中ではトランスポートを「Vivaldi Transport」にした時が一番バランス良く、基本性能も高く聴こえました。
この比較で、上流の重要性を改めて痛感しました。


最後に、今回は複数人で訪問したということで、NOSさんのソースをかけている際に感じたことを含めて、レビューのまとめとして「avcat O氏邸のシステムはどんな音なのか?」について箇条書きにしていこうと思います。((
(彼が掛けていたソースは主に、ダイナミックオーディオ5555の7Fの川又さんのReferenceソースや自身のReferenceとする「Jackie Evancho」です。)

・ソースの質の良さを十二分に引き出す圧倒的な情報量と質感表現(生々しさ)、レンジ感
・全く滲まない極めて高い明瞭性
・上から下(極低域)まで曖昧さのない解像感と音階表現
・立ち上がりと立ち下がりに遅れのないスピード感
・極低域で空間を震わしながらも、音像が肥大化しない定位感(低音楽器の再現力)
・前後左右の奥域方向に広大なサウンドステージ
・キツいと感じないギリギリを狙った耳あたりの良さと上方向のレンジ感


訪問記恒例として、avcat O氏が思う己の求める音(テーマ)について、
(頂いた文章をそのまま以下に記述します。)

「O氏が思う己の求める音(テーマ)」
・オーディオ的に両立が困難な音の要素の高次元での両立実現
・すべての帯域で音のタイミングが高速状態で一致すると共に、階調、解像、定位、質感が混濁なくとれること。
・音量による音の破綻がないこと。
・部屋の狭さによる阻害がなければ、スピーカーの存在を全く感じさせない分離感と奥行き、横幅、縦方向の空間表現



全体のまとめ:
O氏が求める音をしっかりと持ち込んだソースや掛けて下さったソースで感じることが出来ました。
また、今まで体験したことのない音も多く、その中でも低域から極低域にかけての階調能力は異次元と感じる体験でした。
もう一点上げるとするならば、音のタイミングのズレの無さです。これにより極めて高い明瞭性と階調(リズム感)の良さを感じられました。
O氏のシステムからは私が聴くソースにも重要、必要と思う要素が多く詰まっており、大変勉強になりました。
今回の訪問では、改めて私が聴くソースというのは、ハイエンドで鳴らす場合は+αのアプローチが必要だと感じながらも、基本性能(情報量、レンジ感、階調表現、スピード感等)は高いに越したことはないと思いました。
そして、再度オーディオの面白さや難しさを感じることが出来る充実した訪問オフでした。
O氏は「とにかく、まずは出来る限り聴け」を元に膨大な時間を経て、数多くのシステム、製品(スピーカ、機器、ケーブル等)を聴いてきたそうです。
メーカや製品、オーディオに対する知識量は、場数を踏む多さが裏付けとなっているとお話をしている時に感じました。
その経験の中で、多くの機器を聴き、自身のシステムに導入して試行錯誤をしていくことで、機器やケーブルを選択し、自身のオーディオ(音)を確立していったのだと思いました。
やはり、自身のオーディオがしっかりしている人のシステムは音としての説得力が違うと思いました。
新年1回目の訪問オフから、大変有意義な一日を送らせて頂いたavcat O氏に感謝を申し上げると共に、今後更なる高みを実現出来ることを願い、本訪問記の結びとします。

おまけ:
夕方に当初の予定通り、同じ静岡県内にある他のユーザさん(ここではH氏とお呼びします)のお宅へ訪問しました。
メインスピーカはなんと!
『Apogee DIVA』
全面平面型スピーカを聴くのは初体験。。
主にボーカルものとオーケストラ、ドラムスを聴きましたが、どれも初めて聴く音でした。
大型平面スピーカから放たれる低域は今まで聴いたことのあるどのスピーカとも異なっていました。
ドラムの質感やオーケストラのスケール感の衝撃は克明に耳へ刻み込まれました。
また、女性ボーカルの表現力はその名の通り女神(DIVA)の如く、美しさと実体感でした。
このスピーカを終着点にする方の気持ちもわかりました。
一日で初体験の多くの音を聴けたのは、今後の自分のオーディオへ大きな影響、やる気を掻き立てる素晴らしい経験になりました。

『NOSさん撮影集』

・YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional
YG

・VIOLA Bravo 4BOX
BRAVO 4BOX

・VIOLA Bravo 4BOX & YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional No.1
広角

・VIOLA Bravo 4BOX & YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional No.2
システム正面2

・VIOLA Bravo 4BOX & YG Acoustics Anat 3 Signature Reference Professional No.3
システム正面

・dCS Vivaldi Upsampler & Transport No.1
トランスポートとアップサンプラー1

・dCS Vivaldi Upsampler & Transport No.2
トランスポートとアップサンプラー2

・dCS Vivaldi Upsampler & Transport & DAC
トランスポートとアップサンプラーとDAC

exorion邸訪問記その3

3回目の訪問記となります。
(正しくは5回目?の訪問となります)
※各回システムがある程度煮詰まった時点で書いています。
IMG_5553.jpg

前回の訪問記はこちら

まず、大きく変更された部分を列挙していきます。
・レイアウトの変更(詳しくは画像で)
・ルームチューニングの実施
・各コンポーネントの導入
・ラック及び電源の強化

次に、機材及びケーブル構成について、
※赤字が変更または新たに導入された部分

・CDP:Metronome Technologie T2i Signature (120V)
 - Jorma Design Prime Power(電源ケーブル)

・プリアンプ:Spectral DMC-30SS Series2 (120V)
 - Crystal Cable Absolute Dream Power(電源ケーブル)

・パワーアンプ:Spectral DMA-200S Series2 (100V)
 - Stage iii Concepts Leviathan Statement Audio Power(電源ケーブル)
 ※BMI Cables Oceanic Statementから変更

・スピーカー:Magico Q3
 - Crystal Cable Absolute Dream (SPケーブル)
 ※Stage iii Concepts A.S.P. Reference Mantikorからの変更

・ステップアップトランス:CSE TX-2000XN(100V->117V)
 ※CSE ST-500からの変更
 - Transparent Audio Opus Power(電源ケーブル)
 - CDP及びプリアンプに使用

・電源タップ:J1 project PT6PL(Tuning by Brise Audio)
 - K racing audio design Device 1SE(電源ケーブル)
 - パワーアンプに使用

・ラック: Andante Largo Rigid Tower 684 Black
 ※QUADRASPIRE Q4Dからの変更
 - パワーアンプ以外に使用
 - 各機器の下にFuhlenCoordinate FB-FA455を使用

・オーディオボード:finite elemente Pagode“Signature”Platform
 ※FuhlenCoordinate FB-FA455からの変更
 - パワーアンプに使用

・インターコネクト
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(CDP→プリアンプ)
 ※Nordost Valhalla RCAからの変更
 - MIT Oracle MA-X2 RCA(プリアンプ→パワーアンプ)

ルームチューニング材:
Vicoustic
 - Flexi Wood A50 x8枚
 - Wave Wood x22枚
 - Cinema Round x2枚

IMG_5555.jpg
IMG_5559.jpg
IMG_5561.jpg
IMG_5563.jpg
IMG_5556.jpg

まず、曲ごとのレビューの前に、今回の大きな変更点である
・レイアウトの変更
・ルームチューニングの実施
・各コンポーネントの導入
・ラック及び電源の強化
これらを行ったことでどのような変化があったのかを書いていこうと思います。

「レイアウト変更」について
2回目の訪問記までは部屋を横に使うレイアウトになっており、SPとリスナーまでの距離が近く、
後ろの壁にSPを近い状態でした。
傾向としては、
直接音重視で間接音が少ない(余韻や広がり)
音場表現よりも音像表現。

レイアウト変更後は部屋を縦に使うレイアウトになっており、SPとリスナーまでの距離が離れ、
後ろの壁とSPの間に空間を持たせています。
傾向としては、
前後におけるサウンドステージの広がりと奥域がよく出るようになったことです。

しかし、変更当初は前回までのプラス面である、
・音がしっかり前に飛んでくる
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か

これらの点が尽く感じにくくなる状態に陥いってました。
具体的には、
本来のMAGICOのネガティブな特徴である音が遠く前に出てこない(音像が引っ込む)
部屋が広い分、間接音が圧倒的に増え、距離感と定位感が散漫になる。
直接音が減り、聴かせたい所以外が多く耳に入ってくる。(付帯音、不要な余韻)
ボーカルにライブな部屋特有のエコー感が乗り、質感が悪くなる。
コンプ音特有の膨らみの制御が甘くなり、抜けが悪く感じる。

何故、そういった状況に陥ったかというとこの時点ではルームチューニングが一切行われていなかったからです。
SPのセッティングが甘いのでは?という意見も有るかもしれませんが、多少の改善はあっても根本的な改善にはならないと思っています。
初めに3回目の訪問記ではあるが、実際はその間に何度かお邪魔させて頂いています。全てを書かなかったのはこういった状況に陥っていたことも理由の1つです。
改めて、ルームチューニング(アコースティック)が施されているという前提がない限り、広さは正義とは言えないと実感しました。
むしろ、悩みの種が増大して苦労されるのでは?と思っています。

「ルームチューニングの実施」について
今回は実施前の段階でexorionさんとどのように施していくかを相談しました。
実際に部屋の図面とSPや機材配置を考慮しながら考えました。
主にチューニング剤として用いるのは、海外ではオーディオルームにも導入実績が高いVicousticです。
まず、ライブな部屋を弱デッド方向にしていくために吸音パネルを主としたパネルを複数発注しました。
はじめは、相談の段階で作成した一次反射や各コーナーの音篭もり対策のパネル配置でしたが、最終的には実際に音を聴きながら調整していく段階で変更されました。
この点については彼自身が、追い込んでいったものになります。

前置きが長くなりましが、今回訪問した際に部屋に入って感じたことを書きます。
入って直ぐに感じるのは、対策された部屋特有の静かさです。
会話の声が変に響かず、明瞭ではっきりと聴こえます。
レイアウト変更当初のライブな感じ、エコー感は無くなっていました。

では、変更後に陥ったマイナス面でどの部分が改善されたかを書いていきます。
余分な間接音が調整され、距離感と定位感が散漫にならなくなり、ある程度直接音も感じられるようになりました。
一番気になっていたボーカルのエコー感は無くなり、質感の悪さが解消されました。
また、コンプ音のコントロールがされて、膨らみや抜けの悪さも改善されていました。

しかし、この時点ではMAGICOのネガティブな特徴である音が遠い部分は改善されませんでした。
ボーカルが遠く後ろの壁にめり込むようになっていたとメッセージで伺っています。

「各コンポーネントの導入」について
この部分に関しては導入したものごとに書いていきます。(順番通り)
・MIT Oracle MA-X2 Interconnect(CDP→プリアンプ)
今回の訪問前に、変更前のNordost Valhallaと比較を行いました。
結果としては圧倒的とも言えるものでした。
Valhallaってこんなに低域が緩く、曖昧だったの?と驚きました。
また、ボーカルに乗る特有の癖も比べると気になりました。
情報量、レンジ感などといった基本性能においても軽く凌駕していました。
MA-X2については前に拙宅での試聴記をまとめているのでそちらをご覧ください。
MIT Oracle MA-X2 (MA-X Rev2)試聴記はこちら

・Crystal Cable Absolute Dream (SPケーブル) ※以下、AD
彼のシステムでは2本目となるAD。おそらくスピーカケーブルの国内ユーザとしては初となります。
1本目は電源に、2本目はラインという異なる導入場所でどのような変化があるのか、モノの注文をした連絡を受けた時から楽しみでした。
聴いたタイミングとしては今回の訪問が初となります。
感想としては、電源ケーブル以上の効果に驚きました。
まず、ボーカルが遠く後ろの壁にめり込むようになっていた点については見事に改善されていました。
ADとDLPの真骨頂である音像の輪郭をくっきりカラフルに出し実体感を高める部分が電源ケーブル以上に出ていました。
また、全体域に渡る切れの良さとハイスピードな感じも健在でした。
そして、前回まで使用していたStage iii Mantikorよりも音数が多く、音で空間を満たしてきました。
詳しく書いていくとキリがないので、今回の訪問前のおまけで書く予定の「弩級SPケーブル3種聴き比べ」にてもう少し書いていこうと思います。

・Stage iii Concepts Leviathan Statement Audio Power(電源ケーブル)
こちらもおそらく国内初となります。
今回の訪問前にCablefanのオーナーであるロメオさんよりお借りして試聴した際の感想を書いていきます。
(厳密には国内でセカンドオーナーになります)
試聴の際は、変更前に使用していたBMI Cables Oceanic Statement(以下、Oceanic)との比較を行いました。
差は歴然でした。Oceanicを見た目と音の両方で小魚扱いする有様。
特質すべきは、音の落ち着き具合と違和感の無い質感表現です。
また、非常に安定感もあり、ドンと構える実体感のあるボーカルはOceanicでは比べ物になりません。

Crystal Cable(AD)とStage iii Concepts(Leviathan)において、ボーカル表現の「明」と「暗」のトップとも言える両者の組み合わせは凄まじいです。

「ラック及び電源の強化」について
実際に聴き比べていないので割愛します。

それでは、ソースごとのレビューに移ります。
前回同様、メインの再生機器がCDPのため、持ち込みソースはCDになります。
レビューはexorionさんの方で掛けたソース47曲の中から5曲と私が掛けたソース8曲の中から4曲を書いていきます。

まず初めに彼が掛けた曲の中から5曲をピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: 水樹奈々「SMASHING ANTHEMS」より『Glourious Break』
SMASHING ANTHEMS

感想:
レイアウト変更とルームチューニングによる効果が如実に現れた一曲です。
彼の所で聴く水樹奈々はとにかく素晴らしい歌いっぷりですが、レイアウト変更前を超える部分を感じることが出来ました。
それはステージ展開とスケール感です。
バックにオーケストラ、その前に立つボーカルという感じですが、このオーケストラの表現力が変更前とは比べ物にならないくらい良くなっていました。
広大なサウンドステージの中にどっしり構えるオーケストラを見渡すことができ、音圧となって前へ伝わってきます。
そして、オーケストラの表現力に負けることなく、ボーカルがしっかりと主張してきます。 
決して交じり合わないということは無く、絶妙な調和(一体感)をもって聴こえてきます。
曲の終わりまで、部屋の空気感が変わっていることがわかります。
終わった後には思わず拍手をしたくなるような情に訴えかけてくる音でした。

2曲目: 鈴木このみ「Beat Your Heart」より『Beat Your Heart』
Beat Your Heart

感想:
現代アニソンにおける消化不良要素を多く満たした一曲になります。
特にドラム捌きとボーカル表現に注目して聴くことが多いです。
これも、レイアウト変更とルームチューニング後の方が良いと感じました。
特にフロア型でこの曲をコントロールするのは至難の業だと思っています。
しかし、彼の所ではMAGICOのずば抜けた基本性能やMA-X2とLeviathanのようなコントロールを得意とするコンポーネントによって徹底的に消化不良要素を潰していきます。
なので、ストレスを感じさせず曲の良さが引き立ちます。
特にドラム捌きはハイスピードに空間を震わしながら、重圧となって体に襲いかかってきます。
中低域以降の量感や情報量が非常に多いソースなので、コントロール不足だとボーカルが行方不明になってしまいますが、そんなことも無く明瞭で張りがあり実体感を持ちながら歌わせてきます。
全体的に情報量過多なソースなので空間に余裕が出来た今のほうがよりストレスを感じさせず聴くことが出来ると思いました。

※消化不良要素については別のトピックスにてまとめているのでそちらをご覧ください。

3曲目: 小木曽雪菜(米澤円)「WHITE ALBUM2 Original Soundtrack ~setsuna~」より『届かない恋 Valentine Live』
WHITE ALBUM2 Original Soundtrack ~setsuna~

感想:
アコースティックギターとボーカルというシンプルな構成の曲になります。
ギターから始まる部分で鳥肌が立ちました。
奏者が右後方に見えてきて、一音一音が明瞭で分厚く、思わず「何だこの生々しい実体感は!」と声を出してしまいました。
凄いのはギターだけでなく、ボーカル表現も凄まじかったです。
空間全てを満たす余韻と浸透力、体の芯まで染みてくる感じです。
ここでも「何だこの生々しい実体感は!」と。。
広めの静かな部屋で自分のためだけに目の前で歌ってくるような錯覚を起こしそうな音に私は固まって聴いていました。

4曲目: 暁切歌(茅野愛衣)、月読調(南條愛乃)「戦姫絶唱シンフォギアG 第6巻 BONUS CD オリジナルサウンドトラック6」より『Edge Works of Godess ZABABA』
戦姫絶唱シンフォギアG 第6巻 BONUS CD オリジナルサウンドトラック6

感想:
まずこの曲を歌わせるポイントを書いていきます。
スピード感の異なるツインボーカルを、ずれを感じさせずまとまりを持たせながら歌わせる。
この時に、キャラクターごとのイメージや声の質感を損なわせないことも重要になります。
声質とイメージとしては、暁切歌(茅野愛衣)は声が低めで生意気な感じ、月読調(南條愛乃)は声が少し高めで大人ぶっている感じを出して欲しい。
更に、ボーカルだけに気を取られて他を疎かにすると途端にキツくなったり、消化不良要素が目立ちストレスマッハになったりします。
では、実際の音はどうだったかというと見事に歌っていました。特にツインボーカルの掛け合いが素晴らしかったです。
敵同士の掛け合いではなく、仲間としてお互いの個性を全面に出しつつも助け合うような掛け合いを感じることが出来ました。
劇中の戦闘シーンが見えてくるような熱く勢いのあるボーカルに気分を向上させていました。

5曲目: Girls Dead Monster「Angel Beats! PERFECT Vocal Collection」より『Alchemy(Yui ver)』
Angel Beats! PERFECT Vocal Collection

感想:
今回数多くの曲を聴いた中で最も衝撃を受けた一曲になります。
まず、結論から申し上げるとボーカルに釘付けになりました。
このボーカル表現はレイアウト変更前に感じた時と同じです。
具体的には、前後感がはっきりしている状態で、やたら生々しい実体感を帯びたボーカルが目の前に浮かび上がって来て、「私の歌を聴け!」 と言わんばかりに迫ってきます。
先ほど、書きましたが質感や色彩表現は変更前を軽く。凌駕しており、とにかく聴いていて違和感がありません。より釘付けにされる要因の一つだと思います。
そして、今回は空間表現が飛躍的に良くなっているおかげで立体的で広大な空間を感じる事ができます。
勿論、各楽器についても実体感を帯びながら熱い演奏を展開してくれます。
一時は、レイアウト変更前の音は偶然の産物かと思われましたが、この曲を聴いて確信しました。
「あれは偶然でなく、再現性はある」と。

次に私が掛けた曲についてレビューを行います。
4曲ピックアップ(掛けた順不同)。

1曲目: 井口裕香「Hey World」より『Hey World』
Hey World

感想:
アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のOPテーマ曲になります。
ドラム捌きや弾け具合とボーカル表現を主に聴いています。
最近ではSISさんの方でselect DACを試聴した際にもかけた曲です。
ドラムは厚みとスピード感重視で抜け良くリリースされていくのが理想です。
ボーカルは上の繊細さと広がり、優しくも力強い感じが伝わってきて欲しいです。
音を聴いてみて、中低域当たりに少し緩さまたは膨らみを感じ抜けがもう少し良いとスピード感も揃ってよく聴こえると思いました。
ボーカルについてはイメージ通りで、Q3のレンジの広さとAD 2本のボーカル表現が生きていると感じました。

2曲目: プラズマジカ「プラズマジカル☆ミュージカル」より『プラズマジカル☆ミュージカル』
プラズマジカル☆ミュージカル

感想:
コミックマーケット90のポニーキャニオンブース限定で販売されたCDになります。
エイプリルフールの日限定で公開されたイラスト「魔法少女プラズマジカ」の主題歌を勢いで作っちゃいました!という「え?ネタじゃなかったの?」と驚かされました(笑)
聴きどころとしては、いかに楽しく聴けるかどうかです(抽象的)
途中、左右にパン振りされたキャラクター達の自己紹介が入るのですが、その時に聴いている方がこっ恥ずかしい気持ちになれば更に良いです!
聴いてみて、非常に楽しめました!
途中、思わず口が緩んでニンマリしそうな所も。
初めてこの曲を聴いたexorionさんも楽しんでくれたようでホッとしました(笑)

3曲目: 田村ゆかり「Fantastic future」より『Fantastic future』
Fantastic future

感想:
私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
くどいようですがいつものやつを引用します。

鳴らない所の音の特徴を箇条書きで書いていきます。
・音圧の高さが目立ち、音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたつき膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

前回同様、音の捌き具合に関しては申し分なく、広大で立体的なサウンドステージの中を音で満たしてくれる感じは前回以上でした。
気になったのは三点。
捌き具合に問題はないと書きましたが、ほんの少しだけ「Hey World」で感じた部分がこの曲でも感じられました。
もう一点は声の質感で、少しエフェクトが掛かった感じが表面に出てきてしまっているのが気になりました。
私としてはゴリゴリにかけたエフェクトを剥がしつつも後ろに隠し目立たせないようにすると、歌いっぷりの良さが光ると思いました。
最後もやはりボーカルで、少し口が大きくなる傾向と定位が曖昧になる感じが気になりました。

4曲目: 田村ゆかり「Love parade」より『追い風』
Love parade

感想:
私の2曲あるReferenceのうちの一曲になります。
こちらがメインのReferenceですが、訪問記のレビューで出てくるのは初めてとなります。
聴くときのポイントを箇条書きしていきます。
・サウンドステージは聴き手の後ろを含めて形成される
・前後左右、上下においての音の回り具合
・聴き手の左後方に浮かび上がる実体感のあるドア
・ボーカルの後ろの上方から下へ落ちる水滴の質感と落ちた際の広がり方
・当時の声の若さ、質感の表現
・高域は空間に漂わせつつも広がっていく感じ、低域は空間を震わし重圧をもって広がる。
・これらを両立させ部屋全体を満たす

聴いてみて、うちのシステムでは逆立ちしても出ない部分を出してきました。
それは最後の項目です。
うちのブックシェルフスピーカーでは低域のレンジ感や質感においてこの項目を達成することが出来ませんでしたが、彼の所では見事に出ていました。
曲の始め部分で天井と床からこちらへ押し寄せてくる、しかし攻撃的ではなく穏やかに包み込んでくる包容力にやられました。
他の項目についても難なく出してきており、唯一気になった点としては、水滴の質感でした。
イメージとしてはスポットライトを水滴が落ちる部分に照らしているようで少し明るいと感じました。
もう少し影というか暗さも出てくると更に良いと感じました。
ボーカルや空間に出現するドアの実体感も素晴らしくその際に私は頭の悪いコメントをしてしまいました(笑)
「後ろのドアに芯が出た!」
彼のシステムで後ろのホンモノに近いドアが出現する日も近いと思います。


彼から頂いた曲のセットリストがありますので、以下に記述します。
※曲順不同

01.絶対零度θノヴァティック(ワルキューレ)
02.破滅の純情(ワルキューレ)
03.流離 ~SASURAI~(徒然なる操り霧幻庵)
04.儚い恋心(徒然なる操り霧幻庵)
05.迷宮DESTINY(プラズマジカ)
06.流星ドリームライン(プラズマジカ)
07.killy killy JOKER(分島花音)
08.心の旋律(白浜坂高校合唱部)
09.ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第9版<クロイツェル>第1楽章 (ヴァイオリニスト・篠原悠那、ピアニスト・阪田知樹)
10.輝夜の城で踊りたい(μ's)
11.ススメ→トゥモロー(高坂穂乃果(新田恵海)、南ことり(内田彩)、園田海未(三森すずこ))
12.inferno (M@ster Version)(萩原雪歩(長谷優里奈)、如月千早(今井麻美))
13.オーバーマスター (M@ster Version)(星井美希(長谷川明子)、四条貴音(原由実)、我那覇響(沼倉愛美))
14.Shine!!(CINDERELLA PROJECT)
15.お願い!シンデレラ(CINDERELLA PROJECT)
16.M@STERPIECE(MOVIE VERSION) (765PRO ALLSTARS)
17.君が選ぶ道(音無小鳥)
18.My Soul, Your Beats!(Lia)
19.Ring of Fortune 佐々木恵梨 KABANERI OF THE IRON FORTRESS(EGOIST)
20.Glourious Break(水樹奈々)
21.深愛(水樹奈々)
22.エブリデイワールド(雪ノ下雪乃(早見沙織)、由比ヶ浜結衣(東山奈央))
23.エブリデイワールド -Ballad Arrange- Yukino Solo Ver.(雪ノ下雪乃(早見沙織))
24.エブリデイワールド -Ballad Arrange- Yui Solo Ver.(由比ヶ浜結衣(東山奈央))
25.Alchemy(Yui ver)(Girls Dead Monster)
26.Day Game(Girls Dead Monster)
27.I, my, me, our Mulberry(東山奈央)
28.「ごめんね」のシンデレラ(鈴木このみ)
29.PUNCH☆MIND☆HAPPINESS(Happy Clover)
30.届かない恋 Live at Campus Fes(小木曽雪菜(米澤円))
31.届かない恋 Valentine Live(小木曽雪菜(米澤円))
32.KUMAMIKO DANCING(雨宿まち(日岡なつみ)、クマ井ナツ(安元洋貴)、feat.熊出村のみなさん)
33.Edge Works of Godess ZABABA(暁切歌(茅野愛衣)、月読調(南條愛乃))
34.殲琴・ダウルダヴラ キャロル・マールス・ディーンハイム(水瀬いのり)
35.harmony ribbon(水瀬いのり)
36.こいかぜ(高垣楓(早見沙織))
37.ESCORT(早見沙織)
38.こきゅうとす(花澤香菜)
39.鈴木このみアニサマ11th SPメドレー(Studio Rec ver.)(鈴木このみ)
40.This game(鈴木このみ)
41.銀閃の風(鈴木このみ)
42.Beat Your Heart(鈴木このみ)
43.Redo(鈴木このみ)
44.世界は疵を抱きしめる Acoustic ver.(鈴木このみ)
45.翼(藍井エイル)
46.ユキトキ(やなぎなぎ)
47.ちいさな冒険者(アクア(雨宮天)、めぐみん(高橋李依)、ダクネス(茅野愛衣))

前回の訪問記に引き続き、exorion邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

今回はレイアウト変更とルームチューニングの実施、弩級コンポーネントの導入により、前回とどう変わったのかプラス面とマイナス面に分けてシステムを比較していきたいと思います。

<前回>
プラス面:
・音がしっかり前に飛んでくる
・一音一音が厚く濃い(色付け的なニュアンスでは無い)
・音像同士の前後感がハッキリしている(実体感、立体感、躍動感が出てくる)
・曲中の各パートの聴かせたい所が自然と耳に入ってくる(主役の描き分けが上手い)
・ボーカルや楽器の質感、色彩感の表現が豊か
・ソースの質に左右されない

マイナス面:(今後改善するとより良くなりそうな所)
・横方向の広がりが出ると、音の回り込みなどでより明瞭なサウンドステージが形成されると思いました。
・音に躍動感や立体感が出た分、前回にあった漆黒を描くような静寂感やSN感が少し減衰したので欲を言えばそこがある程度戻ってくると、より完成度の高いシステムになると思います。

まとめ:
今回はMAGICOを聴いてマイナスと捉えられる部分を徹底的に改善されていました。それに伴い、写実性はあくまでソースの輪郭をなぞる程度で、音楽性がずば抜けて高いシステムへと変貌していると感じました。

<今回>
プラス面:
・Spectral+MAGICOが得意とする空間表現を感じる事が出来る(スケール感、立体感、包容力)
・空間が広い分、情報量を出し過ぎても窮屈になったり飽和したりことが無い
・声の質感が大幅に向上され、違和感を殆どなく聴ける
・更に、中低域よりも深い低域のコントロールが効くようになった(現代アニソンをフロア型で鳴らす上では重要な要素)
・基本性能(情報量、分解能、コントロール力等)の大幅向上

マイナス面:
・レイアウト変更前に比べると音が遠い
※曲によって、LiSAを聴いた時のように前にしっかりと出てくるものもある
・レイアウト変更前に比べると実体感や躍動感が薄い(直接音と間接音のバランスが関係している)
・主役の描き分けが出る曲と出ない曲があり、限定的になった
・曲によって定位感が上下に触れて曖昧になり、口が大きくなる。
・曲によって音の明暗のうち明るさが強くなり、暗い(影)の部分が欲しいと感じる時がある
※そういった部分はLeviathanよりもAD SPが支配的のようです。

まとめ:
定位感に関しては様々な検証を行ったところ床と天井に原因があると感じました。
その点については、既に感じているようで近いうちにでも対策を行っていくそうです。
その他の部分に関しては複合的または未知の要素が多く案を上げるのが困難と判断しました。
今回は総合的に見れば、レイアウト変更前よりも良くなっていると思いました。

全体のまとめ:
レイアウト変更直後は変更前の方が良かったと思わせる音(特にボーカル表現)でしたが、ルームチューニングの実施と弩級コンポーネントの導入、ラックや電源強化を経て音像表現と音場表現の両立という当初の目標に近づいてきた音だと感じました。
音場表現に関してはSpectral+MAGICOの得意とするステージ展開を感じさせながらも、MA-X2が2組入ることでより立体的で重圧、迫力を感じさせる空間が形成されるようになったと思います。
ボーカル表現に関してはあともう一歩と感じさせる曲が多い一方で、LiSAや鈴木このみのように変更前の時を思い出す「魂を削って心に訴えかけてくる」ような圧倒的説得力を帯びたボーカルも感じられた以上、この両立の実現は近いと思っています。

最後にexorionさんから今までのまとめについての詳細を頂きましたので、この場に記述したいと思います。
(無編集で貼っております)

前回二月に訪問記を書いて頂いた際のレイアウト変更前の音は、率直に申し上げて偶然出来上がった奇跡のような音(特にヴォーカル表現と躍動感に於いて)であったが、 三月下旬に空間表現を追求すべくレイアウトを縦方向に変更したところ、ヴォーカル表現・躍動感はかなり後退して、さらにルームチューニングをしていなかった部屋の影響で空間表現は曖昧のままになり、 そこから五ヶ月間に亘る旅が始まった。
レイアウト変更で得られた結論としては、Magicoは後ろの壁との間隔が狭い方が音像表現・迫力・実体感を出しやすいが、 元来MagicoもSpectralも音場型の鳴り方であり、得意の空間表現を活かすとなると後ろの壁と離さなければならないが、 その場合は音像表現・迫力・実体感がかなり後退するということであった。
そこから約五ヶ月間色々な変更を加えながら、「スピーカー背面の空間を開けたことによる空間表現」と「レイアウト変更前のヴォーカル表現・躍動感」を両立できないか悪戦苦闘してきた。
まず空間表現を高めるために、ルームチューニングを実施。
これは効果覿面で、Magico/Spectralの空間表現が非常に引き立つようになった。
次に躍動感・迫力を加えるためにMIT Oracle MA-X2をもう一本追加、音像表現・実体感を出すためにLeviathanとAbsolute Dream(スピーカーケーブル)を導入。
最後にシステムの底上げのため、ラックとトランスを変更。
これらの変更を経て、空間表現も加味したシステムとしての総合力ではレイアウト変更前を上回ったと思うが、それでも曲によっては躍動感やヴォーカルの実体感で劣る。
前回より明らかに良くなった点としては、Absolute Dream(スピーカーケーブル)のおかげで壁に張り付いていたヴォーカルが前に出てきたことと、落ち着いた曲以外では声質に違和感がなくなったことだが、ヴォーカルがスポットライトを浴びすぎて、若干「影」が出にくいことが気になると言えば気になる。 しかし反動として音が少しキツくなる場面があったり、低域に芯があり過ぎて煩くなったりしているので、最後に微調整していきたい。

ここまで

今回も得ること、学ぶこと、情報の共有が出来て大変有意義な訪問となりました。
アニソンを最高に歌わせるシステムの実現とあの時のボーカル表現の再現を願い、この訪問記の結びとします。

おまけ:
~弩級SPケーブル3種聴き比べ~
IMG_5564.jpg
(撮影者:ブログ主)

概要:
ハイエンドケーブルで名を馳せる3社から出ているSPケーブルの聴き比べを行いました。
試聴は3枚のCDを元に行っていきます。
当ブログでもお馴染みのレビュー方法で書いていきます。

ラインアップは以下の通り、
・Absolute Dream (以下、AD)
CrystalSpeak-Absolute-Dream-1024x1024.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Crystal Cable
位置付:フラグシップ
価格:28100 USD (本国21500 EUR)/2m

・A.S.P. Reference Mantikor(以下、Mantikor)
PRODUCTS_Mantikor_page_r3_c3.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Stage iii Concepts
位置付:元フラグシップ
価格:14900USD /2m

※現フラグシップ
A.S.P. Reference Medusa
Medusa1.jpg
(引用元:こちら
価格:18500USD /2m

・SL-Matrix 90S(以下、SLM90)
SL_Matrix_90_Spe_56e1ffe6e044d.jpg
(引用元:公式HP)
メーカー:Music Interface Technologies(MIT)
位置付:SL-Matrixシリーズの最上位(全シリーズの中では6番目)
価格:10359USD /10ft(3m)
補足:持参物(次回、導入記を投稿予定)

※フラグシップ(Note Perfectシリーズ)
ACC_268_Articula_56c3afb9cd1b4.jpg
(引用元:公式HP)
ACC 268 Articulation Control Console
価格:81495USD /10ft(3m)

比較ソースは以下の通り、
・水樹奈々 「THE MUSEUM II」より『深愛』
(以下、深愛)

・雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より『エブリデイワールド』

・Girls Dead Monster「Angel Beats! PERFECT Vocal Collection」より『Alchemy(Yui ver)』
(以下、Alchemy)

パラメータ評価による比較は以下の通り、

<基本性能>
情報量 :AD > Mantikor = SLM90
分解能 :AD > Mantikor = SLM90
解像感 :AD > SLM90 > Mantikor
SN感  :Mantikor > AD > SLM90
定位感 :AD > Mantikor = SLM90
空間表現:AD > Mantikor = SLM90
※主に広さ、立体空間

<その他性能>
ボーカル表現  :AD > SLM90 > Mantikor
明るさ(色彩的) :AD > SLM90 > Mantikor
暗さ(色彩的)  :Mantikor > SLM90 > AD
コントロール力 :SLM90 > Mantikor > AD
低域の締り   :AD > SLM90 > Mantikor
低域の厚み   :SLM90 > Mantikor > AD
スピード感   :AD > SLM90 > Mantikor
アタック感、張り:AD > SLM90 > Mantikor
抜けの良さ   :AD > Mantikor = SLM90
切れの良さ   :AD > SLM90 > Mantikor
耳あたりの良さ :SLM90 > Mantikor > AD

<総合性能>
AD > SLM90 > Mantikor

※Mantikorに関して、パワーアンプにStage iii Concepts Leviathan Statement Audio Powerを入れていることも有り性能比較では低めの評価となっている。
※特にアニソンを聴く上では、Stage iii Conceptsのケーブルは1本に留めておくことが望ましい。

曲ごとの評価による比較は以下の通り、
・深愛
AD: ボーカルは少し明るめで影の部分が見えて欲しいと感じました。若いころの水樹奈々の声ならしっくりくるかも?
全体的な基礎性能ではやはり頭一つ以上抜けているので気になったのはそれくらいでした。

Mantikor: この曲では一番しっくり来る結果になりました。ボーカルが明るくなり過ぎずにダークな感じがしっかりと出ていて、深みや緊張感といった部分を感じれました。
背景の静かさや同様の緊張感といった部分も3本の中では一番良く出ており、曲によく合っていました。

SLM90: ニュートラルなバランスでマイナス面という観点では、特に気になる所はありませんでした。
敷いてあげるならば、もう少しボーカルの明暗をはっきり出して欲しいことと、背景の静かさが出て欲しいと感じました。

・エブリデイワールド
AD: この曲では一番良く歌っていました。ボーカルの描き分けは勿論のこと、スピード感が揃った打ち込みや躍動感が素晴らしかったです。
私達が考えるキャラクターイメージや描写が見えてくるような歌いっぷりを感じることが出来ました。

Mantikor: 残念ながら気になる所だらけでした。まず、ボーカル二人から生気を感じられず暗く眠く歌っていました。また、打ち込みのスピード感がずれておりボーカルに対してドラムが遅れるように聞こえました。
躍動感が薄く、モノトーン調とまでは行かなくてもつまらない音でした。

SLM90: ADと比べるとボーカルの色彩感や躍動感が足りないと感じましたが、描き分けや打ち込みとのスピード感については問題ありませんでした。
拙宅で聴くエブリデイワールドに最も近い音だと思いました。

・Alchemy
AD: 先ほどレビューをしたのでここで新たに書くことは特に無いです。他2つを圧倒的に突き放す歌いっぷりです。
ここまで来ると芸術の域で、見て楽しむということが感じれます。

Mantikor: エブリデイワールドと感じたことと大きく変わり無かったです。ボーカルと楽器が全然歌ってきません。

SLM90: ADの後に聴いてしまうとバランスは良いけど物足りなさが凄いです。スパイスという部分がやはり現行MITでは足さないストレートな音作りなんだと改めて実感しました。


ギャラリー:
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次回は新しいコンポーネントの導入記を投稿予定です。

アプリックス邸訪問記その2

思えば、訪問記を書くきっかけとなったのが2回目のアプリックス邸への訪問です。
間もなく投稿数が10に差し掛かっていますね。

前回の訪問から丁度半年、今回で3回目の訪問となります。
今回はスピーカーやケーブル等が変わっており、大幅にシステムが変更されているとのこと。
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平日の夜から終電の時間までお邪魔しました。訪問の前には彼のおすすめの中華料理屋さんで夕食を済ませ、お腹を満たしました^^

前回の訪問記はこちらから

まず、前回との大きな変更点と新規導入したものについて
<変更>
・スピーカ: Piega CL 120X
       → MAGICO Q3

<新規>
・プリアンプ: Goldmund Mimesis 22History
・インターコネクト:Nordost VALHALLA 2(プリ→パワー)
・電源ケーブル: Nordost Odin×2(モノパワー用)


次に、現在のシステム構成について
・SACDP: CH Precision D1
 - 強化電源: CH Precision X1
 - マスタークロック: Antelope Isochrone 10M

・LP:Acoustic Solid Solid Royal

・プリアンプ1: Goldmund Mimesis 22History
・プリアンプ2: Goldmund Mimesis 24ME

・フォノイコ: Phase Tech EA-1

・パワーアンプ: Goldmund Telos 2500+(モノラル)
 - Nordost Odin(電源ケーブル×2)

・スピーカー: Magico Q3
 - Nordost VALHALLA 2(SPケーブル)

【アクセサリー】
・電源タップ: Eau Rouge ER-PB6EX
・コンセント: JODELICA THE SOUND SOURCEⅡ
・ACエンハンサー: RGPC 400PRO
・ラック: Finite Elemente Pagode Edition
・オーディオボード1: ステレオサウンド CLAREX(クラレックス)(パワーアンプ)
・オーディオボード2: ILUNGO GRANDEZZA(スピーカー)
・インターコネクト:
 - Atlas Cables Asimi RCA(CDP→プリアンプ)
 - Nordost VALHALLA 2(プリアンプ→パワーアンプ)

IMG_4872.jpg

メインの再生機器がCDPとLPとなりますが、拙宅ではCDまたはデータでしか聴かないので持ち込みソースはCDのみになります。
レビューは私が掛けたソースとアプリックスさんの方で掛けたソースの順で書いていきます。

補足:持ち込みソースの時のプリアンプは全曲Mimesis 22Historyとなります。(時間の都合上プリアンプの聴き比べはしませんでした。)

持ち込みソース10枚の中から6枚をピックアップ(掛けた順不同)

1曲目: 雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)&由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)「エブリデイワールド」より
9-エブリデイワールド

トラック1:エブリデイワールド
トラック2:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yukino Solo Ver.)
トラック3:エブリデイワールド -Ballade Arrange- (Yui Solo Ver.)

感想:
まずはトラック1から、前回のPIEGAと比べると上から下までバランス良く鳴っていると感じられました。特に各帯域のスピード感、ユニットごとの繋がりはPIEGAとは比べ物にならないくらい良いです。Q3は聴き慣れたスピーカーですが、ここで改めてそう感じました。
ここで2回目のexorion邸訪問記のレビュー欄から以下を引用します。

「このソースでは声の質感やアニメに沿ったキャラクターイメージをどれだけしっかり聴き手に伝えられるかが重要だと思っています。例えば私が思う、声優早見沙織が演じる雪ノ下雪乃というキャラクターのイメージは、”冷たさ”や”鋭さ”。逆に声優東山奈央が演じる由比ヶ浜結衣というキャラクターのイメージは、”優しさ”や”無邪気でキュートな所”。あくまで私が思い描いているイメージ。」

では、トラック1からトラック3まで聴いてみて私はどう感じたのかというと。
それはexorion邸で聴いたQ3とは別の顔を持つQ3でした。
サウンドステージは非常に静かで見通しが良く、厚みのある音像が克明に浮かび上がってくる感じ、そして荒さやキツさを全く感じさせない付帯音の少なさ。
しかし、違和感は直ぐに感じました。それはボーカル表現とニュアンス表現です。
まず、ボーカル表現について、特に違和感を感じた部分が由比ヶ浜結衣(CV.東山奈央)の声です。厚みや声の実体感、透明感などは申し分ないのですが、声が落ち着き過ぎてると感じました。逆に雪ノ下雪乃(CV.早見沙織)はイメージ通りでした。
次にニュアンス表現について、特に違和感を感じたのがトラック1全体でした。色彩表現が少し暗めで躍動感が薄く、曲から伝わる明るさ、楽しさが伝わってきませんでした。
中域から中高域にかけての華やかさと中低域から低域にかけての張りと粘りが出てくるとこの曲は印象がガラリと変わってくると思います。
まとめると、トラック1からトラック3だと、トラック2が1番良く鳴っていました。

この違和感というのは、100%が良く鳴っているとするならば、それを超える120%のうちの20%の部分が出ているかどうかです。つまり、この20%というのは聴き手の演出の仕方で大きく異る部分、「好み」の領域(己の求める理想)と言えます。
これ以降の全てのレビューもアニソンになりますが、ここのシステムで聴くアニソンはどれも100%に近いレベルで鳴っていると言えます。それは、初めてそのソースを聴く人がこれ以上良いものはあるのか?と感じれる程に高次元なシステムということです。


2曲目: アニメTARI TARI「~歌ったり、奏でたり~」より『心の旋律』
61ViRlGyp1L.jpg

感想:
このソースの聴くポイントに関しては繰り返しになりますが改めて書きます。
「正面真ん中から左に女性3人、右に男性2人、背面にピアノの伴奏という構成になっている合唱曲で、ハーモニーを維持しつつ、全体のパートで歌っている時と各パートで歌っている時に誰が歌っているのか(キャラの個性を引き立てる)をしっかり判断出来るかどうかがポイントになっています。」

訪問先やオーディオショップで必ずと言っていいほどかけるソースですが、その理由はこの一曲でそのシステムのボーカル表現がほぼ分かってしまうことにあります。
前回の訪問では、男性パートの時に右側の2人が被ってしまい1人に聴こえてしまっていましたが、今回は曲の出だしから思わず「おっ!」と声が出てしまうほど、2人が被らず、キャラの個性を全面に出して歌っていたのです。また、伴奏のピアノに関してもボーカルとの距離感がしっかりしており、曲の支えとしての役目を果たしていました。この点についてはPIEGAとのミッドレンジ以降のユニット性能の差を強く感じました。
では、三人の女性ボーカルも凄いだろうと聴き込んでみると、違和感が・・・。
ひとまず、その時の会話のやり取りをここにざっくりと書きます。

私「左の女性ボーカルは何人に聞こえますか?」
ア「んー、2人かな?」
私「やはり、私と同じように感じましたか。正しくは3人です」

声の被り方としてはNOS邸で掛けた際と同じで瀬戸麻沙美さんと早見沙織さんの声がどちらの声であるか曖昧になっていました。
そこで私が原因としてあげるのは、現在のスピーカセッティングとリスニングポジションの関係です。
これは生活環境にオーディオシステムを置いてる時点で仕方ない所、改善しにくい部分ではありますが、前回はソファに座り、耳よりも高い位置にツイータが来ていました。今回は間に背の高いテーブルが置かれており、そのテーブル用の椅子に座って試聴しました。その結果、ツイーターの位置は耳の高さ丁度位にあり本来ですと理想のポジションと言えますが、聴覚上としては今回の違和感の要因の一つではと考えています。

3曲目: 花澤香菜「こきゅうとす」より『こきゅうとす』
2-こきゅうとす


感想:
聴こえてきたのは、大人の色気を感じるような独特の艶がのった彼女の声でした。
この曲のポイントとしては、打ち込みの3次元的な音像展開と、豊かな色彩表現です。
今回は、exorion邸で聴いた時とは別の魅力を感じました。それは、最初に書いたボーカル表現です。背景は澄みきって静かなのに、温度感のあるボーカルが目の前に浮かび上がって来るのです。生っぽい、彼女らしい声では無いと感じましたが、どこか中毒性のあるボーカルです。アプリックスさんに聴いてみるとNordostのValhalla2やOdinが効いていると仰っていました。
成る程、これがNordostが作り上げる世界。私はValhallaとHeimdalのインターコネクトを拙宅で聴いたことがありますが、似たような魅惑的なボーカル表現、纏まりの良さを感じました。
では、この曲本来のポイントはどうなっていたかについてですが、静かさ故に、動的に拡散される音の粒子が整理されることで平面的に感じました。また、色彩表現は、表現幅がそれほど広くなく、カラフルというよりは特定の何色かの色を混ぜた綺麗な色と感じました。
システムによって別の魅力が見つかるというのはこの趣味の面白さの一つと言えます。

4曲目: 田村ゆかり 「Fantastic future」より『Fantastic future』
4-Fantastic future

感想:
クドイようですが鳴らない所の特徴をお浚いします。
・音圧の高さが目立ち音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたついたり膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

さて、ここでの田村ゆかりは・・・。
パーフェクトです、上記の鳴らない特徴を全く感じさせません。
恐らく、前回のPIEGAでは下から二番目の特徴が出てきてしまい破綻していたと思います。流石の音捌きと纏まりの良さに驚きを隠せませんでした。

ここからは私の拘りポイントについて触れていこうと思います。
まず、以下にそのポイントを書いていきます。
・ゆかりんが目の前に見える程の厚みと立体感
・彼女の色彩豊かな声質
・鳴るのではなく、歌っている
・被り、埋もれなどを感じさせない、音が止め処なく飛んでくる感じ(躍動感、スピード感)

ここまで読んで頂いた方で、意味がわからんと思った方は読み飛ばしてもらって結構です(笑)

さて、このポイントを踏まえて聴いてみると、惜しい・・厚みや立体感は申し分ないが、音像があと10cm程前に出てきて欲しい。色彩表現については、3曲目に感じことと同じなので改めて書くことは無いです。十分歌っていると感じますが、まだ伸びしろを感じるような余裕のある鳴りです。被りや埋もれを感じさせない捌き具合ですが、飛んでくる感じというよりは纏まりの良さ故に、ある程度スピードが抑制されてるように感じました。
それでも、このソースを掛けたシステムの中だと十分に良さを感じる事ができるといえます。

5曲目: 七転福音 (CV.福沙奈恵)/クラリオン (CV.沼倉愛美) 「LoSe±CoNtRoL」より『LoSe±CoNtRoL』
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感想:
レビュー曲としては初めてとなる一曲です。
まず、曲の紹介から、
アニメ「紅殻のパンドラ」のタイアップ曲(EDテーマ)になります。
作詞作曲は本作のOPテーマを担当しているZAQ、制作にはウィッチクラフトワークスやトリニティセブン等でお馴染みテクノボーイズが担当しています。
原作(漫画)の原案は攻殻機動隊でお馴染み士郎正宗、作画は六道神士となっています。
アニメも面白いので興味があるかたは曲とセットで見て頂ければ!
ソースの媒体としては、CD販売とe-onkyoからHi-Res版(96/24)の配信がされています、各再生環境をお持ちの方は両方購入されることをオススメします。(CD版も十分音がイイですが、Hi-Res版は更に上を行きます。特に空間表現の再現性とボーカルの立体感、定位感に差がでます。)

それではこの曲ポイントについて箇条書きで書いていこうと思います。
・広大なサウンドステージとピンポイント定位
一言:電子音から形成されるサウンドステージは、先の見えない何処までも飛んでいきそうな細かい粒子が部屋いっぱいに飛び散ります。そしてセンター及び左右後方には明瞭で立体感のある音像がピタリと定位します。

・色彩豊かでハイスピードな音の粒
一言:カラフルで音のもたつきを感じさせない早さ(スピード感)

まとめ:この曲が良く鳴ったと感じれる時は「全身義体である福音(七転福音)と猫耳を装着した戦闘用アンドロイドのクラリン(クラリオン)が自身のアバターで電脳空間を巡る様が浮かび上がってくる感じ。電脳空間という先の見えない広大で、莫大な情報量の海の中を高速で移動するような感じ。そしてなにより、福音とクラリンというこれでもかと可愛さを詰めたキャラクター達の可愛い様を感じ取って欲しい。」
私とexorionさんで「今年中にこれ以上のアニソンは出てくるのだろうか?」と感じる程素晴らしい一枚です。カップリング、Remixを施したソロver.も必聴です!
(※まとめが何のことやらと感じた場合は正常です)

長くなりましたが、これらのポイントを踏まえて聴いてみると、おぉ!音数が多く、情報量を惜しみなく出ているように感じます。華やかさというよりは落ち着きのあるニュートラルな音でスピード感は速いと感じるよりは等速。スピーカー後方外側まで広がるサウンドステージは、正にイメージ通りな感じです。少し大人っぽい福音とクラリンが滲みの無い明瞭な音像でピタリと定位しています。
十分曲の良さを感じることが出来ました。アプリックスさんからもこの曲(音)イイね!を頂きました。
最後に私の好みからもう少しここはこう出て欲しかったという点を書きます。
後方のサウンドステージは維持しつつ、カラフルな電子音を高速で前に飛ばす感じとキャラの可愛さというニュアンスを表現して欲しいと感じましたね。


6曲目: wacci 「キラメキ」より『キラメキ ~公生とかをりの演奏 Ver.~』
6-キラメキ ~公生とかをりの演奏 Ver~

感想:
まず、結論から書きます。史上最高の音でした。細かいことを語る必要のない説得力のある音です。
それでもレビューなので、いつも通り聴くポイントから、
「訴えかけてくる男性ボーカルとそれを支えるヴァイオリンとピアノの情動的な演奏」
『ボーカル、ヴァイオリン、ピアノそれぞれの見せ場が曲中にあり、どれか一つが自分の見せ場とは違う部分で引き立たってしまったり、自分自身が見せ場で引き立たないと途端に曲のバランスが悪く聴こえてしまいます。』

史上最高というのは、ここのシステムではどれも主役級でバランスよく鳴っているということです。ボーカルが~ヴァイオリンが~、ピアノが~といった些細なことを微塵も感じさせませんでした。この音を聴いてしまうとうちでは聴けなくなりますね(それでもまた一つ高い目標が出来たとして聴き続けますが;)
君嘘最終回の後半の情景が思い出す、浮かび上がってくるような感じでした。心を動かされるような音というのは、スッと耳と体に入ってくるものです。こういった経験はexorionさんの所以来です。拙宅のシステムもいつかそういった音が出せるように頑張りたいです!

次に彼が掛けた曲(アナログまたはCD)について。(本来の試聴順は彼→私でレビューの順とは逆になります)
特に印象的だったものを6曲ピックアップ(掛けた順不同)。
レビューでは、プリの聴き比べ22H→24MEの順で交互に行ったことを含めて書いていきます。(アナログのメインは22H)

1曲目: 福山雅治 「魂リク」(アナログ盤)より『糸』
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感想:
PIEGAの時にもアナログの良さを感じさせる鮮度感の高さや熱気はありましたが、それ以上に今回はボーカルの実体感、生々しさに驚きました。明らかに前回と比べて声の厚み、芯のようなものが太くなっているように感じました。目の前にギターを片手に座った福山が見えるような感覚です。次にプリアンプを24MEに変更してみると、背景の見通しが良くなりました。22Hでもアナログとは思えない静かさでしたが、それの更に上を行く静かさです。しかし、ここで直ぐに違和感を感じました、それは温度感が下がり、熱気のようなものが聴き手まで伝わってこないのと、ギターの胴が鳴る響きや余韻が整理されていると感じました。これには、オーナーのアプリックスさんも同意見。彼がアナログは22Hがメインというのも頷けました。

2曲目: 山口百恵「THE BEST AGAIN 百恵」より『秋桜(コスモス)』
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感想:
静寂で満ちた背景に、生々しく前の方に浮かび上がる音像とダークで中毒性のある艶は、単なる色付けとは思えない表現力で伝わって来ました。只々凄い、終始聴いていたくなる音でした。声の表現に関しては、パワーアンプの電源ケーブルに入れているOdinが相当効いていると仰っていました。この曲でもプリは22Hの方がよく合っていると感じました。

3曲目: 「ヤッシャ・ハイフェッツ」より『ベートーベン:ヴァイオリン・ソナタ第9番 クロイツェル第1楽章』
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(写真を撮り忘れたため、前回の訪問記から引用)

感想:
MAGICOは良くピアノの表現は素晴らしいが、ヴァイオリンは一歩及ばずということを聴く。しかし、ここでは先ほどのキラメキのレビューに書いた通り、どちらかが良い、悪いということは感じさせない音です。このソースでのヴァイオリンは歯切れよく少しキツく感じる(決して耳には刺さらない)ような歯切れよく、抑揚と響きのある弾き方が特徴です。そのヴァイオリンに負けないように一音一音が明瞭で太く繊細なピアノが入ってきます。
これを高次元で両立させるのは極めて難しいと思います。それは、立ち上がりと立ち下がりが曲中複雑に変化し、それぞれの音色がぶつかること無く絶妙に混ざり合い、時にヴァイオリンが、時にピアノがとバランスよく主張し合いながら曲のハーモニーを作っていかなければならないからです。それをなしえているのはMAGICOの性能の高さもありますが、アプリックスさんの巧みなシステム構築力もあると思います。
このシステムで奏でるこの曲は、息をする間もない、圧倒的とも言える生々しさと実体感、目の前で聴いているかのような錯覚にも囚われる音です。レコードの凄み、良さを十二分感じさせる一曲でした。前回のPIEGAでも良い音でしたが、バランスの良さや表現力、楽器ごとの質感表現はMAGICOが圧倒的に上だと思いました。24MEでも聴きましたが、結果は言わずもがなです。

4曲目: Donald Fagen「The Nightfly」より『I.G.Y. (What a Beautiful World)』
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感想:
これ音良いんだよ!と出してきた一枚。(アナログをやってる方なら有名な名盤)
1982年、Donald Fagen初のソロアルバムで、完全なディジタル録音で収録されたものらしいです。
もう少し詳しく曲の概要について調べてみました。以下引用。
「「I.G.Y.」は国際地球観測年(International Geophysical Year, 1957年-1958年)のことであり、50年代後半当時の明るい未来像や楽観主義についての皮肉めいた歌」

初めて聴きましたが、聴き手がリズムを刻みながら聴きたくなるようなノリの良さと明るさがある曲でした。音の良さはもちろんポップミュージック特有の楽しさや心地よさを感じることが出来ました。時間があれば通しで聴きたかった...。曲も音も素晴らしい一枚でした。レビューはあっさり書いてしまいましたが、この盤の良さを語るにはまだまだ勉強不足と痛感しました。

5曲目: Keith Jarrett 「The Koln Concert」より『Koln, January 24, 1975, Part I』(アナログ盤とCD盤)
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(←アナログ盤、CD盤→)

感想:
まず、聴くポイントとしては、静寂感漂うサウンドステージの中に浮かび上がる緊張感と熱気を感じれるような演奏です
この曲はあしゅらん邸のMAGICO V3で組まれたシステムでも素晴らしい音で鳴っていました。
アナログで聴くのは今回が初めてになります、CDでも勿論素晴らしい音ですが、アナログは別格に良かったです。特に音全体の厚みや鮮度感、熱気のようなものはCDでは不足に感じました。トラック1は26分と長い演奏ですが、途中で止める場所が見つからないほど終始変化があり、その都度聴き所があります。ここのシステムでは伝わってくる音の説得力が違います。その会場にいるかのような部屋に漂う空気感や緊張感、少し荒っぽくも正確に叩く鍵盤の音や奏者の声と息遣い。その一つ一つが聴き漏れることなく伝わってきます。聴き終わったら自然と立ち上がり拍手をしたいと思いました。演奏の素晴らしさ、それを高次元に再現するシステム、私はこの曲でも感動を覚えました。この音はぜひ多くの人に聴いて欲しいと思いました。この曲でもプリアンプの聴き比べをしましたが、その結果は個人的に面白いものでした。22Hのほうが曲のイメージ通りに鳴っていましたが、24MEも悪くなかったです。具体的には静寂感が増し、その中にいる奏者がクッキリと浮かび上がってました。不気味さを覚える静かさと温度感が低めのキレのある演奏。人によっては後者のほうが好まれるかも?と思います。セパレートを行う際、プリアンプ選びは非常に重要だということを、ここで改めて考えさせられました。
私がプリアンプを選ぶ際に2つのポイントを大事にしています。
1つ目は、上流から送られてくる情報の純度を可能な限り落とさずにパワーアンプへ伝えること。この時プリアンプで不用意に色(付帯音)を載せないこと。

2つ目は、ある程度情報の純度を落として、プリアンプ側で演出を行うこと。
ここでの演出と言うのは色(付帯音)を載せることで、色彩表現を豊かにしたり、空間に広がりや背景の黒さを出す、定位では音像に厚みを持たせて立体感を出すなどです。

1つ目の難しさをあげると、そうとう純度が高いシステムでないとモノトーンな面白みのない平面的な音になる場合がある。2つ目は、純度が落ちることによる再現性の下降です。音の立ち上がりや立ち下がりの表現や音階の正確性に影響が出てくると思います。
現在の私のシステムでは2つ目のポイントを元にシステムを組んでいます。


6曲目: 「『ガールズ&パンツァー』劇場版 オリジナルサウンドトラック」より『劇場版・戦車道行進曲!パンツァーフォー!』
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感想:
ガールズ&パンツァー(ガルパン)のサウンドトラックには大きく分けて3つある。1つ目はアニメ版、2つ目は劇場版、3つ目はLIVE版です。音の好みとして、非常に意見が別れる印象です。アプリックスさんは今回レビューする劇場版がお好きのようです。
まず、3つの私の印象を述べたいと思います。

アニメ版:サウンドステージはそこまで広くなく、楽器の各パートがわかりやすくきっちり配置されている。個人的には音の纏まりと混ざりが欲しいこととサウンドステージの奥域方向の広さが出て欲しいと思った。アニメ内での演出としてはこの音作りで問題ないと思う。
劇場版:アニメ版に比べると横と奥域方向でサウンドステージが広くなりスケール感が出ていて、リバーブが深めにかかっており、音の滞留時間が長い。個人的には、映画館などで鳴ることを想定して作られているのは考慮出来るが、音の響きや余韻が不自然で、しっくりこなかった。
LIVE版:演奏は東京フィルハーモニー交響楽団が行い、よこすか芸術劇場で開催されたものを録音されている。2つと比べると楽器の質感や厚み、纏まり(一体感)が良く、会場を震わすような低域の迫力と広がり(スケール感)がしっかりと出てくる。また、横と奥域方向だけでなく上下方向にもサウンドステージが展開されるため楽団の位置関係がハッキリしている。個人的には1番よいと思っている。

ここのシステムで劇場版を聴いてみての感想としては、不自然なリバーブが気にならなくなり、自然な広がりやスケール感が出ていました。また、各楽器も明瞭に質感を感じれる音になっており、弄られた音(付帯音)を削り、癖を減らすことで上手く鳴らせているのだと思いました。LIVE版も聴き比べを含めて聴きましたが、時間の関係であまり音量を出せず、今回はレビューから外しました。

前回のPIEGAの時の比較を含めて、アプリックス邸の音ってどんな音なの?
について箇条書きで書いていこうと思います。

<前回:PIEGA、24ME>
プラス面:
・同軸リボン特有のきめが細かさと軽やかさ、そして伸びのある高域
・非常に上品な音(美音)
・部屋に溶け込むような落ち着きのある音
・少し距離感があり、奥域方向に展開されるサウンドステージ

マイナス面:
・ツイーターとウーファーの音の繋がり
・スピーカーの存在感
・低域のレンジの狭さと質感表現
・実体感や躍動感が薄い

まとめ:
女性ボーカルやバラード調の曲、楽器だと木管が良く鳴る印象で、男性ボーカルやロック、ポップス、楽器だとエレキ、ドラムはあまり得意でない印象でした。

<前回:MAGICO、22H、ケーブル類>
プラス面:
・全帯域におけるバランスとユニットごとの繋がりの良さ
・中低域の支えがしっかりし、厚みが出てきたことで実体感が出てきた
・スピーカーの存在感を感じさせないサウンドステージの形成
・付帯音、滲みの少なさによる輪郭のハッキリした明瞭な音
・アナログ、CDの両方で感じる極めて高いSN感(静寂感)

マイナス面:
・まだ躍動感が薄めで、スピード感が欲しい
・PIEGAに比べる上の伸びや粒子の細かさ、滞留する感じが減ったように感じる
・特定のソース(主に持ち込み)で音像が遠い
・小音量でも上から下まで痩せること無く出るため、生活環境(家庭をもつ人)によって使いづらさを感じられる(拙宅だと間違いなく、管理会社からお怒りの電話が...)

まとめ:
ジャンルの対応力の広さで言うならば断然現在のシステムと言えます。今思うとPIEGAの高域表現それでも捨てがたいものだと思いました。なにより、本人がメインにしているアナログ再生の差が今回最も大きいと感じました。今後私がアナログを始める際は是非とも参考にさせて頂きたいと思いました。

最後に全体のまとめの前に、前回の訪問記からアプリックスさんが思う己の求める音について、

「超高域、極低域の再生といった過度なレンジ感を求めるのではない。
楽器の質感がよく出ることと、曲の熱気が伝わってくるような音を出したい。
そのためには写実的、抽象的のどちらかに偏ってはいけない。」

全体のまとめ;
この内容から前回と今回の音を考えると、今回の方がより求める音に近づいていると思いました。楽器の質感においてはMAGICOの得意分野である忠実に再現する良さがしっかりと活かされており、そこにプリアンプや各ケーブルが上手く組み合わさることで、彼の聴くソース媒体、ジャンルにおいて最高のパフォーマンスを発揮していたと思います。
ハイエンドオーディオこそ闇雲に機器を買うのではなく、自身の求める音をハッキリさせる必要があると思っています。今回のオーナーであるアプリックスさんや私のブログでは良く名前を挙げますexorionさんも明確な目標があるからこそ、自身の好みを超えた音を他者に感動といった形で提供できるのだと思いました。まずは、自身の満足からでオーディオをやっている私ですが、最終的には自分と同ジャンルを聴いてる方が感動を覚えるような音に仕上げられていけたらと思っています。

今回は半年ぶりの訪問で、素晴らしい音とお話を伺うことができ、大変優位意義な一日を送らせてもらったアプリックスさんに感謝の気持ちを送ると共に、ご家族と今後もより良いオーディオライフを続けていけるように願い本訪問記の結びとします。


余談1:
今回改めて感じたことがあります。それはMAGICOというメーカーのスピーカは黒子であるということ。スピーカというものは本来オーディオシステムにおける主役だと思っています。そのスピーカの特徴的な音を軸にシステムの音を作っていくものだと思っています。しかしMAGICOは違います。そこを主張せず、自ら地味に、自然に音へと溶けこむ。スピーカが出す音は広いジャンルを過不足無く(消化不良を起こさず)高水準に再生する能力で、その先にあるのはどのジャンルをどうのように鳴らしていきたいかという好みの世界だと思います。
このメーカーのスピーカーでシステムを組むにあたり、重要だと思うことはモノトーンで単調、面白みのない音が好みの人を除き、プレイヤーやアンプ、ケーブルで率先して演出することです。MAGICOはそれに対して素直に答えてくれます。オーナーが望む表情にいかようにも出来る万能なスピーカーの一つであるといえます。

余談2:
相変わらず、全てアニソンまたは声優ソングを持ち込んで聴いた私ですが色々収穫がありました。
まず、ソースの80%~100%を引き出せる性能がMAGICO Q3にはあるということ。(これはexorionさんの所でも確認済み)正直このスピーカが買える人は多くを悩まず幸せの第一歩を踏み出せると思います。しかし、難しいのがこのジャンルを楽しく聴かせる方法です。今回の持ち込みソースにおけるレビューをしっかり読んで頂いた方はわかると思いますが何かと曲ごとに注文が多いなと感じたかと思います。それらを一括りにまとめて重要なポイントをあげると、「纏まり」、「色彩表現の広さ」、「躍動感」、「厚み」、「音の前後感」など様々な要素が見えてきます。この部分が何故重要なのかはぜひ音として感じて貰いながら考えていくとわかっていくと思っています。時間が出来た時にでも、具体例や対策などを含めた1トピックスとして記事を書けたらと思っています。

ギャラリー:
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NOS邸訪問記

前回の訪問から半年、去年最も訪問した回数が多いのはNOS邸でした。
今回はメインスピーカーとケーブル類が一新されてから初の訪問となります。
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まず、機材及びケーブル構成について
・プレイヤー:lightMPD(light Music Player Daemon)
 - 専用電源(自作品)
 - FIDELIX HiFi USB NOISE FILTER+専用5V電源
 - AIM電子 SYLPHEED UAC 0.5m(USBケーブル)

・DAC:Chord QuteHD(改造品)
 - 専用電源(自作品)
 - Q2さんの電源ケーブル(試作品)

・DDC:CM6631A(改造品)

・プリアンプ:ぺるけ式差動真空管プリアンプ(自作品)
 - バッテリー電源

・パワーアンプ:SUN VALLEY SV-2(ver.2007)
 - 使用真空管:Sylvania 6SN7GTA(1962)×2、KR300B×2、KR845×2

・スピーカー:DALI HELICON 400
 - QED Revelation Signature(SPケーブル)

・ACエンハンサー:RGPC 400PRO(改造品)
 -ナノテック社製電源ケーブル(自作品)

・各種接続ケーブル
 - AET URDG75 Coaxial(DDC→DAC)
 - Organic Audio Interconnect RCA(DAC→プリ)
 - MOGAMI 2534(プリ→パワー)

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彼が掛けたソース及び持ち込みソースはデータとなります。
以下、彼から頂いた曲のセットリストになります。

01.T'es pas un aute - Emilie-Clatie Barlow
02.リベルタンゴ - 川井郁子 at カーネギーホール2008
03.Pie Jesu - The Turtle Creek Chorale The Dallas Women's Chorus Timo
04.Bernstein-Make Our Garden Grow From Candide - Joshua Bell
05.Killing Me Softly With His Song - SHANTI
06.Can You Feel The Love Tonight - Jackie Evancho

<今回のレビューの記述方法>
①NOSさんが掛けた6曲に関しては、曲ごとのレビューは行わず前回のシステム時の音との比較を含めて現在のシステムの音について書いていく。(掛けたソースについても触れる)

②当方で掛けたソースについてはいつも通り何曲かピックアップして書いていく。


「①について」
まず、前回のスピーカーと現在のスピーカーで共通して良いと言える部分から。

前回使用していたスピーカーは同じDALIのTOWERというトールボーイのスピーカーです。
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(画像は夏頃に訪問した際撮影)

共通して良いと言える部分は耳あたりの良さです。
私とNOSさんでは掛けるソースが大きく違うわけですが、お互いに大事にしているのが耳あたりの良さです。
どんなに高解像度でレンジが広く、音数が多くても耳あたりが悪くては聴けたもんではありません。
彼のシステムは同居人からルームチューニングすることを止められているため、機材の改造による音作りとケーブル交換によって上手く耳あたりの良さを作り上げています。こういった部分におけるセンスについては見習いたい部分です(汗)

次に、前回のスピーカーと大きく変わった部分。
レンジ感、サウンドステージの広さ、情報量といった基礎性能が前回に比べて大幅に良くなっていると思いました。そして低域の深みや量感がTOWERとは比べ物にならないくらい出ることで、体全身を包み込むような包容力のある音へと変わっていました。
この部分は拙宅でも是非欲しいと思いましたが、当方が使っているような小型ブックシェルフスピーカーでは難しい、妥協せざる負えない部分だと思っています。

最後に、彼が掛けたソースの中で1番印象に残ったものについて。
Jackie Evancho

知っている人にとっては言うまでもなく、彼がReferenceとしているJackie Evanchoの「Can You Feel The Love Tonight」です。
前回の訪問から半年と月日が経っている中で前回のシステムと比較しても断トツで凄みを感じれた一曲です。

雄大なサウンドステージの後方に展開されるオーケストラと、その前方に浮かび上がるボーカル。
ボーカルは抑揚感と余韻たっぷりで歌っており、流石自信がReferenceとしてシステムを構築されているという説得力のある音でした。
この一曲だけでも聴きに来た甲斐があったと思いました。
他の曲についても良さを感じれるものばかりでしたが、当方の曲やジャンルに対する知識が乏しいため今回はこういった形のレビューとさせて頂きました。

この後の②について書いた後に、「NOS邸の音とは?」についていつも通りまとめて行きたいと思います。

「②について」
今回は掛けた曲数では最多となる約40曲の中から4曲選びレビューしていこうと思います。
(掛けた順不同)

1曲目: アニメTARI TARI「~歌ったり、奏でたり~」より『心の旋律』
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感想:
訪問記では登場の多い一曲です。
繰り返しになりますがこの曲を聴くポイントについて。
「正面真ん中から左に女性3人、右に男性2人、背面にピアノの伴奏という構成になっている合唱曲で、ハーモニーを維持しつつ、全体のパートで歌っている時と各パートで歌っている時に誰が歌っているのかをしっかり判断出来るかどうかがポイントになっています。」

このポイントを踏まえて聴いてみて直ぐに違和感を感じました。
それは女性ボーカル3人のうち、真ん中に定位するはずの1人が完全に居なくなっていました。厳密に言うと瀬戸麻沙美さんと早見沙織さんの声が完全に被っていました。
また、それ以上に気になったのが、女性ボーカルが歌っている時に右ツイーターに引っ張られるような感覚です。これらの違和感についてNOSさんに伺った所、TOWERを使っていた時にも同様のことが起こっていたそうです。
冒頭でも書いたように、同居人との事情でルームチューニングが行えない状況だと原因究明が難しいと判断しました。
一点だけ申し上げたのはスピーカーのセッティングです。
拙宅と同様に部屋の横幅が広くないため、スピーカー同士を寄せてしまうと窮屈なサウンドステージになってしまいます。そこで双方とも左右の壁に寄せたセッティングを行っています。この場合気を付けないと行けないのは、壁とスピーカー間で起きる反射による音の濁りです。拙宅で使用しているスピーカーはエンクロージャー内部をセラミックの板でダンピングし箱鳴りを抑えてはいるものの、壁との反射の影響が無いとは言えないため、1m45cmの大型吸音パネルを左右のスピーカー側面の壁に置いています。
そういった対策が行なえない場合は、スピーカーと壁との距離を離すほかありません。
特にHELICON 400については箱を鳴らして歌うスピーカーのため、セッティングや部屋の状態に気を使わなければなりません。

良かった点については、質感表現です。
TOWERに比べてレンジ感格段が広くなったことで、楽器やボーカルの再現性が増したと感じました。

2曲目: 田村ゆかり 「Fantastic future」より『Fantastic future』
4-Fantastic future

感想:
拙宅のReferenceである田村ゆかりの中でも最も鳴り難い部類に入る一曲。
現代アニソンの特徴や質を感じるには良いソースだと思います。

まず、exorion邸の訪問記でも書きましたが、
鳴らない所の音の特徴を箇条書きで書いていきます。
・音圧の高さが目立ち音全体がキツく聴こえる。
・音数の多さに対して捌ききれず、ダマ感や混濁感がでる。
・ボーカルが引っ込み定位感が大きく損なわれる。
・上の帯域の速さについていけず、下の帯域がもたついたり膨らむ。
・平面的でサウンドステージが形成されない

良かった所は、音圧の高さやキツさといったものは全く感じられなかったことです。
それ以降の特徴については、書いてあるそのままの感じで鳴っており、とても歌っているとは呼べるものではなかったです。特に打ち込みのドラムが過剰に出てきてしまいボーカルを潰してしまったのは残念です。

この曲を良く歌わす大前提として、音数の多さに対するセパレーション(分解能)とコントロール(纏まり)です。これが出来ないとそもそもこういったハイスピードで音数の多いソースはなりません。
マイナスなことを書いておりますが、そもそも彼が普段聴くようなソースではないので、鳴らないことが大きな問題だとは思いません。あくまで、このレビューでは私が普段聴くソースが他のシステムではどう鳴るのだろうか?について感じたことをそもまま書いています。
彼のシステムについてご興味を持たれた方は、彼の掛けるソースのジャンルや、YOUTUBEに投稿されているシステムの音を録音した動画を聴いてみることをおすすめします。

3曲目: 坂本真綾「少年アリス」より『うちゅうひこうしのうた』
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感想:
この曲は彼のシステムにはピッタリの曲だと思いました。
聴くポイントは世界観の見せ方にあります。
私がこの曲からイメージするのは、静寂感の中に解き放たれるカラフルで粒子の細かい音と果てのない宇宙空間を感じさせるような広大なサウンドステージです。
その中にピアノとボーカルが浮かび上がってくる感じです。
このシステムでは、聴き手を包み込むような音はまさに果てのない宇宙空間そのものを描写してると感じました。そして、その広大なサウンドステージに散りばめられる色のついた細かい粒子が広がっていく感じは、私の考えるイメージピッタリに鳴っていました。
他の曲で気になっていた音像の曖昧さも無く、こういったテンポがゆったりしていて、音同士の間隔に余裕がある曲がこのシステムにピッタリだと思いました。
そして、4WAYだからこそのレンジの広さと、リボンツイーターが織りなす粒子が細かくカラフルで伸びのある音色が、曲に込められた世界観という細かいニュアンスを再現するには打って付けであると言えます。
更により良く鳴らすにはと考えると、部屋の反射による間接音を抑えることでより音像の輪郭がハッキリし、静寂感がしっかりと出てくると思いました。

4曲目: Keith Jarrett 「The Koln Concert」(HDTraks96/24)より『Koln, January 24, 1975, Part I』
1-The Koln Concert

感想:
聴くポイントとしては、静寂感漂うサウンドステージの中に浮かび上がる緊張感と熱気を感じれるような演奏です。
この曲が良く鳴っていたのはあしゅらん邸のシステムで、MAGICOが陥りやすいモノトーンな音色を感じさせない色彩感があり正確性を維持した演奏は感動しました。
ここのシステムでも良く鳴っていました。
特に低音の深み、広がりによってピアノの胴が鳴る感じがよく再現されていると思いました。彼は私同様、膨らんだ低音を嫌うため、床の共振点をも考慮したシステム構築によってピアノの再現性が前回のTOWERとは比べ物にならないくらい良くなっていました。
そして良い意味で気になったのは音色表現です。これは私がこの曲のイメージするものとは違うものでしたが聴いていて非常に心地よいものでした。この感じは去年私の家に彼の上流システム(プレイヤー、DDC、DAC、ケーブル類)を持ち込んで聴いた時に似ています。彼の作りあげるものは美音なのです。聴き終わりが見えない程の心地よさを感じれる独特の色があります。この音は特に現代の国産オーディオ機器では感じれないものだと思います。
一点、欲を言えば、もう少し正確性が欲しいと思いました。特に鍵盤のタッチする感じに滲みと曖昧さを感じました。現在の美音を維持しつつ、正確性が出てくる更に凄みが増してくると思いました。

最後に、レビューのまとめとして「NOS邸のシステムはどんな音なのか?」について箇条書きにしていこうと思います。

・音の悪いアニソンであってもキツさを全く感じさせない耳当たりの良さ
・レンジの広さを活かした包容力のある音
・生々しさや鮮烈さを感じさせる音ではなく、何を聴いても自分色に染め上げる美音
・アコースティックでシンプルな声楽もの、寝てしまいそうな程の心地よい癒やしの音
(特に彼のシステムで掛けるJackie Evanchoは一聴の価値あり)

訪問記恒例の己が求める音について
以下、NOSさんから頂いたコメントになります。

オーディオ的な楽しみ(音色、レンジ、定位、サウンドステージ等)も追求しつつ、演奏者がその楽曲にこめている思いが伝わってくるような音を目指しています。
どんなに音の質が良かったとしても、演奏が淡々と聴こえてくるのは良くありません。
ヴォーカルの抑揚感は特に気をつけている部分です。
情熱的に、時には悲しげにその表情が音を通して心に響いてくるシステムを追求しております。

ここまで

聴くソースは違えど、求める音に近いものを感じます。どんなにオーディオ的に凄い音がしていてもモノトーンで淡々となっているのはBGM程度だと思っています。私は常にどうしたら自分を感動させるような音がでるのだろうかと悩みながらこの趣味を楽しんでいます。
今回の訪問では、スピーカーを変えることでの音質的変化量は凄いなと感じる一方で、出てくる音は以前聴いたシステムの延長線上であることについては、自信が求める音という軸が振れないからこそ維持出来ているものだと思いました。何度か訪問記などでも書いてますが、オーディオは自分にしか出せない個性を出す趣味だと思います。そういった点においてここのシステムはここにしか出せない音だと思っています。
今回は相互オフということで、土日を使って土曜は拙宅、日曜はNOS邸と2日間充実したオフを来ることが出来ました。彼とのオフは毎回中身が濃く、常に話題が尽きないものです。
今回も楽しいオフの機会を設けて頂いたNOSさんに敬意を払うと共に、これから更なる美音道に行けるように心から願い、本訪問記の結びとします。

おまけ:
今回相互オフということで、お互いのシステムについてよりも、互いの凄みを感じた他のシステムについて語り合ってました(笑)
NOSさんは美音道で、私はアニソン道で究極形、理想形に巡り会えたようです。

ギャラリー:
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